経済なんでも研究会

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見せかけの 予算規模 = 97兆円 (下)

2016-12-08 07:17:00 | 日記
◇ 第3次補正も検討中 = 安倍内閣は誕生以来、毎年のように補正予算を編成してきた。その規模は3兆円から5兆円。地震や台風被害の復旧に必要だったこともあるが、その場合でも政府は本来なら当初予算で対処すべき一般政策費の一部を割り込ませてきた。ただ13年度から15年度までは、補正予算のために国債は増発していない。税収が順調だったことと、低金利で国債の償還費が使い残されたためである。

しかし今年度の場合は、大いに趣を異にしている。5月に成立した第1次補正は熊本地震の復旧費で、規模は7780億円と小さかった。ところが10月には、景気対策のために規模3兆2900億円の第2次補正を成立させている。16年度の当初予算は96兆7200億円に抑えたが、こうした補正予算を加えると100兆7900億円に。当初予算案が出来上がったとき、麻生財務相は「なんとか96兆円台に抑え込んだ」と胸を張ったが、あの高揚は何だったのだろう。

さらに政府・自民党は、いま第3次補正予算の編成を検討している。防衛費の増額と16年度の税収不足を補うためだという。これが実現すると、規模はまた1兆円ほど膨れ上がる。しかも昨年度とは違って財源がないから、国債も4兆円ほど増発しなければならない。当初予算が組まれたときとは、まるっきり風景が違ってくる。

当初予算は努力して切り詰める。だが予算が足りなくなると、補正予算を組んで帳尻を合わす。これが安倍内閣では、常套手段のようになってきた。なんだか最初は「お安くしておきます」と勧められた商品にいろいろな料金が加算されて、結局は高い買い物になったような気がする。だから予算編成の苦労を、あまり褒める気にはなれない。

      ≪7日の日経平均 = 上げ +136.15円≫

      ≪8日の日経平均は? 予想 = 上げ


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