facciamo la musica! & Studium in Deutschland

足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

2006年夏のヨーロッパ旅行 ~ストレーザ~

2006年09月15日 | 2006 夏のヨーロッパ旅行
ストレーザ STRESA
ミラノで2泊したあとは、夏の避暑地として名高いマジョーレ湖(Lago Maggiore)の湖畔にある町、ストレーザに向かった。ミラノからユーロシティー(EC)で約1時間。ミラノ駅で買っておいたパンを電車の中で食べる。これが一番安上がりなお昼だし、イタリアのパンはうまい。ストレーザに着いたら船に乗って島巡りだ!

ホテルの予約を間違えた?
予定通りにストレーザの駅に着き、予約していたホテルもすぐに見つかった。Hotel Mon Tocはとてもきれいでかわいらしい一軒宿。「どこの部屋かなぁ…」と喜んで入る。すると受付のおばさんがちょいとけげんそうな顔をしている。うちらが泊まるホテルは小さめの家族経営のようなところが多いので、東洋人が家族連れでやって来ればもう名前なんて言わなくても大抵向こうが先にわかって、すぐに鍵を出してくれるのだが…
「予約してますか?」
「はい。pocknです。」
そのおばさん、しばらくすると奥の厨房からご主人らしき人を連れてきた。主人はおれが送ったFaxを持ってきて、
「あなたたちは明日の予約ってことになってますよ。ほら。」
見ると本当に明日1泊、とはっきり書いてある。しかもおれの打ったワープロだ。
「あちゃ~。。。」今日で旅行3日目、これまで全てあらかじめ立てておいたスケジュール通りにいっていたが、ここで初のハプニング。こんなに予定通りなんておかしいと思った。。。

とにかくこの日はもう部屋が空いていない。でもここの女主人はとても親切だった。他の空いているホテルに電話してくれて、そこの予約の手配をしてくれた。更に、もともと2食付のハーフペンション(伊:mezza pensione)で予約していたけれど、そっちのホテルでは夕食はとれないとわかると、「夕食はこちらで用意しますよ。」と言ってくれた。おまけに、「荷物が大変だから」と、そのホテルまでおれたち4人を車で連れて行ってくれたんです。
「それじゃあ、また夕食の時に会いましょう!」
なんていい人!

それにしてもどうして間違ったかなぁ、、、ファックスの控えを2回は見直したつもりだったのに… でもわりとすんなり別のホテルに入れて本当に良かった。家族のみなさん、ごめんなさい。。。 でもこれでようやく落ち着いて島めぐりにでかけられるぞ!

《旅の教訓3》
ホテルの予約内容は事前に最低3回は確認する



【マジョーレ湖 島巡り ~ベッラ島~】
マジョーレ湖畔の船着場から島巡りへ!時刻は2時半をまわっている。ベッラ島、ペスカトーリ島、マードレ島の3島を巡るのがフルコースだが、忙しくなりそうだったので、ベッラ島とペスカトーリ島の2つの島巡りコースのチケットを買った。初めのベッラ島(Isola Bella)までは船で10分程度。

船がベッラ島の港に入ってくると、古くて雰囲気のある町並みが目の前に迫ってきた。ここは宮殿の島ということだったので、こんなかわいい町があるとは思っていなかった。

トンネルになった通路、狭い路地、細い道の両側に並ぶ土産物屋やカフェ… それに、洗濯物の干してある民家や、そこのかわいらしいマジョルカ焼きの表札など、生活感も漂っている。もちろんとても小規模ではあるが、いかにも「イタリアの港町」という雰囲気。
ここの土産物屋でマジョルカ焼の飾りやお面やらをいろいろと物色して買った。ショップ好きの娘もカラフルな小物などに夢中。


しかし何といってもこの島の名所はこの島の大半を占めるボッロメオ宮殿とその庭園(Palazzo e Giardino Borromeo)。ボッロメオ宮殿は「こんな小さな島にこんな豪華な宮殿があるとは!」とただただ驚くばかりの豪華な宮殿。とりわけ大広間は明るくて格調高い装飾と天井画が印象的。

「音楽の間」なんてのもあって、チェンバロやらいろいろな楽器がある。窓から見える湖や庭園の風景も素晴らしい。しかし、こういう宮殿はいつものことながら最初は感激してゆっくり見ているが、だんだん飽きてくる(教養の無さを露呈…)。すると地下の海の洞窟を模したような、それまでとは全く違う雰囲気の空間に入ってまた興味をそそられたが、これはちょっと趣味がいいとは言い難い。とりあえず結構時間をかけて宮殿を見学したあとは広い庭園へ。

明るい庭園には白い孔雀が放し飼いにされている。雛をつれた親子がすぐ近くまで寄ってきてかわいい。庭園も広大だ。生垣やオブジェや、ウィーンのシェーンブルン宮殿のグロリエッテみたいな高台もある。テラスからは一面の海、いや湖が広がっている。青空でないのが少々残念だった。

【マジョーレ湖 島巡り ~ペスカトーリ島~】
続いて訪れたペスカトーリ島はベッラ島から5分ほどで行ける小さな島。「猟師の島」という意味で、正式にはIsola Superiore dei Pescatoriというらしく、船の運航時刻表にもみんなこう記されている。


こちらもお店やレストランが沢山並ぶかわいらしい道(たぶんメインロード)から更に細い道が左右にいくつも分かれている。小さな島なのですぐに反対岸に行ってしまうが、教会があったり、古ぼけた民家があったりと、時代に置いていかれたような風景が情緒を醸し出す。こんなところで1日ぼけーっとして過ごせればいいなあ。でもベッラ島でかなりの時間を過ごしたために、こちらは夕食の時間を考えると1時間程度しかない。絵も描きたいんだけど… 


あまり時間がなかったが、船着場の反対岸に良いスポットを見つけてそこで娘といっしょに座ってスケッチを始めた。描き始めるのを待っていたかのように雨が降り出した!昨日に続いてのスケッチ中の雨にちょっとムカッ!でもほんの通り雨だったようで、すぐに止んでくれた。
この絵にも納まっているようにこの辺りには猫がたくさんいて、足元に寄ってきてスリスリしてくる。スケッチブックにまでのっかってきた。日本の猫は最近妙に人に寄りつかないが、こっちの猫はとても人懐っこい。猫をいじめるやつがいないせいか… 結局予定の船の時刻には間に合わず、妻に叱られたが最終便でストレーザには戻れた。


泊まり損ねたHotel Mon Tocの食事はとてもおいしかった。デザートがまた絶品。息子がテーブルで絵を描いていたら、女主人さんが見に来てほめるほめる。息子は気分を良くして今まで描いた絵を全部見せ始めた。これによく付き合ってくれる女主人とウェイトレスさん。


イタリアは小さな子連れにとってはとても旅行しやすい国だ。ここだけでなく、イタリアは小さな子供にとても優しく、子供が「チャオ!」なんて言おうものなら大喜び。「グラーツィエ」なんて言おうものなら「この子は天才か?」とリアクションもすごい。
大人が別れ際に使う「アリベデルチ」(Arrivederci)という挨拶を覚えた息子が、早速「アリベデルチ」と言ったのに「チャオ!」と返されて少々がっくしきていた。


【ストレーザの町】
翌朝、町に出かけた。朝食時まで時折雨がざあざあと降っていたが、やがて青空が広がり雨上がりのまぶしい日差しが町を照らした。ガイドブックには、ストレーザの町は「リゾートホテルが建ち並ぶ湖畔の明るい町」程度しか載っていないが、町中はお店のならぶショッピング街やカフェテラスの広がる広場、活気溢れる市場などがあり、散歩していてとても楽しい。


今日のマジョーレ湖は青空を映して青々と輝いている。でもそろそろ電車の時刻。これから行くスイスも晴れていますように!



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