経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

高齢者の反乱 : 医療費の値上げ

2021-06-11 07:28:45 | 高齢者
◇ 菅内閣の支持率が下がる一因 = 国会で4日、医療制度改革関連法が成立した。これにより、後期高齢者のうち一定以上の所得がある人の医療窓口負担が、現在の1割から2割に引き上げられる。後期高齢者というのは75歳以上の人。このうち年間所得が単身世帯では260万円、複数世帯では320万円以上の人に適用され、対象者は約370万人。22年10月から23年3月までの間に実施される予定。

高齢者は病気になりがちだから、この値上げはけっこう痛い。高齢者の医療費は、年間およそ18兆円。国と自治体が4割、会社員が加入する健康保険組合が4割を負担している。高齢化の進展で、医療費は増えるばかり。現役会社員の負担を少しでも軽減するための試みだ。そう聞けば「なるほど、それでは仕方がない」と考えるお年寄りも多かったはずだ。

介護保険料も、この4月から上がった。全国平均でみると、月に6014円の支払い。2000年に制度ができてから、2.1倍の金額になっている。これも要介護者が増えているから「仕方がない」。そして年金の受取額は、この4月から0.1%引き下げられた。これも年金の受給者が増えているから「仕方がない」。だが「仕方がない」が3つも重なると、「仕方がない」では済まされなくなってくる。

努力して貯め込んだ老後の資金も、日銀のゼロ金利政策で利子を生まない。コロナ制圧後は、インフレになる公算が強まってきた。今後の生活は、どうなるのだろう。アメリカでは富裕層に対する増税が主流だが、日本では高齢者にシワが寄せられている。いま菅内閣の支持率は下落気味。その原因はコロナやオリンピックだけではない。高齢者の不満も反映されている。

       ≪10日の日経平均 = 上げ +97.76円≫

       ≪11日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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