永遠を願うのなら

「いっしょにいよう」って言った　
私のセンチメンタルを　
君は淡く微笑みながら　
その両手で大きく抱きとめる　

どの世界に生まれても　
私たちは出逢いつづけるだろう　
姿かたちをかえても　
想いを交わす温度はかわらないだろう　

あらゆる事象に終わりがきても　
ふたりのぬくもりや感覚のすべてが　
やがて再生の時を刻みはじめる　

永遠を願うのなら　
自らの心を永遠に保とう　
あどけない満月のひかりのように静かにいよう　

君というひと

間違いにひそめた眉さえ
やさしさで縁どられている君というひと

沈黙の薔薇

あなたに逢えたら　
あんなことをしよう　
こんなことをしようって　
いつも思っていたのに　

あなたのまなざしにとらえられて　
沈黙の薔薇　

幸せな想いをいくつも折りたたんで　
日々を紡いでいた　
今　この時のために昨日があった　
そう思える　哀しいくらい　

だから伝えよう　
あなたのくちびるの上に　
たったひとつの言葉　

君にだけ

君にだけつめたいわけじゃないんだ　
君にだけやさしいわけじゃないんだ　

あたしが本当に欲しいのは　
あなたのなかにひとつだけある椅子。

飛べるのよ

流れ星　お花とお菓子
ふわふわの夢ならあるわ　

送信ボタンを押す
息を詰めるあの瞬間が好き　

矢印が一心にあなたへ向かう　
そうよ幸福にならない訳がない　

今より明日はもっと深く高く
イメージの先へ飛べるのよ　

ばらばらのからだ

高尚な羽根　
強情なバネ　
なにひとつ
かさならない　

逢いたい
という痛み　

空に掲げるお守り　

傷つけられるのに　
慣れてしまったみたい
夜明けと黄昏が　
くりかえし来るように　

こんにちはで鍵をかけて　
さようならで目がさめる　

孤独のほっぺたにキスしたら　
暗闇の片隅ばらばらのからだ　

こころ

完全にわかりあえないこころでも　
君が添わせてくれたてのひらを　
信じていたいと思ったの　

はなれていて　
こんなにも一緒であると　
花の降るように感じさせてくれる君へ　

つる薔薇

つる薔薇になってあなたに絡みつくの　
遠い瞳をしないでどこへも行かないで
いまだけは棘をひっこめてあげる　
二度と上の空なんてしたら駄目よ　

ひかりのおどるてのひら

シェルターはあなただと思っていたのに　
わたしの森の奥にあったのね。

そうとわかるように指し示したあなたの　
ひかりのおどるてのひら。

薔薇の声

想い出になんてなるためじゃなく　
あたしはあなたを抱きしめてたい　　

うんと長生きをするわ　
だってあなたをずっと愛していられる　

花瓶の中ひと月も咲いている薔薇の声のする午後