ブログ・オブ・タナザキ

空想地図 多奈崎市を作っている人らのブログです

空想地図作家的旅行⑦ - まちの歩き方

2020-08-13 17:57:43 | ある旅行の話
旅行の記事があったのを覚えているでしょうか(??)、フェリーに乗ったまま皆さまをしばらく太平洋上に放置する形となってしまっていましたので、そろそろ続きをしばこうかと思います(イエーイ)
前回から期間が開きすぎているので文体やら何やら大変化してますが、まああの大目に見てください。


普段は昼すぎまで寝ている怠惰な大学生であるところの私ですが、この日は朝6時ぐらいには起床していたようで、8時すぎの宮崎到着時にはすでに起床も全開(起床庁長官になれるぐらい)でした。というのも、フェリーは電波が入らないためスマホで情報収集のような現代的生活が物理的に封じられ、デジタルデトックスにより勝手に早寝になるというカラクリですね。皆さんも早寝したいときはフェリーに乗りましょう。おまけで「移動」も獲得できます。

到着時、晴れの国・宮崎にあって珍しく曇り(なんなら小雨)の天候を拝領しました。この先の展開がワクワクしかありません。

ヨーグルッペ。九州でよく見かけるデーリィ製品で、ご当地カジュアル飲食物が大好物な私は自販機で見つけて即購入です。

到着したフェリー降り場から市街地までは結構な距離があり(歩けなくはないけど余裕で心細くなりそうな距離)、バスに乗車することで市街地にアクセス可能となる構造だったのですが、こういうところのバスって乗るとき小銭必要だよなあ、車内で両替するのも面倒だし、ジュース買えば小銭を錬成できるじゃんというある種の機転でもありました。

そしてこちらがフェリーターミナルに召喚されたバスです。

小銭どうこう以前に普通にSuicaが使えました。
ありがとうございます。



宮崎駅に到着を賜りました。雨のステイションですね。あと建物がバブリー。パリの「ポンピドゥー・センター」に似てるな、とも思ったものですが、ちゃんと比べたらそんなに似てなかった。

さて、ろくすっぽ行程を拵えてなかったのでどうしようかと思索・・
1500円払えばバスが無料になるチケットが売られているようなので、購入します。
徒歩に加えてバスでの移動の自由が確保されました。



突然ですがホテルの意義とは。

宿泊の提供が第一ですが、それ以外に荷物を預かってくれます。
身軽に移動したい時はこれがデカい。
ゲストハウスや簡易宿泊所に泊まるとか、ホテルのある街に着くのが夜とかじゃない限り、朝のうちに宿に荷物を預けておくとQOT(Quality of Travel)が急上昇します。

が、ホテルの写真を残していなかったので淡々と進めます。
街の写真は死ぬほど撮るのにこういう写真を撮らない


突然ですが街中にある地図です。初めて行く街でこれを撮影しておくと、データを消費したくない時に写真フォルダから参照したりして意外と役に立ちますね


さて、計画性のなさに定評がある私のことです、ここまで再三書いているように「今日は宮崎市を見て回る」以上の解像度を持つ旅程が宮崎市の中にいるこの瞬間にもまだ存在していないわけです。

幸いなことに「行くべきスポット」みたいなものは、事前に調べておいたこととか、twitterで私が10年かけて集め続けた"町"に詳しい精鋭フォロイーの方々のツイート検索の結果とかからある程度拾えていたので、問題はそれをどう回るかということになります。

旅程を細かく詰めない派の私はここでも「旅程を細かく詰めない」メリットの開陳に勤しませていただきますが、このゆるゆる旅行スタイルの最大の利点が「当日の天候、気温、体力などコンディションにあわせて柔軟に行程を考えられる」ということに尽きると思います。事前にガチガチに組んでしまうと旅程の完遂に全力を注いだりしてしまいそうですが、そもそも旅程が存在しないのだからその心配はありません。


それを踏まえて。

3/4の体調コンディション
良好

3/4の天候コンディション
曇り時々雨 ⇒ 曇り


という状況。
⇓⇓⇓ここからはじき出された旅程⇓⇓⇓

バスで郊外の複合施設「宮交シティ」へ行く
*宮崎市中心部からバスで10分ぐらいのところにある、バス停とショッピングセンターがセットになった施設。ここの商業施設はそれなりの存在感。近くに駅もある。雨雲が活躍しているうちはバス移動とするのが狙い
宮交シティを徘徊して、雨が止んだころ合いを見て中心市街に戻る
中心市街地をひととおり歩く昼食もこのタイミングで
*ちょうど昼食どきに中心市街を歩くことで、面白そうな個人店で昼食にありつくチャンスを増やしておきます
④3時ぐらいになったら今度は再び郊外へ。バス移動
*体調と時間に余裕あれば市外に出る。バス一日券買ってるし、その元を取らねば精神もなくはない
夕食は市内で



④⑤あたりは昼食どきにでも決められるので依然として解像度が低い旅程になっとりますが、とりあえず午前中の方針は決まり。
ブルーの爽やかなバスに揺られ、まずは「宮交シティ」を目指すのでした。


続~~~

藤沢へ行ってきた⑦ - みんなで歩こう「ファミリー通り」、などなど

2020-08-07 08:59:26 | 藤沢へ行ってきた
藤沢です。
↑このように書くと名乗ってる感が出ますね。「藤沢」って苗字あるし。ヨドバシカメラの社長とかがそう。ちなみに藤沢にヨドバシはありません。

南口のロータリーから南に伸びるファミリー通りという通りがあります。

交差点名にもなっていて、名前を定着してるのか定着させようという気が強いかのいずれかであることが観測できるます。
「Family dori」

家族で仲良くおでかけが推奨されてそうな名前のこの通り、藤沢宿から江ノ島へ至る古い道筋が由来の通りで、ゆえに市街地を抜ける商店街であると同時に「歴史街道」的な側面も押し出されています。


※実線が「ファミリー通り」(モール化された範囲)、点線がかつての江ノ島道です。


中規模な雑居/オフィスビルが沿道に並びますが、雰囲気としてはわりと落ち着いております。電線地中化や舗装美化といった景観美化(「モール化」と称されています)も実施されていて、前回記事で取り上げた電線は地上だし歩道なんか無い区間すらある通りとは色々と対照的です。

この「ファミリー通り」、駅南口から伸びる通りの中ではおそらく街路や街路景観の整備に一番お金と労力がかかってそうな通りなんですが、一方で通り自体には求心力を持った「都市軸」らしさみたいなものはなく、むしろ面的に広がる市街地の中の通りのひとつ、といった風情があります。


ファミリー通りの雰囲気というのは、猥雑さ、ガヤガヤ感のような賑やかさというよりかは寧ろ歩行者のためのシンボリックな「メインストリート」らしさであり、前回記事の人ぎっしり通りとは対照的です。

通りの先に「オーケーストア」という集客装置があり、そこと駅を結ぶ造りの前記事のストリートと比べると、こちらは通りの先に何か目玉となる施設が無いというのもあります。(冒頭地図を参照すると市街地の南側にヨーカドーや市民会館が集まる一角があるにはありますが、「ファミリー通り」一本がアクセス路になる感じではありませんし。)


図解できてるか自信がないですが図解にしてみました。
駅とオーケーを結ぶ通り(つまり何度も出てきますが前回紹介した通り)は、両端に集客力ある施設あり、かつ駅すぐそばの一帯はかなりの居酒屋やバーなど集積のある「夜の街」が形成されてることもあり……なかなかに賑わいがありました。


図解だと緑の線で示したあたりもそこそこそういった集積はあります(↑画像)、が、駅から若干離れていて、"チェーン店中心の勢いある繁華街"というよりは個人店が多そうな雰囲気で、こぢんまりしてます。)


とはいえ、この画像のようなチェーン店や新しい雑居ビルには到底醸し出せないオーラを纏う一角がふらっと現れたりするので、こちらはこちらで「散策」やら「まちあるき」らしさを楽しめるかもしれません。
「センター飲食街」という響きがよいですね。飲食街。飲食店街じゃなくて飲食街。そしてセンターである。

余談ですが、実はこのあたり若干の起伏があって、(北)西から(南)東に向かって画像でもわかるようになだらかに下っております。


これは果てしなく雑に線を引いていますが、おおよそこんな感じで地形の変化があります(川に平行な形で斜面になっている)
ファミリー通りを筆頭とする「古い」商店街/繁華街は標高の高いほうに位置していて、逆にこの斜面を降りきったあたり(国道467沿い:ヨーカドーやホテル法華クラブ、市役所などがある南北の道)なんかは、都市化の波は再開発まで訪れません。

伝わるかどうかわからないですが、「高」の方(昔から市街があった方)は区画整理をしても複雑な形の道が残ってたり、街区の大きさが小さかったりする一方、70年代の開発以降に都市化する低地側は、整然とした道路で街区の形もやや大振り、みたいな対比があります。

ちなみに低地側を縦貫する国道467号。
都市化が進んだ今では街の中の道路の一つ、ぐらいにしか見えないかもしれませんが、冒頭で紹介したファミリー通り…すなわちかつての江ノ島道の「バイパス」として作られた道路で、ゆえに昔から続く商店街みたいなものは形成されておらず、歩行者の集まる動線でもないので、割と新しめなビルが建ち並ぶ落ち着いたオフィス街みたいな雰囲気があります。

・・・

という訳で、藤沢の南側一帯をざっくり面的に紹介しました。
前回記事の界隈と合わせて南口で「繁華街」らしいエリアがこの一帯になります。
次回は、南東側にあるホテル・公園・文化会館など集積するあたりを歩きます。



藤沢へ行ってきた⑥ - 人、人、人!な通り

2020-08-02 21:57:37 | 藤沢へ行ってきた
藤沢続編です。あと3回ぐらいで完結が予想されます。
今回はとにかく通行人量の多い繁華ストリート(繁華街っぽくなってるストリートのこと👈今考えた)を歩きます。
どうぞお付き合いください。


歩く前に。
駅南再開発で真っ先にできた、今日じゃもはや風情がある昭和ビル「フジサワ名店ビル」の垂れ幕。建物のレトロさをプロモーションにも振っておられます。

では歩きましょう。。
今日歩く、このあたりです。

駅ロータリーから3時15分ぐらいの方向に伸びる方角の通りです。前回から用いてますが、方角を時刻で指せるのは放射状の街の特権ですね。
通りに名前はついていないようです。

どどん。
歩道もあるまあまあ(普通車がすれ違える感じ)の道ですが、道路よりも人、人が歩道からかなりオーバーフローしているのが写真中央から見て取れます。
駅前からディスカウントストア(だけじゃなく100均とかも入ってるけど)まで一直線に向かうこの通り、とにかく歩行者の通行量と、それに呼応するように賑やかな沿道の雑居ビルの看板たち、そしてたまにそこを縫うように抜けていく自動車、の3者が都市景観を織り成している通りであります。

上の写真とは反対側です。つまりこの通りから9時の方向を向いています(ロータリーを向いているとも言う)。FUJISAWA駅前でも、この通りともう一本南側の通りが突出して人がワンサカワンサカしていました(主観)。

雑居ビルも各々自分のテナント自分の店をこれでもかと主張すべく、看板貼り出し合戦や幟立て合戦を行っております。全国チェーン店多めなゆえか原色強めな景観、藤沢駅前で最も"ガヤガヤ感"が感じられる界隈に個人的には思えます。

唐突ですが柏(首都圏郊外でデパートや商業施設が数件立ち並ぶ藤沢駅前みたいな駅前のまち)で例えるならばハウディモール…に似てるけどあそこはロータリーと表通りを結ぶ車の重要な通りなのでもう少し車に人権が与えられています。

(夜景になりますが柏の「ハウディモール」 こうしてみるとこちらは舗装や街路灯の整備に手が入ってて「表通り」感の演出に勤められていますね)



藤沢のこの通りがそれなりに道幅あるし歩道もある、けど自動車は少なくてほとんど歩行者の独壇場になってる………のは、このみちが割とすぐにその幅を半分ぐらい(体感)に絞ってしまうのもあります(つまり多くの車にとってしてみればそこまで主要道路じゃない……まあここを通る車もいるにはいるんですけどね)。

道がひしめいております。


この通りの先にあるディスカウントストア(OK)がこちら。6階とか7階建てのすごく巨大(ゆえフレームに入りきらない)タイプの建物です。とにかく巨大。で、ここに結構な数の人が吸い込まれたり吐き出されたりしてます。おそらく藤沢のこの通りの人の多さのうち数割はここに用があったりなかったりする人でしょう。

施設内を見れば、ディスカウントストアの他にデカい紳士服店とか100均とかファッションセンターとかが入っていてさながらショッピングセンターです。地価/賃料が高そうな駅前一等地の建物には入ら無そうなテナントが揃っております。

藤沢住宅街の日常使いの需要もあるのかな

そんなOKストアの前。ここまでくると(3分ぐらい歩く)沿道のお店もなんだか地域密着らしい色になってきます。通行人の大半がオーケーストアに吸い込まれるので人の波もひと段落して、雰囲気が急に「広域から人を集める商業拠点」から「近場の商店街」みたいな温度感になってまいります。道もしれっと一方通行から対面通行に変化しておりゃる。

ちなみにまだまだこんなに道幅が狭いのにここは結構バスが通るんですよね、道幅ただでさえ狭いのに通行人もまだそこそこいる中、縫うように進んでいくバス(しかも結構高頻度で来る)面白いです。

・・

大型ディスカウントモール?を目指して一路東へ進む、歩行者主体の真っ直ぐな通りを歩きました。通りの名前こそついていませんが、藤沢市街地の人々を吸い込み、確かな存在感を発揮する通りの一つに見え、この街の活気・勢いを強く感じられる通りだなあという印象です。