8月15日は終戦記念日。
本の帯より↑
今年は戦後75年。戦争経験者の高齢化が進み、直接お話を伺えるのが難しくなりつつあります。
今は亡き私の祖父も戦争経験者です。
衛生兵だったらしく、私が子どもの頃はよくケガの手当てをしてもらった思い出があります。
そんな祖父の背中には銃弾の痕。
撃たれどころが悪ければ、祖父は即死だったでしょうし、私の父も私もこの世に誕生することがなかったと思うと、「生きて帰ってくれてありがとう」の気持ちでいっぱいです。
祖父は戦後何十年経っても、戦争の夢でうなされることがありました。
「おーい!おーい!」
と叫びます。
後で尋ねると「(戦地で)仲間を呼ぶ夢」とのこと。それだけ心にも傷を負ってたんですね。
また、(引き揚げか逃げる時かの話です)、大勢の人と川の橋を渡ろうとしていた時、
「助けてくださーい!助けてくださーい!」
と声がするので、祖父が見たところ、橋の下にしがみつき、川に流されそうになっている女性を発見。
みんな自分のことに必死で見向きもしない中、祖父はその女性を助けてあげたそうです。
祖父から戦争の話はいろいろ聞きましたが、泣きながら話してくれたのは初めてだったので印象に残っています。
きっと他にも、思い出したくない辛い経験があったと思います。
私が聞いたのはほんの一部かもしれませんが、身近にいる祖父から直接、戦争について聞けたことで、自ら学ぶきっかけにもなりました。
また、小学6年生の時の学習も貴重な経験となりました。
校区内のお宅を訪ね、戦争経験者にお話を伺い、パネルにまとめました。
パネルの写真が閉校記念誌に載ってたはず・・・と思い見てみたら、小さい上にカラーじゃなかった(泣)
白黒かつ拡大で画質は悪いですが、パネルの雰囲気だけでもと思い、載せておきます。
6年生3人(選抜ではないですよ、全員ですw)と先生の計4人で、2人ずつに分かれ取り組みました。私はTくんと訪問したのですが、校区内で実際にお話を伺うことで、戦争を身近に感じることができた、貴重な学習となりました。
私が一番印象に残っているのは、目の前で仲間が殺された話を泣きながらしてくださった方のことです。
辛い経験を思い出させてしまった申し訳なさと、戦争の悲惨さを知ったショックで、子どもの私にはかける言葉が見つからず、「(お話)ありがとうございました」で精一杯だったように記憶しています。
当時、調査に協力してくださり、その後亡くなられた方々もおられますが、皆さん本当にありがとうございました。
自分でもいろいろ学ぼうと、特にこの時期は、TVや新聞、ネット記事などで戦争に関する特集を見たり、本を読んだりしてます。
なかでも、吉田裕先生の「日本軍兵士」。戦闘以外での凄惨な現実も詳細に知ることができ、あまりの凄惨さに読後、重いため息が出ました。
本の帯より↑
私が購入して読んだのは昨年ですが、ご存知でない方に是非ご紹介したかったので載せてみました。
何を見ても聞いても、戦争の悲惨さを本当に理解するのは難しいかもしれません。でも、何も知らないよりはずっといいと思うので、これからも自ら学び、平和の尊さを忘れずにいたいと思います。