月に一度は、映画館へ。2022年6月は、
「峠 最後のサムライ」(日本)。
4月5月とは異なって、特に興味ひかれる映
画のなかった6月。
最終的に「ザ・ロストシティ」と「峠」の2
択となり、ロストシティに傾きかけるも危険
な香りもするので無難そうな峠をチョイス。
司馬遼太郎の小説を原作とする、戊辰戦争時
の越後長岡藩家老である河井継之助を主人公
とした歴史物。
明治の新政府と旧幕府勢力のどちらにもつか
ず、中立を企てるも最終的には旧幕府側とし
て戦に身を投じていく。
ちなみに司馬遼太郎の原作は読んだことはな
く、戊辰戦争も河井継之助もまったく詳しく
はない。
そのため、日本式歴史時代モノのスタンダー
ドとして、ただ、鑑賞する。
原作は知らないが、映画のキモや面白さ?は、
西洋に通じ、中立を画策するも叶わず、最後
は幕府に殉ずるという過程だろう。
そのあたり、魅力的かといえば残念ながらそ
うでもなく、要所要所もあっさりしていて没
入感はとても薄い。
このとても薄いという表現は構成、人物、映
像、音楽など全てに当てはまり、作品の感想
一言そのものともいえる。
観終わってみれば、映画としての面白さも余
韻も特段なく、ごく普通の2時間歴史時代系。
エンディングでのモノローグという邦画、歴
史系の悪しき伝統もしっかりきっちり踏襲し
ていて、その点も残念。
あとは副題のとってつけたような「最後のサ
ムライ」も、本当に安易でよろしくない。
考えに考えてか直感かは知らないが、この内
容に対してこのフレーズでいけると考えたの
ならば、それは相当なもの。
唯一、記憶に残っているのは、個人的に好き
な吉岡秀隆であるが、それも役ではなく、そ
ういう感想が残る時点で、もはやもはや。
歴史時代劇コンプリートの方以外には、特に
おススメはしない作品。