🌸徒然日記🌸

日々の出来事を綴ります

悪夢ー8

2023-06-01 00:18:41 | 日記
ちょっと前までかずが寝ていたベッドは

まだ温もりが感じられ

毛布は乱れたままだった。

悲しみが、痛みが、やり場のない怒りが

腹の底から突き上げてきた。

再び涙がどっとあふれ出し

あとからあとから頬を伝った。

私は子供のように泣きじゃくった。

かつてこんな風に泣いたことがあっただろうか。

胃が締め付けられるほど大声で泣き続けた。

一生分の涙を流してしまった

のではないかと思うほど

涙があとを絶たなかった。

そのとき誰よりの手術の怖さを

傷の痛みを知っている私は

かずがまた同じ思いをしているかと思うと

かわりに自分の体を引き裂いてしまいたかった。

しかしその悲しみは

しだいに強い怒りへと変わっていく。

私はその気持ちを夫にぶつけた。