野生のライコウは逃げ出した!

ポケモン金銀
バレー
大学生活
などなど

ばんどう太郎の味噌煮込みうどんに関する考察

2018-03-23 23:51:13 | 外食記録

はじめに

ばんどう太郎とは、茨城県古河に本社のある家族向けの和食のチェーン店。 メニューを見ると刺身定食や釜飯定食などの豊富なラインナップに惹かれます。 しかし、やはり主力メニューはなんといっても味噌煮込みうどんで、季節限定などバリエーションがあり、最も力を入れていることが伺えます。 駐車場は広いため大変行きやすく、店内も綺麗で広いです。 また、その真価が広まってないからなのか、混雑も少なく非常に快適に食べることができます。

ばんどう太郎の店名の由来は、利根川の別名、坂東太郎からきています。 筑紫二郎(筑後川)、四国三郎(吉野川)と共に日本三大暴れ川として知られます。 過去に徳川一族が河川工事に力を入れたため、あまり暴れないようになりました。 ちなみに利根川の別名が坂東太郎であることは茨城県民が必ず知っておかないといけないマナーらしいです。

ばんどう太郎の味噌煮込みうどんの概要

ばんどう太郎の味噌煮込みうどんは、名古屋の名物料理と同様に味噌味の濃い出汁の煮込みうどん+ご飯である点は同じです。 ばんどう太郎の味噌煮込みうどんは、以下の特徴があります。

  • 麺が太くてやわらかい口当たりながら、コシも残っており、全てを受け入れる大きな器を感じる
  • 具が多く、体にうれしいだけでなく、そのコンビネーションによるシナジーで無限の味と可能性を生み出す宇宙がある。
  • 具の組み合わせというXYZ軸だけでなく、時間帯つまりT軸方向にも味の変化があり、それぞれが極まっている。
  • 限定メニューによって変わるXYZ軸、時間帯のT軸、そして初期状態(運)も含め、最適な食べ方が毎回異なり、ゲーム性がある。

それでは個別解析に進みます。

 

個別解析

主役

出汁

すべてはここから始まると言っても過言ではない最強の主役。鰹節は絶対使っていて、 たぶん昆布も使っていると思われる非常に旨味の強い出汁に、これまた旨味の強い八丁味噌(愛知のものを使っているとか)をかけあわせている。 そのまま頂いても美味しい上に、他を輝かせることに関しても一流、まさに味噌煮込みうどん界のメッシです。 時間が経つと煮詰まって濃くなります。そこもいい。 よくある批判に「汁がしょっぱい」というのがありますが、旨味と塩味の混同です。豆味噌は塩分が多いというデータはないです。 もう一つよくある批判に「味噌の風味が飛ぶ」というのがありますが、それは普通の味噌の話であって、豆味噌は煮込めば風味が増すのでエアプです。

ばんどう太郎の味噌煮込みうどんの麺は、太くてやわらかいが、コシもあり、誰からも愛される麺です。 序盤の時間帯に食べたほうが麺としては美味しい。

ご飯

和食の定食屋だけあって常にご飯が完璧な炊き加減で非常に美味しいです。

白菜

最も優れた具であるグルタミン酸の多い野菜。 味だけでなく、序盤中盤終盤全てにおいて食感に変化をつけられます。 しかしそのいずれ時間帯においても常に安定してハイレベルなクオリティを見せてくれます。

これも味噌煮込みうどんに必須の具です。 最も輝く半熟の瞬間は白菜を超えます。 しかし固形燃料の影響で、その時間帯は非常に限られております。 しかも初期状態(提供時の火の通り具合)で輝く時刻が変わるため、 味噌煮込みうどんを食べる時は常に見張ってなければならない手のかかる子です。

名脇役

黒豚

旨味が強すぎてドーピングといっても過言ではない禁止伝説級の具。 その真価は肉そのものを食べた時よりも、固形燃料の力で時間経過した時に出汁に酸味を伴う旨味が溢れるところにあります。 後半の時間帯から食べましょう。

七味

中盤以降味噌煮込みうどんを単調にさせない必須のアイテム。音楽でいうと転調です。

漬物

中盤以降活躍する箸休め。これがある味噌煮込みうどんは、ない煮込みうどんの2倍くらい美味しく感じられます。 食感のきゅうりと安定の大根と香りの人参の糠漬け、そして梅酢でピンク色になった謎の棒状の植物。 ちなみに、ばんどう太郎の糠漬けは程よい塩梅で常にハイクオリティです(失敗糠漬けはシンナーのようなおぞましい味がする)。

補助

蓮根の煮物

茨城の特産?だから入っていると思われる。どの時間帯でもよい。甘辛い味付けで食感もよく、弁当の具に入れたいレベル。

干し椎茸の煮物

蓮根と同様に、甘辛い味付けでとっても旨い。どの時間帯でもよい。こちらも弁当に入れたい。

豆腐

鍋料理であることを象徴する万人に愛される具。すべての時間帯で食べられる。

太ネギ

鍋料理であることを象徴する万人に愛される具その2。すべての時間帯で食べられる。ちなみに最近太ネギが嫌いという人がいてびっくりした。

つみれ

たぶん序盤に食べたほうがイイ。小さいので存在感がなく、最後のほうになっていきなり現れて存在をみせつけてくるが、時すでに遅し感が否めない。軟骨が入ってるかも。

かぼちゃ

味的には終盤に食べたいけれど、素揚げなので煮込まれると微妙に意味が無い、なかなか理解に時間がかかる具。非常に甘い。

天かす

序盤はカリカリしてるが、あまり気付かないうちに残って、いつの間にか人間の本能が求める脂欲求を満たし、出汁の粘性を上げる役割を果たす。

ごぼう

入っているのか入っていないのか分からない小さい具だが、出汁にコク(コクの定義は、心地よい逆味だと思ってる)をもたらす。

コンボ技

ご飯を木の小さなおたまに一口載せて出汁をくぐらせて食べる

大体の鍋・ラーメン店でオススメされる〆の出汁+ご飯。 しかしその方式の最善は、この出汁にさっとくぐらせるスープカレー方式だと思われます。 鍋に直接ご飯を入れたり・ご飯茶碗に汁を入れる場合、科学の実験?でも有名な話ですが、米の水分が外に出て水っぽくなります。 その絶品の出汁を最も輝かせる食べ方がまさにこれ。 また、ご飯の炊き加減が常にハイレベルなばんどう太郎をリスペクトする意味でも、米の食感を大きく変えないこの食べ方です。

出汁でくたくたになった白菜でご飯を巻いて食べる

ばんどう太郎の味噌煮込みうどん最強のコンボ技であり、鍋料理のほとんどで使える出汁+白菜+ご飯の3連コンボ。 序盤のシャキシャキした白菜ではできませんが、固形燃料によって煮込まれることで使用可能となります。 葉の部分は序盤の終盤から使え、芯の部分は後半の時間帯から使えます。 「ほとんど」といったのは、最近ある店にしし鍋を食べに行ったとき、ごはんを要求したら出なかったことがあったからです。 その際女将に「うちは〆のうどんでお腹い杯になる」と5分くらいかけて説教されたが、お腹いっぱいになりたいからご飯を要求するのではない。 この最強のコンボ技を知らないとは鍋に対する理解が浅いのではなかろうか。 ちなみに反論したところでご飯が出ないことには変わりないので黙ってました。

半熟味噌煮込みおじや

器にご飯を3口くらい盛り、半熟卵を乗せ、出汁をかけて混ぜて食べる幸せ飯。 味噌煮込みうどんの頂点がここにあるという説もある。 後半は七味を入れても良いです。

ニコボナーラ

ネーミングが不評ですが、半熟味噌煮込みおじやのご飯を麺に変えたバージョン。 しかもこっちのほうがおいしい疑惑ある。卵は1個なので、半熟味噌煮込みおじやとトレードオフなコンボ技となります。 ご飯を大盛りにしない場合は卵の使い道はこれ一択となります。

ご飯+蓮根の煮物

オーソドックスなご飯+甘辛いおかずのコンボ。非常に美味しい。

ご飯+干し椎茸の煮物

オーソドックスなご飯+甘辛いおかずのコンボ2。非常に美味しい。

歓喜の七味

コンボというか、単に終盤に鍋の中に七味を入れるプレイングを指します。 味変系は元に戻れるよう、器にとってから個別にやるのが常とう手段ですが、 終盤は、あきらかに七味を入れたほうがおいしく感じられます。 過去への未練断ち切り、己の欲望に従い、ちまちましたことをせず全身で歓喜しましょう。

メニュー別考察

味噌煮込みうどん+ご飯セット

基本の味噌煮込みうどん。御覧の通りコンボはほとんどご飯が絡んでいるのでご飯は必須です。 というか味噌煮込みうどんとは、味噌煮込みうどん+ごはんを指すといっていいでしょう。 ご飯セットの無い味噌煮込みうどんのレビューは、実は味噌煮込みうどんを食べてないエアプです。

黒豚味噌煮込みうどん+ご飯セット

おそらく一番美味しいけれど非常に難易度の高いメニュー。序盤に忍耐が必要です。 それは、出汁に黒豚の旨味が染み出て究極の味噌煮込みうどんになるまでに時間がかかるからです。 序盤、出汁とのシナジーがある具を食べてしまうのはNGだと分かっていても、食べたいという欲求がなかなか抑えられない。 ついには味を出す黒豚を序盤に食べてしまうという、スーパー悪手をしてしまいかねない。 とはいっても豚肉が案外細切れなので、間違って食べてしまい、後悔してしまうことがある。

激辛ネギ味噌煮込みうどん+ご飯セット

赤い辛子ネギが山盛りに乗ってて食欲をそそる絵だが、主役の卵が入ってないということに気を付けなければならない。 また最初から辛いと歓喜の七味の意味もないので、ちょっと残念なメニュー感がある。 味はご飯が進むので大盛りも余裕とみせかけて、餅がデフォルトで入ってくることにも注意。 ジョッキに入ってやってくる冷水が雰囲気を出してくれる。イライラしているときに需要があるメニュー。

豚肉入り白丸?味噌煮込みうどん+ご飯セット

メニュー名の割に一味唐辛子が最初から結構入っていて意外と辛く、というか激辛味噌煮込みうどんに近い辛さで初見殺ししてきます。 意外と、というかめちゃくちゃ美味しいです。普通の味噌は火を通すと風味が飛ぶ理論自体エアプかもしれない。卵が入ってたかどうかは忘れました。

春野菜の味噌煮込みうどん+ご飯セット

春の限定メニュー。タケノコと、ほろ苦い春野菜と、サクラエビが結構たくさん入っています。 春野菜は、菜の花は分かるけれど、もう一つ謎のひょろい野菜が入ってくる。 火を通しすぎると食感が悪くなるので、序盤に春野菜は食べましょう。 サクラエビの風味はすごくするけれど、味噌の出汁とのシナジーはあまり分からない。

屑野菜の味噌煮込み雑炊

味噌煮込みうどんを一通り食べ終わったとき、鍋の底を掬うと牛蒡・白菜の切れ端・ネギやつみれの破片がたまっています。 器にご飯を入れ、底から掬った細かい具を出汁と共に注ぎ、雑炊風にして食べます。 具が細かいからこそできる、食べるのにまったくエネルギーのいらない最上級の癒し系流動食。

味噌煮込みソナタ

味噌煮込みソナタのフォーマルな食べ方として紹介します。 ただ、形式を重視しすぎて味がおざなりになるのはよくないので、参考程度にとどめておいて気分・状態・好みで最高の味噌煮込みうどんの食べ方をそれぞれ突き詰めてほしいです。

第1楽章

主題は麺、ネギなどの推移部を経て第2主題の豆腐へ。 卵は半熟になったら一旦ご飯の上に避難させておく。 第2主題が終わったころには卵は半熟になるか既に避難されているので、展開部はご飯と共に半熟味噌煮込みおじやへ。 再現部は再び主題の麺と第2主題の豆腐を奏でますが、ここは七味で転調します。 コーダは箸休めのお漬物で一息いれて、第2楽章へ。

第2楽章

プロムナードとしての出汁でくたくたになった白菜でご飯を巻くコンボを用います。 白菜が葉や芯で食感を変えてきます。七味で転調させてもよいです。 各プロムナードの間に椎茸や蓮根、つみれなどのオカズ系をメインにしたご飯食を挟む構成です。

第3楽章

スープカレー方式でご飯+出汁をいただくのが主題です。 なんどもなんども同じ主題が繰り返されますが、飽きません。 後半は七味を入れて歓喜へ・・・。

おわりに

本記事は、ばんどう太郎の味噌煮込みうどんでインターネット検索しても、あまりに浅はかな考察と稚拙な感想が散見されることに怒りを覚えたため、 ばんどう太郎の味噌煮込みうどんとは何たるか、書くに至った。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿