今ここ・サブカル散歩

しゆい目線での日本のエンタメ所感などを。
365日walkingデートは2014年の2月の記事からご覧ください。

2010-03-27 17:53:59 | Blue


離れてはじめて”壁”があったのに気づいた

近すぎて解らなかった
優しさだと信じていた

想い人が山ほど居る
あなたが好きなのはあなただけ



人魚の鱗

2010-03-17 14:48:25 | Blue

声をなくした人魚の鱗は
真夜中の海に鈍くひかり

紡いだ日々
泡になって消えても
喉の痛みだけずっと熱い

いつかどこかで
二本の足で
うまれたときに
また思い出せるように

ちぎれた真珠の紐
夢のほとりに眠る珊瑚



手紙

2010-03-09 07:43:02 | 透明
 

希求の砂浜から
ハンカチーフ手に
桜貝の爪でさがしあてた恋

夕暮れに出した手紙へ
深海のようなお返事が
夜明けにそっと届いては

草花の文字に祈り
行間の溜息をつつんだ

そこに居てくださった
打ち寄せる白い波の感謝


嫉妬

2010-03-05 18:57:45 | Blue


嫉妬というものは
其の対象に寄り掛かり

己の本当を映したいのか
炙り出したいのか分からないまま

火の輪のようにジタバタと
焼け焦げ苦しんでいるかのようです

天を向き咲いた花の
僅かな色の違いを憂い
茎から生やした無数の棘で
風に吹かれて傷つけあいながら

語られない多面体の
やわらかな心を護っている