◇ 来年度予算案は22日に決定 = 17年度予算案の編成作業が、最終段階を迎えた。一般会計の総額は97兆円台で、過去最大の規模になりそう。政府は22日の閣議で決定する方針。自然増が最も大きいのは社会保障費で、厚生労働省の概算要求では6400億円の増加が見込まれている。これを何とか5000億円の増加に抑えようと、いま財務省と厚労省の担当者がチエを絞っているところ。ほかに防衛費や地方交付税交付金などが、予算増加の要因になっている。
社会保障費については、医療費の支払いに上限を設けている高額療養費制度と75歳以上の後期高齢者医療制度が焦点。一定の所得がある高齢者に自己負担分を増やしてもらうことで、1400億円の財源を生み出したいというのが財務省の考え方だ。しかし与党内には反対の意見も多く、調整は難航している。
来年度の予算編成は、歳入面でも苦しい。ことしの税収が、7年ぶりに予算割れしそうだからだ。財務省の集計によると、4-9月期の税収実績は、前年同期を4.8%下回った。このまま行くと、16年度は当初予算で見込んだ57兆6000億円には1兆円程度足りなくなりそう。したがって歳出規模がどうなるかにもよるが、来年度は赤字国債の発行を1兆円以上増やさざるをえないという。
新聞各紙の記事を総合すると、だいたい以上のような内容になる。切り詰めても切り詰めても、予算規模は自然に増加して行く。その編成作業はなかなか大変だ、というのが素直な解釈だろう。だが視点をやや意地悪な方向にずらしてみると、また違う感想が浮かんでくる。それは補正予算を勘定に入れて、予算の規模を考えてみることだ。
(続きは明日)
≪6日の日経平均 = 上げ +85.55円≫
≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
社会保障費については、医療費の支払いに上限を設けている高額療養費制度と75歳以上の後期高齢者医療制度が焦点。一定の所得がある高齢者に自己負担分を増やしてもらうことで、1400億円の財源を生み出したいというのが財務省の考え方だ。しかし与党内には反対の意見も多く、調整は難航している。
来年度の予算編成は、歳入面でも苦しい。ことしの税収が、7年ぶりに予算割れしそうだからだ。財務省の集計によると、4-9月期の税収実績は、前年同期を4.8%下回った。このまま行くと、16年度は当初予算で見込んだ57兆6000億円には1兆円程度足りなくなりそう。したがって歳出規模がどうなるかにもよるが、来年度は赤字国債の発行を1兆円以上増やさざるをえないという。
新聞各紙の記事を総合すると、だいたい以上のような内容になる。切り詰めても切り詰めても、予算規模は自然に増加して行く。その編成作業はなかなか大変だ、というのが素直な解釈だろう。だが視点をやや意地悪な方向にずらしてみると、また違う感想が浮かんでくる。それは補正予算を勘定に入れて、予算の規模を考えてみることだ。
(続きは明日)
≪6日の日経平均 = 上げ +85.55円≫
≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ≫