自分にとって必要なこと

　仕事を辞めて、ひとつ気が付いたことがあります。
　それは、「子供がかわいい」と思う気持ち。
　・・・今まで、そんな当たり前のことがずっと分からなくて、周りの人と比較しては『どうして、私は自分の子供を可愛いと思えないんだろう』と辛い気持ちになっていました。

　仕事を始める前は、可愛いけれど手も掛かるし、大変なことが多くて、他の人が言うみたいに「自分の子供は、特別に可愛い」って言う言葉を理解するよりも、『大変すぎて見えなかった』といった感じでした。

　仕事を始めてからは、××時までにご飯を食べて、○○時には保育園に行って、□分の電車には乗らなくちゃ・・・と毎日がまさに時間との戦いでした。
　そんな中で、言うことを聞かない子供にイライラしてばかり。とても可愛いなんて思っている余裕もありませんでした。
　そして、仕事の方でも、最初に私が考えていた以上に働く事が多くなり、そんな毎日を過ごすことで一杯一杯でした。

　それが今、仕事を辞め、病気理由で保育園に数時間預けたりしていると、仕事を辞める前に恐れていた「子供とみっちり一緒に過ごす時間」が意外に楽しいんんです。
　子供も気が付くと、4歳になり、私が具合が悪いと、心配してくれたり、元気付けたりしてくれる優しい子供に育っていました。

　私がほんとに必要としているのは、他の人と同じようにバリバリ働くことではなく、子供と楽しく過ごせるように、仕事を調整して働くことだったのかも、と今は考えています。
　
　自分にとって大切なのは、自分の体と家族だし、それをうまく調和してやっていくためには、もう少し軽い仕事で十分だったのかもしれません。
　そんな簡単なことに気が付くのに、すごく時間が掛かってしまった自分。
　だけど、それに気付くことが出来たから、次には生かしていきたいと思っています。