泌尿器科のがんがわかる本

2009-12-15 | 癌についての本
区の図書館で借りてきた、

『前立腺・膀胱・腎臓・腎盂・尿管ほか
患者と家族のための 泌尿器科のがんがわかる本』
(三浦猛著・神奈川県立がんセンター泌尿器科部長
横浜大学医学部臨床教授、医学博士。四海書房)を読みました。

2009年の4月に発行された、新しい本です

腎細胞癌の受診、診断、治療などの情報については、
国立がんセンター・がん情報サービスが発行している
「各種がん 腎細胞がん 受診から診断、治療、経過観察への流れ」
という無料の冊子が一番役立ちましたが(病院の相談室などに置いてあります)、
「もう少しガン患者の心理に踏み込んだ、分かりやすい本がないものか?」と
あれこれ調べていたので、「やっと出会えた!」という感じのご本でした。

文章の言い回しも優しい感じで、入門書としては最適だと思います


まず、第1部は「泌尿器科のがんになったときの基礎知識」。

この中で、「がんと診断されたときに確認しておくこと」という項目があります。

=====================================================

<がんと診断されたときに確認しておくこと>

◎がんの告知をどこまで希望するか。

◎相談したい人がいるか。

◎家族があなたへの直接の告知には反対でも、告知を希望するか。

◎自宅と病院は近いか。

◎気の合うかかりつけ医師はいるか。

◎いっしょに住んでいる家族はいるか。

◎家族にがんの人はいるか。

◎いま住んでいるのは自分の家か。

◎自分の年齢。

◎タバコを吸うか。

◎宗教を信じているか。

===================================================


・・・夫の場合は再検査の診断を聞かされた後(告知を受けた直後)に、
問診票のような用紙にこれらのことをいくつか質問されたり、
書いたりした覚えがありますが、告知を受けた直後だったので、
うまく考えがまとまりませんでした・・・

告知を受けるまでは「癌だなんて縁起でもない!悪いことは考えたくない!」と
思っていましたが、いまから考えれば、二人できちんと話し合っておくべきことでした。


また、泌尿器科の各がん別の「がん診断時に医師に確認しておくこと」も
今となれば「知っていれば良かった」と思われる項目でした。

=========================================================

<がん診断時に医師に確認しておくこと・腎臓がん>

◎何か自覚症状はあるか(はい・いいえ)

◎CRPは上昇しているか(はい・いいえ)

◎がんの大きさはどれくらいか

◎悪性度はどのレベルか(高分化、中分化、低分化)

◎進展度はどのレベルか(腎臓内、腎臓外)

◎がんが血管の内側に進んでいるか(はい・いいえ)

◎転移があるか(はい・いいえ)

◎反対側の腎臓に異常があるか(はい・いいえ)

========================================================

いきなり「悪性腫瘍だと思われます、云々~」と言われても、
その後インターネットなどで病気のことを調べても、
「最低限、患者が知っておくべきことは何か?」という情報は
現在、とても少ないと思います。

もしこれから手術を受ける方には参考になると思いますし、
夫も「次の検査のときに確認したい」と言っていました


さらに、1部の最後には「がんに負けない患者になるための心得」も
記載されています。

これはご家族の方にも大変役に立つと思います。


第2部は「泌尿器科のがんの検査・診断・発見・治療」です。

インターネットで入手できる範囲の情報+αという内容かもしれませんが
こちらを読めば、腎臓がんの基礎知識は完璧です

難しい用語については、後ろに解説があります。


第3部は「Q&A 泌尿器科のがんのここが知りたい」です。

告知を受けたあと、頭が真っ白になり、
医師の言葉をよく覚えていなかった、
何を質問すればいいのかさえ分からなかった、と
がっかりしていた去年の自分に読んであげたい内容でした

「Q 兄弟はひとりもがんではないのに、なぜ自分だけが?」

「Q 腎臓がんで片方の腎臓を取っても大丈夫ですか?」

「Q がんの治療に医療費はどれくらいかかりますか?」

など、実用的な質問から、

「Q がんに効く民間療法や健康食品はありますか?」

「Q 先生はがんの告知をされたらどうしますか?」

という「聞いてみたいけど、聞けないよ~」という感じの質問まで
記載されており、著者のガンに対する捉え方がよくわかります。

夫は、「Q 先生はがんの告知をされたらどうしますか?」に対する
答えに共感していました。

「がんと一生つき合う覚悟をします。仕事は無理をしない範囲で
続けると思います。免疫療法、民間療法は受けません。
玉川温泉にもいきません。他人の闘病日記は読みません。自分は自分です。」

・・・この答えに共感できるなんて、夫は強いなぁ、と思いました。

私は闘病日記も読みまくるし、玉川温泉にも行きたい派です

怪しい業者に騙されないようにしなくちゃ~

*************************************

退社時間メモ

PM 21:10 (忘年会あり)

PM 22:30 帰宅

*************************************

体調メモ

少し酔っぱらって帰ってきた

足裏・頭皮マッサージをしてAM24:30就寝

最新の画像もっと見る