おたまじゃくしを眺めながら。

おそらく、音楽の話が中心になると思います。思っていることを、綴っていきたいと思います。

遠くへ、広く。

2022-10-29 09:48:39 | 日記
 「もっとやっちゃえ~!」

 というのが、バロック・バイオリンを勉強している学生の、私の演奏に対する感想。
 古楽科のパフォーマンスクラスで、バッハを演奏したのですが、古楽科のパフォーマンスクラスで演奏するの初めてで、かなり委縮していたのも事実だけど、それだけではない。私の実力不足なのも知ってる。でも、一番の原因は、小さな空間で演奏してしまったこと。大きな世界を意識して演奏しなかったこと。そしてそれは、自分のピアノの生徒さんにいつも言っていること。

 チェンバロの学生さんは、もっと丁寧に、どこでコントラストをもっとつけたらいいかとか、教えてくれました。やってるのはわかるけど、もっとやらないとオーディエンスには伝わらないって。

 リコーダーの学生は、「緊張すると、息するのを忘れちゃったりするんだよね。」と、とても優しい。でも、もっと息を入れないと。

 古楽科主任の先生が、通奏低音を弾いてくれたのだけど、これがぴったりでした。演奏していて、本当に合っているのがわかった。一緒に演奏するということが、よくわかった。3楽章が、リハーサルよりも走ってしまったのに、最初っから最後までズレることがなかった。走ってしまったのは、どちらが悪かったのか、本人同士もわからない。でも、リハーサルよりもうまく演奏できたのは確か。
 もともと私は、本番に強いんだけど、でも、通奏低音との相性がすごく良かった。

 リコーダーの先生が、私の中にこもっている音楽性を、外に出していく助けをしてくれている。技術的なことが多い。体をリラックスさせることが一番難しい。指に力が入ってしまったり、口の中に力が入ってしまったり、顎が上がってしまったり。リコーダーの角度が下がってしまったり。まだまだ基本的なことを学んでいる。辛いこともあるけど、少しでも良い音が出したい。

 次のパフォーマンスクラスは来週。来週は、現代音楽のリコーダー科のパフォーマンスクラス。思いっきり広い世界へ向けて演奏したい。小さな空間でとどまらないように。

 その前に、ヴァイオリンのトリオ・ソナタを書く宿題が・・・・(笑) シューベルトのピアノソナタを、ストリング・カルテットにオーケストレーションする宿題も出てるんだった!!

 これから仕事です。今週末はグラスゴーで、ピアノを教えてます。

 忙しいよ~!!

休む間もなく

2022-10-21 23:41:48 | 日記
 今週も忙しく、あっという間に過ぎてしまいました。

 月曜日の朝、グラスゴーから飛んで戻ってきたのですが、飛行機が遅れて、9時の和声のクラスに遅刻。空港から先生にメールを送っておいたので、先生には何も言われませんでした。
 ただ、音楽史のレクチャー、の最中に、すごく眠くなっちゃって。先生も気が付いたみたいで、「この後、演奏のレクチャーがあるから、その前にコーヒーでも飲んで、気分転換に外の空気を吸ってきたほうがいいよ。」と言われてしまいました。

 火曜日は、作曲の授業があって、作曲家のHoward Skempton先生には、とても良くして頂いてます。彼の旋律の授業は、勉強になる。
 他の先生の授業も、みんな学ぶところが多い。授業を取りすぎて、疲れ切っていたので、火曜日は3つに絞りました。他にも、リハーサルなどが入ってるから。あんまり忙しくて、リコーダーの練習時間が一日2時間ぐらいしか取れない。他の学生が4時間とか5時間とか練習してるのに。
 他の学生は、小さなころから楽器を学んできているから、私と違っていい音も出せるし、音階などの基本的なことも、問題なく吹ける。でも私は、一音出すところから、やり直してるから、もっともっと練習しなくちゃいけない。指の動かし方も、タンギングも。

 来年の話をすると、鬼が笑うかもしれないけど、3年生は、海外へ留学するという選択がある。リコーダーの先生に、そのことを聞いてみたら、私のレベルだと、オーディションに受からないと、はっきり言われてしまいました。彼女は、私が学部を卒業してから、アムステルダムで学院生になるべきだと思っていたみたい。だから、来年アムステルダムに行きたいって言ったら、あんま良い返事はしなかった。
 ただ、経済的に、アムステルダムで学院生をするのは無理です。だから、来年1セメスターだけ、アムステルダムに行きたかったのだけど。でも、このままでは、12月の技術の試験に受かるかどうかわからないし、無事に2年生を終わらせることができるという保証もない。
 
 水曜日には、木管楽器のパフォーマンスのクラスと、オーケストレーションとリコーダーの先生のコンサートの時間が重なってしまって、木管楽器主任の先生、「私、どうしたらいい?」って聞いてみたら、「コンサートに行って、ゆっくりして来なさい。」と言われてしまった。
 誰の目から見ても、私が疲れてるんだよね。

 毎日、帰りが遅くて、料理をする暇もなくて。3食パン。今日ようやく、料理する時間ができて、温かい食事ができました。多めに作って冷凍しました。明日も時間があるから、何か作って冷凍します。

 明日は、美容室の予約を入れたから、ちょっと楽しみ。バーミンガムの美容師さん、初めてです。学生さんが勧めてくれました。
 あと、デジタルピアノも買いました。これも、作曲の学生さんがアルバイトをしているお店で。その学生さんが親切にしてくれて、明日、配達してくれるそうです。

 ずっと疲れが取れないけど、良いこともあります。

 昨日は、私が書いた曲を、他の学生さんと一緒に演奏しました。作曲しても、演奏者がいないと生きてこない。演奏者が魂を吹き込んでくれるから、音楽になる。こういう時間があるから、頑張れます。

 自分の子どもぐらいの歳の学生さんと一緒に勉強するのは、不安も多かったけど、先生も、他の学生も、みんな良くしてくれて、ありがたいです。特に、テクノロジー・・・・ 昔は、小銭があれば、コピー機は簡単に使えたのに、音大のコピー機は、ウエブサイトに行って、それから、IDカードが必要で。。。。 おばさんにはついていけない。スマホのアプリが必要だったり、もう、わかんない。周りの学生が、親切に教えてくれるから、なんとかなってます。

 月曜日までに、トリオ・ソナタを書かなくちゃ。
 来週は、パフォーマンスクラスが2つ入っていて、違う曲を演奏するので、練習しなくちゃいけないです。週末も、なかなか休めないですね。
 11月にはテレマンのトリオ・ソナタを、室内楽のコンサートで演奏するし、ロンドンの古楽のイベントでは、ルネッサンスのアンサンブルで演奏します。練習時間が、もっと欲しい。私のタンギングは、他の学生のレベルに達してないから、合わせるのが難しい。
 いろいろあるけど、家族を置いてバーミンガムに来てるのだから、頑張ります!

詰め込みすぎ

2022-10-13 23:03:42 | 日記
  あんまり授業を取りすぎると、楽しいはずの勉強も、お仕置きのように辛くなってしまう。ちょっと取りすぎちゃったみたいで、常に疲れていて、目的地にたどり着く前に、ガソリン切れになりそう。

 リコーダーの先生と、木管楽器主任の先生に、心配かけてしまったみたいです。Mature studentだから、ただえさえ目立つのに、あんまり疲れた顔しないようにしなくちゃ。でも、1年生の分の勉強も、作曲の勉強も、いろいろ詰め込みすぎたのは事実。仕方がないので、何かをあきらめなくちゃ。

 月曜日の聴音の授業、多分、私にとっては一番必要ないと思う。先生と交渉かな。10月31日から、月曜日の朝一の飛行機が7時から6時に変わる。つまり、朝の4時には空港に着かなくちゃいけない。3時に起きて、飛行機に乗ってバーミンガムへ飛んで、9時から和声の授業。最後のレクチャーが終わるのは午後4時45分。月曜日は帰りは早いけど、朝早くて飛行機に乗る分、どっと疲れる。でも、疲れたなんて、誰にも言えない。自分が好きなことをやらせてもらってるんだから。

 でも、私も若いわけじゃない。自分の息子よりも若い学生と勉強してるんだから。

 リコーダーと木管楽器主任の先生たちが心配してくれたのは、身体のこともそうだけど、精神的なこと。今は薬は飲んでないけど、鬱病と不安障害があるから、精神障がい者であることは変わらない。

 無理は続かないから。

 明日の最終便で、グラスゴーに戻ります。でもその前に、古楽のワークショップとかコンサートとか、忙しい。部屋に掃除機もかけたいし。

 毎日夜遅く帰って、忙しくて疲れてるけど、こんなに充実した生活ができることはありがたい。

 リコーダーと作曲と、2足のわらじを履いて、どこまで行けるでしょう。

 リコーダーは、音が変わってきたのが自分でもわかる。より良い音が出るように。
 
 昨日はイサン・ユンのChinesische Bilder、そして今日はバルサンティのヘ長調のソナタのレッスンを受けた。先週までは、音の出し方とか、音階とか、基本ばかりだったから、ようやく曲にたどり着いた。
 でも、ちょっとでも油断すると、すぐに悪い癖が出てしまう。息が安定しなかったり、タンギングが強すぎたり、肩に力が入ったり、口の中や顎に力が入ったり。指がリコーダーから離れてしまったり。
 それでも、自分でもはっきりと上達しているのがわかる。音の質が変わった。

 ただ、一番混乱するのはアンサンブルの授業。特に、ルネッサンスのリコーダー、ピッチが半音高いから。ようやくバロック・ピッチに慣れてきたのに、今度はルネッサンス。吹いている音と、楽譜に書いてある音と、指が違う感じようにて、すごく違和感がある。でも、バスリコーダーG管とか、普段吹くことがないリコーダーを吹かせてもらって、良い体験をさせてもらってます。A管のアルトになると、大混乱。でも、リハーサルを止めるわけにもいかないし。ただ黙々と吹いてます。他の学生の足を引っ張らないように。

 コンサートへ向けての練習もしてます。私はまだかなあと思ってたら、先生が私に何か演奏させたいみたい。ルネッサンスだけじゃなくて、現代曲、広瀬量平のイディールでは、ソプラノとアルトの両方を吹くパートを担当することになったし。最後に即興する部分もあって、面白い曲です。

 そろそろ寝なくちゃ、明日の朝は15世紀とかの楽譜を初見で演奏しなくちゃいけない。

 そうそう、飛行機が遅れないといいけど。2週間前は、飛行機が遅れて、ようやく飛び立ったのは深夜過ぎていたから。次の日の朝から夜遅くまでピアノを教えるのが大変だった。今週末も忙しい。休む間がない。だから、飛行機が時間通り飛んでくれれば助かるんだけど…

近況

2022-10-07 05:19:10 | 日記
 しばらく、ご無沙汰してました。全く日本語のない生活が続いています。

 大学はすごく楽しくて、忙しくて充実しています。
 古楽科と木管楽器科と、作曲科をバタバタと走り回ってます。多分、一番忙しい学生です。あんまりやりすぎると、消化できないかもしれないけど、与えられた機械を最大限に使いたい。一年生を飛ばした分、2年生のクラスだけじゃなくて、1年生のオーケストレーション等にも行っています。

 オーケストレーションは、大丈夫なのだけど、一番苦労しているのは和声。通奏低音、苦手なんです。先生は、一つでも進歩があれば、よしとしてくれますが、他の学生のように、スイスイと書けない。ちょっと気を抜くと、すぐに平行5度とか8度とか書いちゃうし。
 一番安心して、何の心配もなく参加できるのは聴音。演奏の学生、つまり全部の楽器と声楽科の2年生の学生の中で、絶対音感があるのは、私ともう一人だけ。先生がピアノで弾いた和音や旋律を、全部書き留めることができるから、書いてからセオリーを考えればいい。

 リコーダーは、変な癖がついているのを一つ一つ直していってます。先生も忍耐強い。普通は小さなころからリコーダーを習ってきている学生ばかりだから、大人になってから始めて、しかも3年半ぐらいしかリコーダーを吹いていない学生なんて、きっと教えるほうも大変なはず。先生が教えやすいように、頑張ってるんだけどね。でも、基本が全然できてないから。
 リコーダーを持つところからやり直してます。力を抜いて、口の中がどうなってるのかとか、お腹とか喉とか。指の動かし方から、全部やり直し。
 同居人が、私が何度も何度も同じ音を繰り返して吹いているのを何時間も聴かされて、かわいそうかも・・・

 本当は、現代音楽とか、習いたい曲がたくさんあるのだけど、まだそこまで行きつかない(笑)

 住むところは、ようやく見つかりました。昨日の夕方から住み始めました。
 3人で一つの家に住んでます。他の二人は、働いている人。若い学生と台所やシャワーを共同で使うのに抵抗があったので良かったです。

 まだそのうちの一人は住み始めてないみたいだからどうだかわからないけど、今一緒に住んでいる人は、高校の先生で、お魚を食べるというので、私も気を使わないで魚を調理することができる。魚が嫌いな人が多いから、誰かと同居する時は、いつも問題になる。早速今日の夕食は、鮭を食べた。よく考えたら、ここ3週間ほど、魚介類を食べてなかったかも…

 明日は古楽。朝早いので、そろそろ寝ます。そうそう、今日ヘアードライヤー買ってきたので、ようやく髪の毛を乾かすことができる。まだいろいろと、揃えなければならないものもあるけど、今月は出費が多くて大変だから、少しずつ。

 住むところがあると、すごく安心です。精神的に違いますね。グラスゴーに置いてきた家族が心配だけど。でも、私がいなくても大丈夫。家族のためにも、頑張らなくちゃ。