きっと、これでよかったんだ

今日の３位決定戦でアメリカに敗れ、日本は五輪野球でのメダルなしという厳しい結果に終わった。誰も責めることはできない。岩瀬やG.G.佐藤のことを考えると胸が痛くなる…今後の野球生活に影響が出ないか心配だけど、きっと立ち直ってくれると信じている。

昨日の敗戦後のインタビューで選手たちも言ってたけど、「韓国の方が我々よりも金メダルに対する思いが強かった…」今になって言えるのは、それはまぎれもなく事実だということ。「打倒日本、目指せ金メダル」をむき出しにしていた韓国は五輪開催中、国内のリーグ戦自体を中止している。「今やってる野球は五輪しかない…」こうなれば、さらに韓国の野球ファンの士気も上がるはず。それまでのリーグ戦では五輪本番で使用するボールを用い、ストライクゾーンまでも国際規格に合わせてシュミレート…国全体を挙げてメダル獲得に臨んでいたということがよくわかる。「メダルを取れば兵役が短縮される」ということも手伝っているんだろう。

それに対して日本はどうか？リーグ戦も多少の変更があるものの普通に試合が行われ、代表に選ばれた各選手が「五輪使用球で練習」程度に止まった。『星野ジャパン』という名前だけが先行してしまい、中途半端にマスコミだけがヒートアップしていただけのような気がしてならない。
２年前、日本はワールドベースボールクラシック（WBC）の初代王者となり、日本中の野球人気も復活した。でもそこからの球界自体の進歩っていうのがあまりなかったんじゃないだろうか？偉そうなことを書くわけじゃないけど、どこか「日本球界は世界一だ」っていう”あぐら”をかいてたんじゃないかって思う…それに自分たちファンも含め、誰も気付いてなかったんじゃないだろうか。

五輪から野球は正式競技から外れ、今後はWBCが世界最高峰の大会となる。今回の結果から、球界、マスコミ、そしてファンも他国を見習って”日本野球”の在り方自体を考え直すいい機会になるのではないかと思う。そうじゃなければ岩瀬やG.G.佐藤、キャプテン宮本の涙も報われない。

将来のことを考えると…これでよかったんだ。