おっさんのライフサイズ(classic)

- 過ぎていったこと 選ばなかった道 何もかも、覚めてしまった夢と同じ -  『この世界の片隅に』より

エリック・クラプトンについて、少し

2007-12-11 18:52:11 | ERIC CLAPTON
先日、ベストアルバム『ライフタイムベスト‐COMPLETE CLAPTON-』が発売されたエリック・クラプトン。説明の必要のないくらい偉大なギタリストとして知られているけど、自分はそれ以上にクラプトンが良いコンポーザー(作曲家)だと思っている。特にここ数年のアルバムではいい曲がたくさん入っている。そして今回のリリースに伴って、初の自叙伝が発売されるらしい。

今から12年前、クラプトン自身が激しく影響を受けたブルース曲だけで構成した来日公演があって、自分はこのツアーで初めてクラプトンのライブを経験した。とにかくこの時のギタープレイは最高で、ディープなファンの間では「来日公演史上最高の名演」と言われている。でもその時、自身が作曲した曲は一切やらなかったから、終演後の場内で「やっぱりあの曲が聴きたかった」という声を何度となく聞いた。そして会場で隣になったクラプトンファンからは「なぜ一緒に『LAYLA』や『TEARS IN HEAVEN』を”This is my BLUES.”と胸を張って演じないんだろう?」と言っていた。

ご存じでない方もいらっしゃると思うけど、クラプトンは私生児で、デビュー後も波瀾万丈な人生を送ってきた。そんな中で生まれた曲…ジョージ・ハリソンの嫁に恋をして誕生した『LAYLA』、その横恋慕が実っても”薬漬け”だった真っ只中で『WONDERFUL TONIGHT』、その恋が破れ作った『BAD LOVE』はグラミーを受賞する。そして『TEARS IN HEAVEN』は幼い子供が高層マンションから転落し、亡くなってしまった時に”リハビリ”として書かれ、その子供の死で私生児だった自分と対峙して生まれた『MY FATHER’S EYES』…クラプトンが書いた曲は、どこか哀愁の中で書いた曲の方がよく耳にするし、その方がヒットしたりする。

ここ数年のクラプトンのライブでは「○○年振り」という、昔の曲が多くセレクトされている。ただでさえ多いクラプトンのベストアルバム(何枚あるんだろう?)の今回のリリースは、レコード会社との契約も絡んでいるのかもしれない。でもこのベストアルバムの発売と最近のライブには意味があって、来年で63才を迎えるクラプトンが、自分が演じた曲たちを”This is my BLUES.”として、今まで生きてきた自分の道筋に胸を張り、あらためてその存在を確かめているんじゃないか…と勝手に思っている。自分にも人生を振り返る、そんな時が来るのかな…ふと思った。

…と、ここまで音楽評論家気取りしてみました(笑)。
しかし、今の自分に大きな影響を与えてくれた人だから、自叙伝はしっかり買って読もうと思う。しかし、先日書いた小田和正の『自己ベスト2』のように新録音もなく、リマスターもされていないようだから…CDは自分は買いません(笑)。

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