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High up in the sky

赤司 征大|Masahiro Akashi
UCLA MBA留学記
WHITE CROSS株式会社 起業までの軌跡

修正 = チャンスとみなすこと

2014-01-18 02:01:34 | 2014.1-3 冬
Business Schoolにおいては、日本でなじみのある講義形式のみでなく、お互いの意見をぶつけ合う授業形式が多く取られます。ところが、この発言するというハードルが想像するより遥かに高いものです。妨げる要素があるとすれば、英語力以上に、失敗を恐れない気持ちです。

何も言わずに黙って聞いているだけも大丈夫です。Participationが要求されるクラスでも、結局のところ卒業はでき、MBAは取得できます。

自分と同じ内容の発言を誰かしたのを聞き取れていないのではないか・・・流れ/論点がずれた意見ではないだろうか・・・低レベルな発言ではないか・・・伝えられる英語を話せるだろうか・・・

のど元に突き刺さるようなプレッシャーを押しのけて、手を挙げて発言した結果、失敗することも当然あります。そして、人前で恥をかくことに近い精神的に嫌な感覚を得ます。それでも、十分に準備ができていなかった授業以外では、無理やりでも発言をするようにしています。

それ故に、納得のいく発言ができた日と、そうでない日とで、1日単位で気持ちにぶれが生じます。発言の直後に、自分の気持ちを切り替えなければならないことを難しく感じる時もあります。


これは、英語が第一言語であるアメリカ人には理解できない勝負感覚でしょう(笑)覚悟を決めて発言するも、静かな聴く側で居続けるのも・・・どちらが良い悪いという話ではなく、性格から来るスタンスの違いというだけです。もともと攻め気が強いだけに、私にとって黙り続ける事は、英語力を言い訳にして逃げている事に等しいと感じます。これから先の1年半、発言をしないで居続けると、楽ですが逃げ癖がつくようでそのほうが怖い(笑)



ところで、前回記載した医療機器開発の授業を履修科目から外すことにしました。理由としては、他のコアの授業のハードさを考慮すると、睡眠時間を削っても全体としての学びの質を保つことができないという結論を得たからです。とは言え、授業の内容自体には強い興味があるため、教授に相談し単位加算はなしで、公聴のみ継続的にさせていただくことにしました。米国のヘルスケアを学ぶために公聴し、友人達が医療機器を作り上げていく過程を観察することに集中します。

また、1科目減らした分、公聴するだけの科目をもう1科目増やすことにしました。Healthcare Technologyという、読んで字のごとくのHotな授業です。元々興味があった授業で、医療機器開発に優先順位をおいたために外すことにしていましたが、私のルーティンに組み入れることにしました。

現実的に無理だから自分への負荷を減らすではなくて、減らしてできる余裕の質に合うタイプの機会を組み入れるだけの話です。

短期間で自分の考え/方向性を修正する事には、価値があります。やらずに判断することと、実際にやった上で修正することでは、価値に違いがあるように思います。私の中では、それは逃げではなく状況判断に定義されます。正確には、”逃げ”として分類されないような考え方を自分の中に持っているということです。これは凄く大切な感覚です。



よくよく考えると、この10年以上常に目指す理想と現実のギャップと向き合っています。とは言え、10年前と変わらないでいる自分と、変わった立ち位置/考え方/価値観とまだ遠く感じる理想的な姿に、この先のあり方を考えさせられます。遠い事は悪い事ではなく、まだ自分にやれることが数多く残っているだけのことです。


自分を信じ切り、言い聞かせ続ける姿勢を失わない・・・、私の出会ってきた本当にトップランナーといえる人達に共通するメンタリティーです。



最近になって、諦めることで得られる別の楽しさを捨てる覚悟を持ちました。この10年間以上ずっと持っていた感覚ですが、それが覚悟になるには時間がかかりました。面白いもので、同じタイミングで親から、「他の全てを捨ててまで挑戦する事を選んだのだから、前だけ見なさい」という内容のアドバイスをもらいました。

私の性格を、よくわかってらっしゃる(笑)


さて、3月に一時帰国した際に、できる限り多くの方に合うためのスケジュールを組んでいかなければ。

人生でトップクラスに凄く嬉しい日 / Winter Quarter

2014-01-11 13:10:34 | 2014.1-3 冬
日本時間の今日、私の姉の結婚式です。

子供の頃から、いつも近いところから私を見守ってくれていた姉貴には、本当に感謝しています。姉の旦那様もまた、穏やかで優しさに溢れている・・・と私の目には映る素敵な方です。

一時帰国ができず、遠く離れた場所からですが、心から祝福しています。



ところで、Winter Quarterが始まったのですが、予想通りにどえらいことになりました。最初の1週間で、平均的な就寝時間が夜中の2時半でした。その勉強量に対応させるため、Winter Quarterは、基本的に夜中まで図書館で勉強し、家には寝に帰るというLife styleに切り替えることにしました。一見、ハードに見えるのですが・・・実際ハードなのですが、寝る間すら惜しいくらいに楽しいというのが本音です。その一番の理由は、授業の面白さにあります。今期は、以下の6科目です。

1.経営戦略
2.オペレーション
3.マーケティング
4.Communication
5.起業
6.医療機器開発

Case学習(様々な会社の事例を用いて、自分なりの判断力を養う・・・ビジネスにおける畳の上の水練のようなもの)が多く、素晴らしい学びの連続です。


実際に、前職で経営戦略/オペレーションに深く携わっていた身として、これらを体系だって学べることには、これまでの自分の仕事を振り返る上で大きな価値があります。また、実際にビジネスプランを考えている時に、他の科目で習ったことを実際に応用してみることで、如何に前職でGMとして働いていた頃/Fall Quarterの自分が、Feelingだけで物事を捕らえていたかを感じます。

今学期の学びは、今後の私の人生の質に大きく影響を及ぼす事は間違いなさそうです。まっ、それは常にですが(笑)

また、英語力がある程度追いついてきたことも授業を楽しく感じられる要因の一つです。



それとは別で、5.の起業関連で、知り合っていきなり意気投合したMichaelから一緒にヘルスケア関連で起業を目指さないかとの誘いを受けました。

面白いところですが、起業に興味がある人は多いのですが、本気で起業を考えている人はごく少数です。大半の人にとってB-Schoolにおける起業についての学びとは、卒後の安定確保のための就職活動を行い、希望の業種のインターンシップ獲得後に経験として楽しむというのが実際です。

ただ、ごくわずかにいる本気で起業しようとしている人にとって、B-Schoolのリスクフリーで本来リスキーな起業に取り組める環境には素晴らしいものがあります。実際に、MBAを経て、あるいはその過程で起業をし、実際に素晴らしいビジネスを創り上げている方も数多くいます。

それ故に、MBAでは起業は学べないという人の言葉も、学べるという人の言葉も正しいのでしょう。


Michealは、”本気”の人でした。また、もとジャーナリストらしく丁寧に言葉をつむぎだすにように話をする人です。狭いAnderson内で、よく今まで会わなかったな・・・と私は思っていたら、彼が同じ事を口にしたところも、また面白いと感じさせられます。

確かに、彼のビジネスアイディアにおいて、私のバックグランドは活きそうです。彼自身もそのアイディアにおける確実なバックグランドの持ち主であることも信頼できます。経過はブログで報告するかも?です。



6.医療機器開発は、MBA/MDのDual DegreeのDanielに誘われて入った、B-School/Medical School/Engineering School/Computer Science などの合同コースなのですが、選考から落ちたwaitlistが数十人でるという厳しい中を通過してもぐりこみました。

Vistageといい今回といい、下手な英語でも、自分が持つPassionを重ね合わせた論理で本気を示せれば、十分に選考では戦えます。



このコースにおいては、世界有数の医療機関であるUCLAのHospitalにおいて、ここを何とかして欲しい・・・という点を数ヶ月に渡り徹底的に調べた上でリスト化されたものが、私達に提供されます。

その中から自分達で選択した項目について、医療機器開発/パテント問題などについての知識/フレームワークを満遍なく講義で学びながら、実際の機器開発を行っていくという内容です。

シーズベースではなくニーズベースなので、ビジネスプランを書くこととは少し学びが異なりますが、前職でi-Padを活用したe-learning System開発をしてきた私にとって、非常魅力のあるコースです。

少し話が前後するのですが、Fall Quarterに松村さんと話をしていたビジネスアイディアの一つに、Google GlassなどのWearableを活用したProfessionalのOperation/education効率化というのがありました。私自身のProfessionalの感覚から、必ずそういうサービスは生まれてくると分かっていながら、自分に深いTeckバックグランドがない事から、断念したアイディアでした。

それが今回、全く同じアイディアがリストの中にあり、流石に鳥肌が立ちました。当然、この項目にアサインされるように希望をだしましたがどうなることやら。

ヘルスケアビジネスにおいて、Wearableの医療現場への応用は、これから2から3年の大きな波の一つである事は間違いありません。


また、このコースでは毎回、ヘルスケアビジネスの第1戦で活躍される方々が公演を行ってくださるのですが、第1回目は、Dr. David Feinberg, President and CEO, UCLA Health Systemでした。世界有数の病院のOperationや経営戦略のトップの話とあり期待をしていたのですが、大いに価値がありました。

病院のOperation 自体が、Dr Central から、Patient Central に変わることで、より一層の効率化が進む。そうなると、今の常識とは全く異なるOperation方式になるとの事でした。


毎日、書きたいことに出会っています。どえらく忙しい3ヶ月になりますが、それでも、定期的に更新をして行きたいと思います。それと、3月末に一時的に、日本に帰国することにいたしました・・・久しぶりの日本で、私は何を感じるのでしょう・・・楽しみです。