~蒼い時の中で~  いまボクの声はキミに届いてますか?

ボクは今日も蒼い空を見上げています。キミもどこかで見ているだろうか、この空を。
     ー愛しきものへー

『 眠れぬ夜に 』

2008-05-07 | Weblog
・・・眠れぬ夜に・・・                              

夢をみていたようです

病院を出たボクは
家に帰りたくて
いつもの道を歩いていくのだけれど
そこは
なぜだかいつもの道ではなくて
本当はもう春になっていて
桜の花もとうに散ってしまった
頃のはずなのに
道端にはまだ雪が残っていて
ボクの白いスニーカーは
雪解けの泥にまみれ
すぐに冷たくなってしまった

もと居た場所まで引き返し
今度は反対側に向かって
歩いてみたのだけれど
そこは暗いトンネルになっていて
足元を照らすものといえば
仄かにゆれるガス灯がふたつ
それでも
冷たいスニーカーは大切だったから
ゆっくりゆっくり歩こうとするのだけど
まるで体がふわふわ
宙に浮いているみたいで
水の中をゆっくり泳いでいるような
不思議な感覚にとらわれた

はるか彼方に一筋の光が
見えてきたその瞬間
夢から醒めたボクは
現実の世界で目覚める
全身が汗ばむような感覚に
けだるさの残る体は
また少し熱が上がったんだね
口に含んだ氷のカケラの冷たさが
なんだかとっても心地よく感じたよ
闇の中でボクの額に冷たい掌をあてて

ボクの名前を呼んでくれていた
あれは白衣の天使のものだったのかな
それとも優しい君の声だったんだろうか