はぐれそうな天使の備忘録

日々の覚書きですが、山口馬木也さんについて書くことが多いです。

「真田十勇士」観劇(1回目)

2013-09-05 | 山口馬木也さん
朝から雨や雷で電車が止まるんじゃないかと心配になったけど、
家を出る頃には雨もやんで、劇場には無事到着。

13:00開場だったけど、並んで待ってればいいかなと思って
12:55頃再度劇場に行ったらもう開いてました。
平日ということもあってか、観客の年齢層は高め。

初日には間に合わなかったというビジュアルブック付きのプログラム(2600円也)
を買い、開演までプログラムを眺めてました。
馬木也さんの写真、半蔵の扮装をしてるのが載ってるけど、
個人的な好みとしてはチラシに載っていた扮装より、劇中での扮装のほうが好みで、
プログラムはチラシの扮装、ビジュアルブックは劇中の扮装で載っているので、
ビジュアルブックの写真のほうが好きだけど、一番好きなのはプログラムに載っている
稽古中の横顔の写真

で、肝心の上演内容ですが、ネタバレするにはまだ早いと思うので、
ストーリー的なことはおいといて...

馬木也さんの登場するシーンが結構多かったのはいいんだけど、
馬木也さんの殺陣が大好物の私としては、馬木也さんの殺陣が
思ったより少なかったことが残念でした。

服部半蔵役と知った時から、殺陣がいっぱい観られるだろうと思ってたけど、
登場しても家康の側で控えてることが多く(特に第1幕)、刀に手はいくけど
抜くところまでいかない、というじれったい状態ばかり。
第2幕で見せ場はちゃんとあって、いつもの力強さとスピード感のある殺陣を
観せてもらえたんだけど、もっと観たかったというのが正直な感想。

それに残念というか、ちょっとムカついたことがありました。
馬木也さんが第2幕の見せ場で刀を落としてしまったんだけど、
そこで客席から笑い声が起きたこと。
今回の馬木也さんの殺陣は忍びの殺陣だから、侍の太刀さばきとは違って変則的で、
(特番で放送された太刀2振の二刀流ではなくて、鞘と刀を使った二刀流でした)
体得するのは大変だっただろうなって思える殺陣だったし、
生の舞台なんだからその程度のハプニングはあってもおかしくないし、
本人は一生懸命演じているんだから、笑うなんて失礼だと思うんですけど

上川さんが「豊臣家康」って言った時には何の反応もなかったし、
「十三人の刺客」で高橋克典さんのカツラが飛んだ時も誰も笑ってなかったのにさー

見せ場の後、馬木也さんが忍びらしい動きで飛ぶシーンがあるんだけど、
着地場所が傾斜してるので、何回もやっているうちに足首を痛めないか心配。

合戦シーンでは十勇士それぞれの殺陣の見せ場があったけど、
馬木也さんより上手いと思ったのは上川さんを含めていませんでした。

今回馬木也さんの殺陣以外で殺陣を観るのを楽しみにしていたのは
上川さんと葛山さんと松田さんと渡部秀くんと里見さんの5人。

上川さんの殺陣、上手だとは思うけど、敵を斬りながら身体を一回転させるとかで
カッコよく見せてるような印象。
でもあの勾配のきつい舞台を上ったり降りたりしながらの殺陣は相当な重労働だと思う。

葛山さんの殺陣は刀を逆手に持った殺陣だったのでカッコいいんだけど、
もうちょっと重心を低く出来るともっとカッコ良く見えるのになぁと
ちょっと残念。
(プログラムの葛山さんのページを読んだら、膝を痛めててまだリハビリ中とのこと、
それじゃや重心を低く、というのは難しいよね...)

松田さんは鎖鎌が武器だったから、どんな殺陣になるのかと思ってて
初日を観た人のブログとか見ると、もたついてたって書いてあったりしたけど、
慣れてきたのか、もたつき感はなくて、様になってました。
あともうちょっと鎖を回転させるスピードが速ければもっとカッコよく見えるかも。

渡部秀くんは「里見八犬伝」で観た時に、この子は殺陣の稽古を積んだら
もっと上手になりそうだと思って、成長したであろう今回の殺陣を楽しみにしてたんだけど、
思った通り上手になってました。
秀くんにはもっと時代劇に出てもらいたい。

そして、里見さん。
御歳76歳にしては動けてると思ったけど、「長七郎江戸日記」とか全盛期の
流れるような殺陣を観たことがあるものとしては棒立ち、とまではいかないけど、
腰は落ちてないし、膝も伸びたままで重心が高い。
歳をとられたんだなぁと感じました。
でもこの先、生で里見さんの殺陣を観ることはそうないと思うので、
貴重なものを観せてもらった気がします。

ラストシーンで上川さんを中心に十勇士がV字型に並んで
雄叫びをあげるんだけど、そのシーンが超カッコよくて鳥肌が立ったし、
なぜか泣けてきました。
特に葛山さんがカッコよかったなぁ。

カーテンコールは2回目が終わったところでライトが消えかけたから終わりかなと思ったら
もう1度出て来てくれての3回でした。
馬木也さん、3回ともお辞儀をするとき、侍のお辞儀の仕方でカッコよかったな~

劇中で気になったことは、バックに流れる音楽の音量が大きすぎるんじゃないってことと
(「月はそこにいる」はちょっと音が割れてない?って思うぐらい)
賀来さんが泣きながら台詞を言うシーンでの鼻をすする音が思いのほか
しっかりマイクが拾ってしまうこと
座席位置が舞台から離れてたので、賀来さんが泣いているのは見えなくて、最初何の音?って
思ってオペラグラスで観たら泣いているので、鼻をすすっている音なんだと。
女優さんが鼻水垂らすわけにはいかないからなんだろうけど、あの音、何とかならないかなぁ。

あと、真田シートっていうぐらいだから、その座席だと何か仕掛けでもあるのかと思ったけど、
舞台に近いっていうだけで、何の仕掛けもなし。
かえってランクは下になるS席の1番前のI列のほうが、お得なことがあるんだよなぁ。
いいなぁ、I列の人。


ここで話はそれますが、年齢層が高めだった観客の、おいおいな話を2つ。

1つ目は、座席右隣のおじさん。
第1幕の後半、合戦シーンが始まるまで寝てました。
高いチケット買って来てるんだろうに、何で寝てる?
(もしかして貰ったから来たのかな)
そんなに眠くなるほどの退屈さではなかったと思うんだけど。

2つ目。
終演後、外の巨大看板の写真を撮ろうとしていたら、
隣にいたおばちゃん4人組の話が聞こえてきました。

「葛山さんて何役だった?」
「秀頼じゃないの?」
「猿飛佐助を育ててた由利鎌之助じゃない?」って感じで
結局誰一人として正解を言う人がいない...

おばちゃん達、誰が何役だかわからない状態でずっと観てたのか...
「葛山さんは霧隠才蔵役ですよ」って教えてあげようかと
喉元まで出掛かったけど、怪訝な顔でもされたらバカバカしいので
黙ってました。

いずれあのおばちゃん達の年齢に自分も嫌でもなるんだけど、
ああはなりたくないなぁ。


とまあ、まとまりなく長々と書いてしまいましたが、馬木也さんはいつ出てくるのかとか、
どんな仕掛けがあるのかとかばかり気がいってしまって、物語をじっくり観る
という感じではなかったので、次回はじっくり観てきたいと思います。
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