「泥の河」 「蛍川」

2024年02月29日 | 本・よもやま話
「♫ 春よ来い、早く来い」と待ち構えているのに、
招かれざる厳しい寒さが老体にこたえます。
こんな時は、本を片手に引きこもり…





この一冊に2つの短編が収められています。


「泥の河」
宮本輝さん30歳の1977年、この作品で太宰治賞を受賞。


まだ戦争の傷跡の残る混乱期の大阪で、
安治川の河口に住む少年と、
川の対岸に停めた廓舟で母・姉と暮らす少年との、
短い交流を描いた作品。


「蛍川」
1978年、芥川賞を受賞した作品。



「4月の大雪や!、4月の大雪や!」

4月に大雪が降ったら、その年こそ蛍狩りに行こうと、
銀蔵爺さんと約束を交わした小学4年生の竜夫。

「降るのよ蛍が。蛍の群れよ。
群れっちゅうより、塊りっちゅうほうがええがや。
とにかく、ものすごい数の蛍よ。
大雪みたいに、右に左に蛍が降るがや」



父の死や友の死を経験した竜夫が中学3年の夏、
5年間待ち焦がれた蛍狩りの日が訪れた。

北陸富山を舞台に、少年の淡い初恋を蛍の美しい輝きの中に描いた作品。
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「水族館飼育員のキッカイな日常」

2024年02月28日 | 本・よもやま話
面白そうな題名に魅かれて借りてみたものの・・・




作者の名前も、ナニ、コレ?



ページを開くと、私の読まない漫画本。
文章と漫画が半々の、コミックエッセイなるもの。





飼育員さんの苦労、バックヤードの秘密・・・

「生き物たちを世話してみて、一番驚いたのは、個性が強いという事。
脱走癖のあるタコ、元気なのに突然拒食する魚、
高価なエサしか食べない魚、
ずっと隠れていて担当飼育員でもめったに見ることのない魚、などなど。」

まあ、読んでみれば、それなりに面白い。



未知の領域を覗くことは、楽しい。
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今年のラン展は、新サカスタ

2024年02月27日 | 植物公園
植物公園の「春の特別ラン展」。






紫のラン「モカラ」の切り花で観客席のにぎわいを再現。


これまでの栄冠も。

マスコットの、「サンチェ」。







こんちゅう館とのコラボ企画ですが、



こんなものまで・・・


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宮島が…えらいこっちゃ!

2024年02月26日 | 宮島
宮島口に着いたのが9時ごろ。
道路の渋滞もなく、民間駐車場も連絡船も混雑はなくて、
以前と変わらない宮島でした。

舞楽を鑑賞している間にどんどん人が増えて来て、
(舞楽の時間が長いので、観光で来て見ている人はだんだん減って来て)
終わってから神社の出口に向かうと、ワ~オ~!

御朱印のスゴイ列!

神社から出ると、どこのお店も黒山の人だかり。

早く退散しなければ・・・

神社の写真スポットに並ぶ人。


神社に入るのに並ぶ人。


今まで見たこともない、果てしなく続く行列です。



登山や、桜・紅葉の時期に何度も訪れた宮島。
これまでのように、のんびりと過ごせる所ではなくなりました。


2年前の同じ時期。
コロナ禍の宮島です。





こんな風景も、えらいこっちゃ!ですが・・・
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宮島・厳島神社の舞楽

2024年02月24日 | 宮島
舞楽とは、上古、インド、中国、朝鮮半島を経て日本に伝えられた、
音楽(雅楽)と舞いのことですが、発祥の地インドはもとより,
ベトナム、中国、朝鮮半島にも現在は残っていません。

12世紀後期、平清盛が大阪四天王寺から楽所を宮島に移して、
盛んに奉奏されました。
蘭陵王[らんりょうおう]・納曽利[なそり]・万歳楽[まんざいらく]・
延喜楽[えんぎらく]など二十数曲が現在も嚴島神社に伝承されています。


厳島神社では一年間に10回くらい奉奏され、
天皇誕生日の天長祭にもあるので、久しぶりに行ってみました。

いつもは、外の高舞台であるのですが、
お天気が不安定なので、内陣の祓殿であるようです。

9時からの祭典が10時半まで続き、
待ちくたびれた11時から、やっと舞楽が始まりました。


振鉾(えんぶ)
舞楽の最初に舞われる儀式的な舞曲で、
天地の神と祖先の霊に祈りを捧げ舞台を清める宗教的な意味をもっています。
 






萬歳楽(まんざいらく)
唐の聖王の時代、鳳凰[ほうおう]が飛来して君萬歳[ばんざい]を唱えたので、
その声を楽に写し、その姿を舞いに振り付けたという。






延喜楽(えんぎらく)
醍醐天皇の908年に藤原忠房が曲を作り、
式部卿敦実親王[しきぶきょうあつざねしんのう]が舞いを作り、
年号の延喜を曲名としたと伝えられる。






初めて、子どもたちの舞楽もありました。
頼もしい継承者です。







蘭陵王(らんりょうおう)
陵王ともいい、約1400年前、中国・北斉の国王蘭陵王長恭[ちょうきょう]は、
周の大軍と金城下で戦い大勝をして勇名を天下に轟かせました。
その武勲を称え作られたと伝えられています。








 納曽利(なそり)
蘭陵王の答舞で、雌雄の龍が昇天する姿を模しているといわれ、
一名双龍舞といいます。






スマホ画像はショボいけれど、素晴らしい舞楽です。
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