筆者Ｑ・・・・お久しぶりです。今回は｛ 企業進化論 ｝そのものについて多少お聞きします。
そもそも｛ 企業進化論 ｝とは何か等々教えて下さい。
Ｒａｚｉ・・・きっかけは１９８４年に出版された（会社の進化論）という本に衝撃を受けその後自分なりに研究、思考を重ねて現在に至っています。この本の中で（相似象論）という言葉が出てきます。これは単純に言い切ってしまうと「何の関わりもない二つの事象がきわめて細部まで相似関係があるなら、どちらか一方を分析する事でもう一方に起こりうる現象の予測やすでに起きた現象の原因を知る事が出来る」というものです。
つまり生物の進化の法則を見抜き企業の発展・生き残りのために何をすべきか、その企業の企業価値が何かを決定する理論、という事になります。
筆者Ｑ・・・・かなり難しそうですが、以前のＳＯＮＹの話もこれらが元になっているのでしょうか？
Ｒａｚｉ・・・この（会社の進化論）をベースに（生態的地位）等々のエッセンスを加えこの理論を発展させたのが私の｛企業進化論｝で、ＳＯＮＹの話はこの（生態的地位）を獲得するための力（企業価値）を探り研究したものです。
この本では「突然変異では進化しない」とされていますが私の（進化論）では（突然変異群）により生物は進化すると考えます。
（環境の変化）と（突然変異）した個体ではなく（突然変異群）により生物の進化は起こるのです。
筆者Ｑ・・・・つまり企業も突然変異群によって進化するのでしょうか？
Ｒａｚｉ・・・そう単純ではありません。進化には（巨大化の法則）があり無駄な遺伝情報を抱え込みながら巨大化していき、その際同じ役割を持つ部位は一方が優先されもう一方は退化していく傾向があります。具体的にはアロザウルス（チラノザウルス等肉食巨大恐竜の総称）の腕が極端に小さくなり顎、牙、口が巨大化した様に。
企業にはこの（巨大化の法則）に支配されてはいますが、勝手に進化・発展していくわけではありません。自ら進化させる努力をしなければ進化出来ませんし大きくなった企業にはそれを邪魔する力も働きます。また経営トップが替わるとＳＯＮＹの様に本来の（企業価値）を理解しないまま立て直しを図ろうとする事もあります。
私が｛ 企業進化論 ｝の授業をやると膨大な時間がかかってしまうと言うのはこの辺りが理由で、したがってもっと具体的に結果的に企業が何をすべきかを教えた方が効率が良いのです。
筆者Ｑ・・・・デパート再生、タウン情報誌、、、の答えを導き出すためのコツや原理原則ですね。
あまりにも奥が深いのでやはり｛ 企業進化論 ｝そのものについては少しずつ、という事で具体的な話題中心に今後もやっていきましょう。
間違いなく本年最後となります、アクセスしてくださっている皆さま誠にありがとうございました。
