外の世界には、敵がいっぱいです。
ゴミの日に低く飛ぶカラスなどは
Cocoさんでなくとも恐ろしく
このくらい離れた場所でなくては
写真さえ、撮れません。
よそわんこの苦手なCocoさんにとっては
塀の向こうから聞こえてくるわんこの鳴き声さえ怖いようで
聞こえてくればこのように、目を伏せ、
足早に現場を離れます。
下の写真の植え込みには
カラスもわんこもいませんが
へっぴり腰で匂いを嗅いでいます。
尻尾が下がってしまっていますし
写真ではよくわかりませんが
脚も震えていました。
少し前方を、
大きなバーニーズが歩いていたので
たぶんその匂いが残っていて、
怖かったのでしょう。
近所の、分譲中の空き地にさしかかりました。
ここなら、ほかの生き物がいないから
安心ですね。
ゆっくり匂いを嗅いでください。
そう思っていたら、
かぶせられている黒いシートが
風にたなびき、
ばさりっと大きな音を立てました。
Cocoさんの顔に、にわかに緊張が走ります。
これは面妖な・・・。
妖怪かもしれませんよ。
退治した方が
よくはないですか。
勇ましいことを提案する割には
口元に葉っぱのついた、
とぼけた顔をしています。
珍しく、低く唸りながら
妖怪を見張ります。
が、しかし。
そこに吹き抜ける
一陣の風！！
黒い化け物は
ひときわ大きく揺れ動き、
不穏な音を立てたのでありました。
ひえええぇっ。
ひとたまりもないCocoさんです。
そしてそのまま、私を引きずるようにして
家路を急いだのでありました。
敵はどこにひそんでいるか
わかりませんね。
しかし、良い方法を教えましょう。
「敵」に出会ったら
「す」という文字をつけてやればいいのです。
そうすれば「てき」は「すてき」に変わり、
ちっとも怖くなくなります。
他のことでも
「す」をつけることで味方に変わるものがありますよ。
たとえば
「まいる」
これも「す」をつけてやれば
「すまいる」
ね。良いものに変わったでしょ。
ほうほう。なるほど。
それなら、ここにある「ゴム」
これに「す」をつけて・・・
「すごむ」なんていうのは、
どうでしょう？
それは・・・
味方では、なさそうですね・・・。
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