まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

鹿屋駅跡と古江駅跡

2020-03-12 22:47:33 | 鉄道風景
2月の鹿児島の続き。

今回鹿屋に2泊したのだが、あまり長距離運転する自信がないので志布志も佐多岬も行けていない(汗)。
大隅半島のほんの一部をうろちょろしただけだが、見どころは多い。

旅の途中ところどころでふと出会う国鉄大隅線の廃線跡、それに駅跡。
3日目の朝から見に行った鹿屋駅は1915(大正4)年に南隅軽便鉄道の駅として開業。徐々に延伸し、
志布志~国分間が全通したのは国有化後の1972(昭和47)年。意外と遅かったのだな。
しかし・・・たった15年後の1987(昭和62)年に大隅線は廃止となる。あぁ無情。。。


現在鹿屋市役所が建っている場所が鹿屋駅跡らしい。そしてその一角に、「鹿屋市鉄道記念館」がある。
職員用駐車場の端に木製の駅名標が並んでいる。もちろんこれはレプリカだろうが、、、何となく墓標のように見えて
ちょっと複雑な気分に。。。


国分から志布志まで100km弱の路線で33駅があった。平均3kmごとに駅があったことになり、国鉄にしては
駅間が短く便利だったんじゃないかと思うが・・・本数自体が少なく、利用は当初から少なかったようだ。。


ホームにはオレンジ色のキハと黄色い作業車が停まっていた。昔の車両はかわいい(笑)


ガラスに顔をつけて中を覗くと、色あせた別珍張りの垂直ボックスシート。車掌さんの人形が建っていた。






建物は元の鹿屋駅を模して新しく造られたもののようだが、建っていた向きは違っただろう。
屋根の上の塔屋が幼稚園みたいでちょっと違和感・・・古い写真を見るとやはり塔屋はなかったようなので、
あれは蛇足か(苦笑)


腕木式信号機。




市役所の片隅に保存された鹿屋駅舎、現役時代を知らない世代の人が増えても語り継いでほしいなぁ。


もうひとつ、こちらはたまたま出会った、古江駅跡。
かのやカンパチロウの店、ではなくみなと食堂でランチを食べたあとに、駐車場から車を出したところ、
この建物が目に入ったのだ。・・・おおっ、あれは駅舎じゃないか!ストーーップ!!再び駐車場にIN(笑)


このグラウンド、というか広い空き地はずっと先まで続いている。間違いない。


あらためて旧駅舎を見てみると、線路のあった部分は土が盛られているがプラットホームも上屋もそのままだ。
ここにも数メートルのレールの上に車輪と、てこがひとつ、残されていた。


構内踏切の階段も。一人で上り下りしてみる。


改札口は開いていたので入ってみると、中にはベンチがあり昔の写真などが展示されていた。


これは古江駅の現役のときか・・・建物は今と全く同じだ。構内踏切を渡って向かい側にももう1本ホームがあったんだな。




これが全貌か!広い敷地にゆったりとレールが敷かれ、漁協の建物の前を2両の列車が走っている。
みなと港食堂の駐車場も廃線跡だったのだ。駅舎の前には車がたくさん停まり、どこにでもあるような駅前の風景。


こちらが現在の駅前。わざわざこの前に車を停める人もおらず・・・寂しいなぁ。


それでもきれいに保たれているのは、鉄道の記憶を薄れさせたくない思いをもった人がいるからだろう。


この先、廃線跡が自転車歩行者道になっているところがあったので、少しだけ歩いてみた。

続く。

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