大丈夫か?日本の教育は。
何時の時代の歴史学の発想でモノを言っているのか?コレを書いた人が東大出身というので驚いた。歴史を単純に考えすぎ。というか古い時代の歴史観丸出しというかマルクス史観全盛時代の歴史学に基づく歴史ですか?って感じ。文明は弱体化した時に危機がやってくる、とは限らない。鎌倉幕府なんかの評価は昨今見直されていて実は「鎌倉幕府の安定期」に突然崩壊した、という説まで出てきている。というか豊かで政治システムが安定していても突然外圧を受ければ崩壊する可能性はあるわけで、マヤ文明なんかでも突然スペイン人に攻め込まれて崩壊した王国もある。他にも上記の記事でおかしい部分を挙げるとローマ帝国の元老院制度なんかも本当に時代に合っていなかったのか?元老院制度の無いギリシャ諸国やエジプトはどうなったか考えた事があるのだろうか?最近「ローマ帝国の誕生」という本を読んだばかりなのでこの部分が気になったのだが、元老院制度が無ければ恐らくカエサルもオクタウィアヌスもそもそも出てこられなかったであろう。ギリシャの市民制度では傑出した英雄が自分の軍事力を持てなかったであろうし、エジプトのような王制ではそもそも王以外が政治指導者になる事自体不可能だ。鎖国にしても欧米諸国が強力な軍事力と経済力を背景に東アジアに進出してくるのは鎖国を始めた頃では無い。しかも黒船の問題にしても全くの無策では無いし上記の記事の書き手がいうような下級武士の対応が本当に良かったのか?という疑問があるわけで下級武士主導でやった攘夷の結果が下関戦争であり、薩英戦争という形での手痛い敗北であり領地を焦土にして初めて自分達の無知を悟っただけに過ぎない。逆に言えば下級武士が政治的実権を握るという「政治的腐敗」が明治維新を引き起こした、というのであれば「政治的腐敗」で国が亡びるというのと本末転倒であり「政治的腐敗」の産物そのものが明治政府を作って発展されて「政治的腐敗」は国を滅ぼしたのか発展させたのか?という良く分からない話になるのだが。要は歴史上の出来事を単純に分類し過ぎ。社会科学系の人間の悪い癖だ。かく言う私も大学では経済学部だったのでそういう悪い部分があるのだが(苦笑)。