教師☆学校心理士のセルフカウンセリングルーム

学校心理士によるつぶやき。教師の悩み・試行錯誤に寄り添うブログです。

“解決志向”

2009年08月26日 | Weblog
実によい天気!
洗濯&布団干ししました~
すぐ乾きそうです♪


『“問題行動の意味”にこだわるより“解決志向”で行こう』森俊夫 著 (本の森出版 2001)

 学校現場でこのブリーフセラピーの考え方はとても重要だと思う。もちろん、学校現場でなく日常生活でも生き方の姿勢として大切だと思う。問題を並べて、そのの原因をあれこれ追求するのではなく、解決に向けてどうしたらいいかを考える。アドラー心理学の「目的論」でも問題の原因でなく、問題を抱えている子どもの目的に注目する。ジェーン・ネルセン氏の「クラス会議」はアドラー心理学の考えに基づいているから当然解決志向だ。問題を抱えている仲間、問題を起こした失敗した仲間を責めるのではなく、解決策をみんなで考える。
 この夏、論理療法や実存主義の考え方に少し触れたが、それを個人に対するアプローチだけでなく、集団、クラスづくりに生かせたらいいなと考えている。

 さて、ブリーフセラピーとその前提となる考え方が、冗談と本気混じりで楽しくかかれたブックレットは、おもしろくそして勉強になった。特に「問題の外在化」「ミラクルクエスチョン」「例外探し」などは、参考になる。変えることのできない「過去」ではなく「未来」に焦点を当てる。クライアントもっている答えを引き出していく姿勢はなるほどなるほどである。とはいえ、森さんも言っているように「問題」に目がいき「解決」に目がいかないということが往々にしてあると思う。いきなり100点の対応はできない。自分に「解決志向だぞ~」と常に言い聞かせて実践を繰り返していくが必要があるのだと思う。

 「これがすべてだ」「これだけでよいのだ」というような考え方は教育現場に合わないと思っている。よいと思うものは取り入れていく、折衷主義のスタンスでこれからも学んでいこうと思う。

一休み

2009年08月21日 | Weblog
 2009の夏を有意義に過ごすべく、いくつかの研修会、セミナーに出かけて勉強をしてきた。話を聞きっぱなしでは何も残らないので、復習したいと思っているのだけれど、一息ついたら腰が重い。。。
そんなにギュウギュウにやってきたわけではないのだけれど。。。

ちょいと休んだら再びモチベーションをあげてがんばりたいと思う。
明日の県人会での実践発表を機会にリスタートしたい。


お勉強の夏

2009年08月07日 | Weblog
夏2009!
遊びも勉強もがんばる夏にしたい。


教育カウンセリングについて学んでいる。
教育に携わる者として、専門性を高めたいと思っている。
ちっとも専門性のない行き当たりばったりの実践とはおさらばしたいのである。

教育カウンセリングの子どもにとってよいものは取り入れる折衷主義という立場はとてもいいと思う。学校現場にも適している。
ひとつの学問だけに固執しない柔軟さが現場には必要だ。こだわりはもつべきだとは思うけれど。
受容・共感・自己一致の理解と実践。理論的裏付けのある実践をしたい。そして、なぜそれをやるのか、どういったよさがあるのかを自分の言葉で語ることができるようにしておきたい。
まだちょいと覗いてみただけの状態。これからだ。

勉強すればするほど自分の甘さが見えてもくる。
なんだか元気の出てくる夏のエネルギーに背中を押してもらいながら一歩一歩進んでいきたい。

小さな小さなアウトプットの舞台

2009年08月01日 | Weblog
稲光とともに大粒の雨。。夏の夕方は不安定。。そんな中、高速道路を運転し、無事に帰宅いたしました。いつも無事に家に着くことができる、そんな当たり前に感謝したい、今日この頃です。


今日は「クラス会議」について10分程度の発表の場だったのですが、アウトプットする機会に恵まれた。人前で発表するというのは、緊張もあり、なかなか難しいことです。後になって、あ、あれを言い忘れたこれも言ってない。。ってことが出てくる。。と、いうことは頭にしっかり入っていないと言うことだと思う。修行のし直し。

クラス会議は、日常生活で起こる問題について子どもたちみんなで解決策を出し合う民主的な話し合い活動である。それを通して、尊敬、責任、協力、問題解決のスキルなど責任ある市民としてのものの見方とスキルを身に付ける、学級では子どもの自治をめざす。クラス会議では、お互いを認め合う温かな雰囲気作りのプロセスを大事にする。雰囲気をつくりながらそのよさを実感し、さらによりよいものにしていく。その手立てとして、①輪になる②輪番で話す③コンプリメントと感謝の言葉を交わすことがあげられる。お互いを大切にすることはクラス会議の根底にある要素であるから、もちろんこの①~③だけにとどまらないが、システムとしてはまず①~③は特徴的である。「輪になって輪番で話す」ことは「トーキングサークル法」にも見られるもので、ネイティブインディアンの話し合いのスタイルに期限があると思われる。輪をつくることには、輪をつくるメンバーはひとり一人平等であるという意味がある。お互いの心的距離を短くして話し合うのである。また、協力して輪をつくることはそれだけで子どもにとって大きな学びとなる。ほんものの「協力」は「協力」する体験からしか学ぶことはできない。体験を通して学ぶことができるのもクラス会議の特徴である。そして、輪番で話すために「トーキング・スティック」を回す。インディアンたちは「トーキング・スティック」として鳥の羽や木の枝などを使っていたらしい。子どもたちはぬいぐるみや人形、おもちゃのマイクがよいようである。大事なのは、トーキング・スティックを持っている人だけが話す。他の人はその人の話を最後まで関心をもって聴くことである。この聴いてもらうことが所属感、承認感につながる。「聴く」ことはコミュニケーション、人間関係づくりの基本である。問題解決の話し合いの前に行われる③コンプリメントと感謝の言葉を交わすことも実に教育的価値のある活動である。お互いの長所、感謝したいことを言い合う、肯定的な感情を出し合うことで、ポジティブに話し合う雰囲気作りがなされる。また、自分のいいところ、友達のいいところに気付くことができ、自己受容、他者信頼につながるものである。もちろん所属感と承認感にも大きな影響があると思う。その他にも、問題を起こした仲間を責める、または犯人捜しをするのではなく、問題を解決するにはどうしたらよいかという問題解決に焦点を当てた話し合いがなされること、困っている友達をみんなで助けようと話し合いが進むことは、温かい雰囲気、みんなに大切にされているな、みんなといたいな助け合いたいな、自分も力になりたいな、という気持ちにつながる要素であろう。

今日、言い落としてしまったことがいっぱいあるが、少しずつ自分の中にクラス会議とは何か、その哲学は。。といったことが入ってきているような気はする。まだまだ修行が足りん。今日の経験を無駄にしないよう一歩一歩学び続けたい。