facciamo la musica! & Studium in Deutschland

足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

ユトレヒト ~ミッフィーのいる古都~

2011年05月05日 | 夏のヨーロッパ家族旅行2010
8月22日(日)のち

今回のヨーロッパ旅行で使った航空券は、往路がアリタリア航空で成田→ミラノ直行、復路はKLMオランダ航空でアムステルダム→成田直行という便利なセット。帰りはデュッセルドルフあたりからアムステルダム経由で帰国してもよかったが、せっかくだから最後はオランダまで足を延ばすことにした。

オランダにはもう10年以上行ってないし、アムステルダムに行くなら子供たちにアンネ・フランクの家を見せておきたいというのもあった。それに、オランダに住んでいる友達のみっちゃんにも会えることになった。

ケルンでちょっとだけまた大聖堂の中を見て、ICEに乗り込む。目的地は、歴史ある商業都市ユトレヒト。ここは訪れたことがない町だ。


電車がオランダへ入ると、牧草地の広がる低地と水路が目立ってくる。水が近い。ICEはコンパートメントで快適だが、スピードはけっこう鈍い。でも予定通り3時間でユトレヒトに到着した。

UTRECHT
ホームでは、みっちゃんと娘のリカちゃんが迎えに来てくれていた。みっちゃん一家とは以前うちの近所に住んでいたときに仲良くなった。ユトレヒトよりずっと東のハダワイクという町に住んでいて、前に泊まらせてもらったこともある。今日はみんなで一緒にランチをすることになり、ハダワイクからここまで出てきてもらった。二人の案内で早速町を散策。「今日は日曜日だから、お店もみんな休みだし、人もすくないよ」
ヨーロッパはどこでも日曜日は安息日で静かだ。

「世界で一つだけしかない、ミッフィーの信号機見ない?」
そう、ここユトレヒトは人気キャラ ミッフィーの生みの親、ディック・ブルーナの生まれた町でもある。駅からすぐ近くのビルが建ち並ぶ交差点に歩行者用のミッフィーの信号機があった。「赤」ではミッフィーが手を広げている。なかなかカワイイ。

ユトレヒトにはミッフィーミュージアムもあり、ミッフィー公園もあるんだって! けれど、短い滞在なので今回は行けないな。


駅からお目当ての旧市街までは、ゆっくり歩いて20分ぐらい。途中から運河に沿った道になると、レンガの建物が運河沿いに並ぶオランダらしい風景が目に飛び込んできた。






緑も多く、あちこちに花束のようにアレンジされた花々が、いろどりを添えている。運河の向こうには町のシンボル・ドム塔が見える。この風景、絵になるなぁ…



ランチは運河沿いのイタリアンレストランにした。テラス席で久しぶりのおしゃべりが弾む。昨日までのドイツの晴天から、今日はちょっと肌寒い曇り空。今年のオランダの夏はずっとこんな天気が続き、太陽が恋しいという。日本の記録的な酷暑のことを話したら、「やっぱり夏は暑くなきゃね」と、みっちゃんたちは日本の暑さを本気で懐かしんでいた。ドイツやオランダに住んでいる日本人には、日本の蒸し暑い夏を懐かしむ人が多い。太陽をたくさん拝めるのは夏ぐらいしかないのに、その夏にも太陽がなかなか顔を出さないと、やっぱり気分的にも辛いのだろう。


幼なじみの二人

運河には次々と船が通り過ぎていく。荷物を積んだ運搬用の船も多いが、自家用船もしょっちゅう通る。運河の国、オランダならではの光景だ。



食事を終えて旧市街の中心部、ドム広場へ向かった。どこからでもよく見えるドム塔を目指して歩く。



ドム広場周辺は、特徴的な角ばったファサードを持つ歴史的建造物っぽい建物が軒を連ね、中世にタイムスリップしたかのよう。お昼を過ぎて町には人も多くなってきた。


トンネルの通路で楽器を演奏する人、アイス屋や花屋のリヤカーなどが出て、そこそこ賑わっている。

町を見下ろすドム塔の時を告げるカリヨンの響きが、オランダらしい風情を醸し出す。

青空が広がってきて太陽が差してくると、赤いレンガの壁の色が一際映え、色とりどりの花がまぶしく目に染みる。すっかりここの風景が気に入ってしまった。

時間があればスケッチをしたいところだが… 最初はユトレヒトでホテルを探したのだが、適当なところが見つからなくてやめたのは残念だった。






せっかくユトレヒトに来たんだから、観光名所を何かじっくり見てみたい。みっちゃんのお勧めでオルゴール博物館へ行くことにした。明日から学校が始まる息子を家に残してきたみっちゃんはそろそろ戻らなければならない時刻。お名残惜しみながら、オルゴール博物館の前でみっちゃん達とお別れした。

オルゴール博物館は旧市街を代表するような歴史的な建物で、内部もとても広い。そこに小さなオルゴールから巨大な演奏装置まで、世界各国からいろいろな時代のありとあらゆるオルゴールが集まっていた。様々な形をしたオルゴール、精巧な装飾や絵付けが施されたオルゴール、家具のように貫禄のあるミュージックボックス… 

部屋を回って眺めているだけでも面白いが、やっぱり音も聞いてみたい。そんな望みが十分かなうのもここのミュージアムならでは。ある程度の人数が集まると、スタッフがツアーガイドをやってくれて、次々と実際の演奏をたっぷり聴かせてくれる。ツアーの最後には、オーケストラのような合奏をしてしまう巨大オルゴールの演奏をバックに、ツアーガイドさん自らが歌を披露してくれた。


拍手喝さいでツアーが終わり、子供達はオルゴール工作室で自分だけのオルゴール作り。入口でもらったロールペーパーには5線が引かれ、出したい音程のところに穴を開けて、手回し式のオルゴールに仕掛けると、メロディーが奏でられるという仕組み。旅行中ふざけてよく歌っていた息子の「自作の歌」を打ち込んでかけてみたら、イメージ通りのメロディーが聞こえてきて、みんなで大笑いした。

オルゴール博物館はおもしろくて、閉館まで滞在した。その後また旧市街を散策し、駅に戻った。リカちゃんがオススメしてくれた駅構内のアイス屋さんでアイスを買って食べ、アムステルダム行きの電車に乗った。約6時間の短い滞在だったが、ユトレヒトはとてもいい町で印象に残った。今度はゆっくりと過ごしたい。


ハーレム & アムステルダム ~旅のおわり~

ケルンの大聖堂 特別ツアー

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