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地中海の『美の島』 コルシカ島 24 < アルタ・ロッカ に分け入る 2 > サルテンヌ から バヴェッラ峠 にかけての山里

2021-10-01 00:17:45 | 素晴らしき世界/コルシカ島/ホテル
巻頭写真 : 『カステッデュ・ディ・キュキュリュズュ』の「カプゥラのサイト」

地中海からいきなりそびえ立つ高山「コルシカ島」は
海の国で山の国
地球創生期の野生の自然が多く残る故に「美の島」と呼ばれてきた



前回に引き続き「アルタ・ロッカ」の山岳地帯をめぐることにしよう
「サント・リュシー・ド・タランヌ/サンタ・ルチア・ディ・タラ」から
直線距離で5kmほど北に青銅器時代の防壁集落跡がある
『カステッデュ・ディ・キュキュリュッズュ』

『Casteddu di Cucuruzzu / Castello de Cucuruzzu』塔

この「コルシカ島シリーズ」の最初の頃にご案内した
「ポルト・ヴェッキオ」近くの「カステッデュ・アラッギュウ」と同類の
南コルシカに20数箇所確認されている
青銅器時代の「トーレ人」の城塞型集合住居遺跡の一つ

上の写真は「塔」と呼ばれる部分で
外部から侵入できない石積み防塁壁の唯一の入り口を兼ねた穀物貯蔵倉だっただろう
と推測されている
遺跡は山の頂付近の数箇所に点在し
中心部「キュキュリュッジュ」のサイトと「カプゥラ」のサイトが主で
全体を「キュキュリュッジュ」とよぶ










Photo by ⒸA.Padovani-CTC

この「キュキュリュッジュ遺跡」のサイトは
紀元前2300年〜紀元前900年頃の後期青銅器時代の城塞集合住居だろうと
推定されている

遺物が数箇所に分散しており全部訪れると3kmほどの山道を歩くことになる


遺跡間の道

遺跡全体の名称となった「キュキュリュッジュ」のサイトと並んで重要なサイトが
『カプゥラ』と呼ばれる


『Casteddu di Cucuruddu-Capula』







Photo by ⒸA. Padovani-CTC

今回訪れている「アルタ・ロッカ」の「サント・リュシー・ド・タラーノ」の周辺には
渓谷遡行「キャニヨニング」と岩山登り「ロック・クライミング」の
コルシカにおけるメッカの一つともなっている

「キャニヨニング」の拠点は二箇所
まず『コルス・モンターニュ』と名付けられた山岳渓谷地帯






この地域には子供達が岩登りと渓谷遡行に慣れ感覚を覚えて親しめるような遊び場も
作られている










キャニヨニングの拠点をもう一箇所
『キャニヨン・デュ・ビュッチ』

この項の写真はすべて ⒸCanyon Corse














フランス各地で(特に南仏に多い)キャニヨニングが普通のレジャーとして定着しているが
いずれの場所でも
国家資格を有するプロのインストラクターがしっかりとサポートするので
初心者でも安心して楽しめるようになっている

それから
ピサ統治時代の美しい礼拝堂をもう二箇所あげておこう

カルビニ村に一つ「聖洗礼者ヨハネ礼拝堂」

『Chapelle San Ghjuvan Battisu di Carbini』


正面及び側面の軒下の刳り型の連続は完璧な「ピサ・ロマネスク」の様式そのもの


 外陣から見ると非常に高い鐘楼がくっついているようにも見えるが
実はこの鐘楼は1世紀以上後に付け加えられて
しかも実際は本体との間に結構距離がある


こんなに離れているのです
撮る角度の目くらましは面白い



刳り型模様のディテールを幾つか挙げておこう


正面扉口上部










正面ファサードの角


外陣の屋根から瓦も石板であることがわかる


もう一つ「サンタ・マリア・フィガニエーラ」礼拝堂

『Santa-Martia-Figaniella』


正面扉口上の半円形の窓も軒下の蛇腹刳り型も前掲の「カルビの洗礼者ヨハネ礼拝堂」と
ほぼ同じつくりの12世紀ピサ様式
ただこちらは鐘楼が本体と一体に造られている



正面ファサードのディテール

アプシッド(後陣)のディテール


カルビニの「洗礼者ヨハネ」と違ってフィガネッリの「聖マリア」は側面の刳り方が一列だけ


幾何学模様も蛇もあるが


人面が多いのが特徴



この「アルタ・ロッカ」の項の最後にユニークなホテルを一軒ご紹介しておく
『オテル・コクーン・ヴィラージュ』

『Cocoon Village』

切り立つ岩山の岸壁にへばり付くように白い球体が三つ見えるだろうか
それらが客室の一部
高山の岸壁にぶら下がる空中浮遊ホテルなのです



球体が寝室
右側の離れた部分がリヴィング

リヴィングから見た寝室

リヴィング

この球体タイプは三つあるのでリヴィングの形もそれぞfれに異なっている


もちろん朝食はこれらのリヴィングで



寝室

別のタイプもある


こちらのタイプは寝室から空が見える


窓の覆いを外側に倒せば周り中が窓になる


リヴィングは頂上感満載

さらに別のタイプも


このタイプはリヴィングが半分ほど壁に囲まれていて
その上に寝室が半球体で乗っており
その周りはテラスになっている


上下180度左右360度の開放感!
落ち着かなければ電動で外側に覆いをかぶせることができるが
ほとんど使う人はいないそうです


夕刻になるとこうなります

では次回からはまた下界に降りて行きましょう
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