Four Season Colors

現代詩とスポーツ、エンタメ、時事など雑文を掲載
【詩集3冊(各110円)をAmazon「Kindleストア」で販売中】

村山吉隆さんと幻想水滸伝

2024-02-26 | 雑文
4月23日に発売予定のゲーム「百英雄伝」
のプロジェクトリーダーである村山吉隆さん
が、2月6日にこの世を去った。

当ゲームを楽しみにしていた人たちにとって、
突然の、まさかの訃報。

張り付いていたわけではないけれど、気の向
いた時には開発状況の様子ものぞき、精力的
にファンに発信しているという認識だった。

村山さんの代表作は、言わずもがな百英雄伝
がその流れを受ける、「幻想水滸伝」である。

プレイステーションソフトとして発売したの
は、もう三十年近くも前で、我らが中年世代
は、時の流れを思う。

自分が購入したのは、発売1年後に出た低価
格版ではあるが、プレステ時代であることに
変わりはない。

ある日、友人の家で正方形のパッケージを見
て、タイトルとビジュアルに惹かれて購入し、
攻略本は友人に借りた。

ポケモンよろしく108人の仲間を集めると
いう、もう当時から群像好きが萌芽していた
自分には、どストライクで。

ゲームの超重要な、キモとなるギミックのミ
スを友人に教えられ、それでも、やり直しな
んて全然に望むところ。

年に何本もはゲームを買えない、まだまだ多
感なお年頃には、十分に痕を残すゲームとな
り、何より面白いゲームだった。

その後の幻想水滸伝としてのシリーズ展開は、
決して上手くいったとはいえず、自分も3で
脱落している。

それでも多くのファンを残し、30年近く経
っても少なくない人が、その系譜を継ぐゲー
ムを望んだ。

その生みの親を失ったということは、まだ発
売前とはいえ、百英雄伝の純正統の続編は永
遠にないことを意味する。

ただ一人、村山さんのぞき同じ中核メンバー
が続編を制作したとしても、プロジェクトリ
ーダーの不在は、魂の欠如に等しい。

とはいえ、百英雄伝は魂を込めて発売される
から、純正統の続編がないことを心から残念
に思うくらい面白いことを期待して。

あの時と同じように、その世界を楽しむこと
が、最後にして最大の、自分にできること。


コメントを投稿