~聴覚障害6級~

話せる。歌える。
聞こえているけど聞き取りにくい。
感音性難聴者が適当に呟きます。

コーダ(CODA, Children of Deaf Adults)

2023年09月26日 | 雑記
親が聾者 (難聴) で、子供が健聴者。

その子供の方を、コーダ (CODA) というらしい。


コーダ(CODA, Children of Deaf Adults)とは、
きこえない・きこえにくい親をもつ聞こえる子どものことを指す。
両親ともに、もしくはどちらか一方の親だけがろう者・難聴者でも、
聞こえる子どもはコーダとされる。


ヤングケアラーの聴覚障害版みたいな解釈なのかな。



NHKドラマ「しずかちゃんとパパ」を観て、コーダ (CODA) のことを知った。

パパは聾者、しずかちゃんは健聴者だ。


観ている人達の感想は、毎回毎回、感動して号泣。

私も勿論、素晴らしいドラマだと思った。



ただ、ドラマのはしはしにある描写を切り取ってしまって、

きこえにくい当事者からすると、モヤモヤする点も多かった。



まず。

うちの子供達は、コーダだったのか…。

ヤングケアラーだったのか…。

と、改めて思ってしまったこと。




また、健聴者からすると、耳がきこえない人は、


音楽は無理、楽しめるわけがない。

だから、音楽の話しはしないでおこう。

自転車も乗らないし、乗れないだろう。

耳がきこえないのに、自転車に乗ってる人がいると知ってびっくりだ。


1対1で話すのは誰しも嫌だ。

話すのにひと手間かかるから嫌だ。

話し合いに骨が折れるから苦手だ。


耳がきこえないなんて「かわいそう」。(ひそひそひそ...)

いつもいつも「かわいそう」と言われてきた。


聾者が1人で過ごす時の世界は、深い海の底。



このような描写があって、辛くなった。

今もなんか辛い...。

そんな風に思われているのかと、改めて感じたから。




また、私のような難聴者は、自分で自分をケアしているから、

セルフコーダ (CODA) でもあるんじゃないかと思った。


コーダ (CODA) のしずかちゃんは、

他人の表情や態度で即、人の気持ちを察してしまう。

先読みして行動してしまう。

気が利きすぎる。

気がつきすぎる。

そのせいで、いい人ぶってるとか、うざいとか言われて (思われて) 嫌われてしまう。


あ、これ私だ、と思った。

私も、少々、生きづらいくらいに、人の気持ちを察してしまう。

そして、見過ごせなくて行動してしまう。

そして、嫌われる。

嫌われたことも、すぐ察してしまう。

もっと鈍感になろうと思っても、なかなか難しい。

一瞬で周りを観察できてしまうから。



人の気持ちに気づいても全部やらなくていい。

自分がしたいなと思うこと、自分が無理なく出来ることだけやればいい。

それくらいにしておけば、あれもこれもしてあげたのに…なんてモヤることもない。

気遣いも行きすぎると却って窮屈。

そこそこくらいがちょうどいい。

鈍感力を身につけたい。




しずかちゃんとパパが喧嘩した時の、しずかちゃんの台詞の一部。

「聞こえないお父さんを助ける。
親孝行なしずかちゃん。
それ以外やったことがなかったから、
だんだんどうすれば良いか分からなくなってきた。

何が言いたいのか、
何をしてほしいのか読み取って、
それやって正解して、喜んでもらえたら安心して。

(パパが) 聞きたくない、楽しくいるってことは、
嫌なことから逃げるってこと?
いつもそうじゃん。
いいよね、聞こえないって。
目をそらしたらさ、嫌なことが見えなくなるだけじゃなくて、
何にも聞かなくてすむもんね。」



しずかちゃんのパパは、生まれつきの聾者だけど、

本当に楽しく明るく図太く生きている。

健聴者に、

「どうしたら楽しく生きられるのか教えてほしい」と言われるほどに。



そして、

「その人がかわいそうかを決めるのはその人だけ。

勝手にかわいそうと決めるのはよくありません。」

と、学校の先生が児童達に教えていました。



そう、かわいそうとか、不幸とか、幸せとか、

そういうことは人が決めることではない。

自分の心が決めること。


自分を含めて、耳がきこえない、きこえにくい人達は、

不便はあっても、別に不幸ではなく、

むしろ楽しく明るく、幸せに生きていると思ってる。



これからも気楽に、楽しく生きよう♫

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