経済なんでも研究会

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日銀は “改心”した方がいい

2018-07-27 06:47:11 | 日銀
◇ 注目が集まる来週の政策決定会合 = 日銀は来週30-31の両日、政策決定会合を開いて金融政策のあり方を議論する。この会合で、物価の見通しを下方修正することは確実。また長期にわたっている金融緩和政策の副作用を和らげる方策についても、初めて検討する模様だ。しかし小手先の技術論で対応しようとすれば、副作用はますます膨張し収拾がつかなくなってしまうだろう。

ことし4月の時点で、日銀は18年度の物価上昇率を1.3%と予測していた。現在の状況からみて、この予測を引き下げることは間違いない。黒田総裁は就任当時から「物価上昇率が2%になるまで、金融緩和は続ける」と宣言しているが、この目標はさらに遠ざかってしまうことになる。また5年も続いた金融緩和の副作用も、放ってはおけないほど大きくなってきた。

不思議なことがある。日銀は最近「生活意識に関するアンケート調査」なるものを発表した。それによると「1年後の物価は上がる」と答えた人は77.4%にも達した。政策決定会合で物価上昇の予測を下方修正しようとしているときに、なぜこんな調査結果を公表したのだろう。日銀が目指す2%物価上昇は、GDPや株価の高騰、つまりアベノミックスの成功だけを目的としており、一般国民のいう物価とは関係がないと考えているのだろうか。

この際、ゼロ金利政策を0-0.1%金利政策に改めるなど姑息な対応策をとっても、副作用の改善は見込めない。金融政策は誰のために行うのか。この根本的な姿勢を変えないがぎり、日銀がいまのジレンマから抜け出す道はないだろう。思い切って改心すれば、物価2%目標などという有害無益な数字から直ちに離脱できる。

       ≪26日の日経平均 = 下げ -27.38円≫

       ≪27日の日経平均は? = 上げ


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