虹とひまわりの娘

虹とひまわりの娘

先週末のお休みは２月に開催予定の親子・教師・保育士向けの
護身術セミナーの告知のための資料を以前から交流のある保育
園などに配布させて頂きました。

ある保育園にお邪魔した際、園長先生から一冊の本を渡されました。
「何かなー」と思って受け取ると以前園長先生に私がお貸ししていた
「虹とひまわりの娘」でした。

ご存知の方も多いとは思いますが、この本は附属池田小事件で亡く
なられた本郷優希ちゃんのお母様が書かれた本です。

以下はアマゾンの内容紹介から抜粋させて頂いた内容です。


大阪教育大附属池田小を、突然襲ったあの事件から2年目の夏。
凶刃に倒れた2年生の女の子のお母さんが、手記を書きました。
とても悲しいけれど、涙なしには読めないけれど、とても優しい、
とても激しい、愛の手記です。

自宅近くのスーパーに着いたのは10時10分頃でした。買い物を終え、
駐車場に停めてある車に乗り込んだのですが、エンジンをかけたとたん、
カーラジオから流れてきた臨時ニュースに、思わず耳を疑いました。

「大阪教育大学附属池田小学校に刃物を持った男が乱入。低学年の児童
が多数刺された……」

一瞬聞き違いかと思いました。たしか大阪教育大附属って言ってたわよね
……。でも附属は3校あるし、まさか……でも……。いま、「池田」と
聞こえたような気がするけど……。車を徐行させながら駐車場を出たものの、
急に胸騒ぎがして、頭が混乱してきました。――「第1章 あの日」より


「痛々しくて読むのが苦痛だった」とその園長先生はおっしゃられて
いました。保育園施設の長として、そして子どもの親として二重に苦
しかったそうです。

その保育園を出てから、更にもう一軒保育園に寄り、その後、市外の
ショッピングセンターに立ち寄りました。

妻たちがショッピングセンターに入って買い物をしている間、私は車内で
「虹とひまわりの娘」を読み直すことにしました。
久しぶりに読んでもやはり涙が溢れてきます。ふと涙で滲んだ目で車外
を見ると２台のベビーカーを押した買い物帰りの若い母親が見えました。
その母親は一瞬考えてから、買い物の荷物とベビーカー１台だけを押して
すぐ後ろに止めた自分の車に向かいました。

その間、ほんの数秒でしたが、もう１台のベビーカーに乗った２歳位の
男の子（お兄ちゃん）は放置されたままです。子どもを狙った殺傷事件の
場合、ほんの数秒の隙が命取りになる場合もあります。

心の中で私は「そんな時には買い物袋を車の近くにおろしてから、先に
子ども２人を車に乗り込ませてあげればいいのに・・・・」と思いました。

幸いその後、ベビーカーに乗せたお兄ちゃんも無事でしたが、買い物した品
と大事な子どもさんと一体どちらが大事なのでょうか？

でも、これが現在の日本の現状です。

池田小事件のような凶悪犯罪が起きながら、喉元過ぎれば・・の例えの通り
人々の意識からも事件は忘れ去られてゆきます。学校は監視カメラを設置し
たり、ＩＣタグを導入したり、不審者対応訓練を実施したりとしていますが、
池田小事件以降、本当に学校は安全になったのでしょうか？
たしかに学校施設の要塞化や児童の管理化の傾向はあると思いますが、それと
比例して、本当に「安全度」も向上しているのでしょうか。

本当の意味での安全や安心が確保されなければ、池田小事件と同様の事件は
起きると思います。

長崎県内でもスポーツクラブルネサンス佐世保での銃乱射事件がありましたが、
同様の事件が学校や保育園で起こる可能性も否定できません。

これからも我々防犯ボランティアグループＰＲＯ－ＡＣＴＩＶＥ　ＳＥＣＵＲＩ
ＴＹはこのような犯罪を起こさせない為に活動を続けて参ります。


アマゾン（虹とひまわりの娘）