結局、金魚探しに出掛けてしまいました・・・
今回の目的地は本郷三丁目です。
東京大学近くの坂の途中にあるお店です。
レストランまで併設された立派な金魚屋さんです。
なんだかんだで、本日4軒目のお店がここだったのです。
池に浮かべられた舟にたくさんの金魚がいるのですが・・・
ぼくが探している(モザイク透明鱗じゃなくて)ほぼ全透明鱗のキャリコ柄の金魚がワンサカいるのです。
みんな明け2歳になったばかりの金魚です。(多分)
蝶尾や出目金はあんまりいませんが、東錦やキャリコ琉金はたくさんいます。
今までずいぶん探したつもりなのに結局手に入れられなかった金魚がここには“これでもか!?”というほどたくさんいるのです。
いやぁ・・・ とにかくパラダイスです・・・
ワクワクし過ぎて足元に震えがきます。
喜びに我を忘れることなく、慎重に“運命の子”を見つけ出さなくてはいけません。
池の上の細い縁(へり)の上をおそるおそる移動します。
渡し板の上をおっかなびっくり動きます。
嘘のように可愛い金魚ばっかりです。
群れの中に1匹だけ好みの子がいるのであれば話は早いのですが、好みの子ばかりの中から、特別な子を探し出すのは意外にしんどい作業です。
「ひとつのところでじいぃっと動かずにいるのはマナー違反」と聞いたことがありますが、そんなことは気にしていられません。
いろんなところで四つん這いになりながらじっくりじっくり探します。
努めて冷静を心掛けていたところ、少しずつポイントが絞れてきました。
昨日、己の欲望を整理した効果もあるようです。
どの子もみんな魅力的ですが、白の地が多い子に狙いを定めてゆきます。
瞬きも忘れているようで、すぐに目がしょぼしょぼしてきます。
会社のパソコンに向かっているときとは比べ物にならないドライアイ現象です。
それでも、必死にしつこく探し回ります。
ようやく、“この子だ!”という金魚を2匹に絞りました。
同じ舟の中で泳ぐキャリコ琉金です。
早速、網とプラケースを借りて掬わせてもらいます。
家では網を使うことはないので、ちょっと不安です。
「たしか網を水面より上にあげたらいけないんだよな・・・」
「水の中で網に金魚を収めて、その下にケースを持ってきて・・・」
おぼつかない手つきながらも、まずは、白地に赤と黒と浅葱色が入る金魚を掬いました。
で、プラケースを目の高さに持ってくると・・・
ずっきゅーーーんんっ・・・! (いい年をして恥ずかしいですが・・・)
いきなり目が合ってしまいました。
呆れるほどに愛らしい・・・
「もうだめだ・・・」
「この子に決まりだ・・・」
とはいうものの、念のためもう1匹も掬ってみます。
こちらは、白地で頭に赤のワンポイントがある金魚です。
またしても・・・
ずっきゅーーーんんっ・・・! (いい年をしてほんとに・・・)
またまたいきなり目が合ってしまいました。
この子もとにかく愛らしい・・・
「もうだめだ・・・」
「どちらも手放せない・・・」
こうなってしまえば、もはや他の金魚を掬ってみるまでもありません。
運命の子と一度に2匹も出逢ってしまいました。
かなりの確率で姉妹(兄弟?)です。
この姉妹を連れて帰らなくてはいけません。
・・・ほんとに2匹も買うの?
『買うんだ!』
・・・東錦じゃなくていいの? 琉金は転覆しやすそうな気がして避けてたんじゃないの?
『そんな事実はない!』
・・・普通の目とブドウ目で左右が違うけどいいの?(2匹とも)
『可愛いんだから別にいいじゃん!』
・・・尾びれの先に少しだけ裂けがあるけどいいの?(赤黒浅葱の方)
『気にしない!』
・・・軽く片腹っぽいような気がするけどいいの?(赤黒浅葱の方)
『そんなの気のせいだ!』
自問自答なぞ、なんの効果もありません。
この2匹に決めました。
しめて1360円(1匹680円)也。
不思議なことに、金魚を増やすことに付きまとう一種の後ろめたさ(過密でゴメン的な・・・)を今回は全く感じません。
ものすごくスッキリした気分です。
赤黒浅葱のこの子がいれば、もはや次なるキャリコ柄の金魚を探し求めることもないでしょう。
ぼくの理想のキャリコ柄です。
赤のワンポイントの子がいれば、別にシルクの子を探し出す必要もありません。
地の白の色合いが恐ろしいほどにぼく好みなのです。
もみじらんちゅうを己の小心さ故に競り負けた悔しさも・・・
サクラ地金を己のリスク管理の甘さゆえに入札すらできなかったガッカリも・・・
全てきれいに払拭されてしまいました。
「この子たちに出逢うための試練だったのさ(あはははは)」
ってな気分です。
早速、名前も付けてあげます。
なにしろ美人姉妹です。
ふさわしい名前を付けてあげなくてはいけません。
サイズは小さいけれど、意外に豊満なボディだから・・・
“恭子さん”と“美香さん”
・・・ヨメに説明できません。
清楚な印象のままに・・・
“まいちゃん”と“まおちゃん”
・・・さすがに我ながら気色悪すぎます。
少し強そうな感じで・・・
“美憂”と“聖子”
・・・ちょっと中途半端。
強さを求めるのならば、いっそ・・・
“ヴィーナス”と“セリーナ”
・・・ちょっとカッコいいけど、やっぱりねぇ・・・
ちゃんとした(?)名前をきちんと考えました。
赤黒浅葱の子は、“きゃり子”。
赤のワンポイントの子は、“しる子”。
『もはや、キャリコ柄の金魚もシルクの金魚もことさらに探し求めはしない!』
そういう決意の現れです。
この決意を忘れないように名前に刻み付けます。
昔の子沢山の家で末っ子に、“留吉”とか“末雄”とか名付けるに似ています。

・・・きゃり子の黒目勝ちサイドです

・・・きゃり子の普通の目のサイドです

・・・しる子の黒目勝ちサイドです

・・・しる子の普通の目のサイドです(口元の黒い点が萌えポイントですよ!)
■メイン水槽のお世話・・・水量130Lのプランターで14匹が生活中■
水換20リットル(0.5%食塩水)
テトライージーバランス4ml添加
■きゃり子・しる子のお世話・・・水量20Lのプランターで静養開始■
100%新水の20リットル(0.5%食塩水)で静養開始
メチレンブルー 既定量の半分程度を添加
エアーストン投入
ヒーター投入(設定18℃からスタート)



・・・ほんとはもっときれいで可愛いのですが、メチレンブルーを入れてしまったので、しばらくはいい写真は撮れそうにありません