経済なんでも研究会

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想定外の国 : ベネズエラ

2018-08-25 08:11:16 | デノミ
◇ 10万分の1のデノミを断行 = 朝起きたら、10万円がたったの1円になっていた。こんなことが中米ベネズエラで実際に起こっている。猛烈なインフレを抑えようと、マドゥロ政権がなんと10万分の1のデノミネーションを強行したのだ。デノミというのは、通貨の単位を切り下げること。ベネズエラでは20日を境に、それまで通用していた10万ボリバル・フェルテが、新しいおカネの1ボリバル・ソベラノに切り替えられた。

なにしろインフレがひどい。ことしの物価上昇率は100万%にのぼるだろうと、IMF(国際通貨基金)が予想している。国家財政は14年の原油価格暴落以来、火の車。それなのに政府は国民の支持を得るためにばらまき政策を継続、中央銀行が紙幣を増刷してインフレが加速した。世界有数の産油国であるにもかかわらず、ガソリンは1日で2倍に値上がりしているという。

21日以降、銀行のATMでは新しいおカネが10ボリバル(約18円)しか引き出せない。買い占めでモノ不足のうえ、おカネも自由にならない。だから首都カラカスの商店街は、多くが閉じたまま。多くの人たちが、隣国のブラジルやコロンビアに逃げ出す始末。デノミはインフレを終息させるどころか、かえって混乱を増す結果となったようだ。

こんな混乱が生じると、新興国ではよく軍隊によるクーデターが起こる。ところが現在のマドゥロ大統領は、軍隊をしっかり掌握しているという。社会主義を標榜し反米を唱えてきたから、アメリカに援助を求めるわけにもいかない。この国が今後どうなるのかは、全く想像もつかない状況だ。

       ≪24日の日経平均 = 上げ +190.95円≫

       【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】 

Zenback

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