今日、介入した事例。
今日退院する高齢の患者さん(以下、Pt)と、そのお迎えに来た家族(以下、Fa)の話。
今までPtは一人暮らしで、これからも一人暮らしの予定で、ずっと独りで暮らしてきたから、
今後のために介護保険のサービスについて話を聞きたい、ということで依頼を受けまして。
お話を伺うべく、病棟へ向かいました。
最初の段階で手元にある情報は、Ptの名前生年月日の他、簡単な生育歴。
情報は文字だけの状態で、向います。病棟で、本人と初顔合わせ。
第一印象…「かわいいじいちゃん」w
Ptはわりと認知力がしっかりしていて、会話もしっかりできて。
今までの自分の経歴やら息子の話やら、自慢話やらをわんさか話してきました。
今まで入院患者としてはあまり接してこなかったタイプ。
(今までは、入院患者さんへの対応としては、意識の無い患者さんや、
認知症の患者さんの家族に対して、支援することがほとんどだった。外来は別。)
――今回は、本人も交えた話が出来るかなぁ。
そう、思っていたんだけど。Faが来て、一緒に話を…と切り出すと、
「自分じゃ理解できないだろうから自分だけで」と切り返された。
そうなのかなぁ?と思いながら、とりあえず、Ptには待ってもらってFaと話。
別室で座るや否や、でるわでるわ不安と質問の嵐。
こりゃあ、本人いたら出来ない話かもなー、と思いながら話を聞いていたら、数分もしないうちに病棟の看護師さんが来て。
「本人は一人暮らしをするので、本人を交えた話をしてほしい」とのこと。
…うん、もっともだ。でも、今直ぐに本人を混ぜたら話がややこしくなる、と思ったので、
ひとまずはFaだけと大筋を話すことに。
それはもう、ガンガン問い詰めてくる感じで、圧倒されそうだった;
けど、幸い(?)にも介護保険についてほぼ知識の無い人だったので、基本的な話をすることで終結出来た。
…一部、怪しかったけどね…。
で。
大筋まとまったので、Ptを交えての面談開始。ここまで約30分。
Pt参加直後、FaからPtへ、こんな言葉が。
「あんたはとにかく話を聞きなさいね!いい?!聞くだけだからね!」
…いやぁ、驚いたー。聞くだけって…そんなぁ;
Ptの希望を聞きたいなって思ってたから、予想外の声かけだった。
が、Ptめげない。自分の話を次々とね。
私が、サービス使ってみませんか?っていう話をしてみても、
「自分でやる」「他人の世話になりたくない」っていう一点張り。
――困った困った。Faはサービス利用する気満々なのに、当の本人が拒否か。
この話をどう収拾つけようか迷ったんだけど、Ptが語り続けるから、ひとまず聞くに徹してみた。
そしたら、自分でやっていくことにプライドを持っていて、他者の介入を望んでないことの他、
実際に一人で暮らしていくには不安や心配もあることが分かってきて。
――あ、これは上手く話を進めればイケるかな。
と、思ったりしてたんだけど、要所要所で、Faから「そんな話、いいから!」「一人で出来ないから怪我して入院してるんでしょうが!」等々、仲裁と言うか、圧力と言うかが;;
「いやいやいや、良いんですよ。話させてください。抑えて抑えて。」
って、のどまで出かかった。
自身は「自立できる」と思っているのに、まっこうから「出来ないでしょ」って否定されたら…
本人からしてみたら、認められないよねぇ。
っていうのが、どうも、Faには考えられないみたいで。
とにかく心配!っていうのが前に出てたのね。仕方ないことかもしれないけど…ね…。
娘が口を出すたびに、口論する親子…。私は苦笑するしかなかったよ。
なんだかんだしてたら30分経ち…まだ「自立していきたい」と「不安がある」を行き来するPtに、
ついにFaがこらえられなくなって、「そんなに言うなら、もう知らない!帰る!!」といって、部屋から出て行ってしまった。
――えっ、ちょっ、まじで?!?!うっわ待ってぇええPt帰りどうするのぉおおぉ?!
焦った焦った;まじで焦った。長々と話をした挙句、FaキレさせてPt放置とか。
ないわー。
ってことで、本人に謝って話を無理やりまとめて。
不安なことがあることはPt認めてくれてたので、
まずは不安解消のための第一歩として、更新申請はしてもらうことで同意を得まして。
慌てて病室に戻ってみると、Faがまだいて。
ほんっと、安心した……。
私に対してえっらい謝ってきて、それはともかく、Ptの今後の受診についてPtに説明してあげたり、荷物持ってあげたりしてて。
良かった、本気で見捨てたわけじゃなかった…。
と、旨を撫でおろしました。
もぅさぁー、ドキドキするからやめてほしいよね。口先だけでもね。縁切るみたいなこと言うの…;;
あー、怖かった。
明日また受診らしいから、あったら話をしてみようかな。
とりあえず、今日の反省…
<良く出来たかな?と思えた点>
〇「サービスを使いたくない」というPtの話を聞いて、そこで話を終わりにせず聞く姿勢に入ったことで、Ptの不安なことまで引き出すことが出来た。
…と思う。
<改善点>
①むやみにダラダラ話をしないこと。
②相手の話をうのみにし過ぎないこと。口で言ってるだけ、って…見破るの難しいっす;;
うっわ、気付いたらえっらい長くなったな。
まぁいいや。
えーと、まあ、そんなわけで。
今日はコレの他にも、虐待を受けてるのか?!っていう高齢者さんとも話をしたし。
うーん、濃いな。
がんばろうかな。