キャラメルNゲージ 酒井5ｔタイプ機関車

　　

メーカー：アイコム
販売元：アオシマ文化教材社
商品名：キャラメルNゲージ 酒井5ｔタイプ機関車



　9ミリ幅のレールの上を走り縮尺や実物の有無は問わず。明確な基準はないがある程度決まった大きさであること。Nゲージとはそういうおもちゃの総称であるからスケールが・・・とかエゾラモノが・・・などというコトがそもそも違うのかもしませんが・・・。

実物志向のワタクシとしてはディティールのウマいマズイはあってもスケールモノが良く、やはりエゾラモノは敬遠してしまいがちです。2008年期待のアオシマが発売した酒井5ｔタイプ機関車はキャラメルNゲージなるパロディー機関車でスケールモデルではありませんでした。アイコムのNゲージTMC400モーターカーの走行装置を酒井工作所A型機関車のボディーに無理矢理入れたNゲージです。ですから台車はTMC400そのままです。

元のアイコムTMC400モーターカー自体キャラメルNゲージというデフォルメされたパロディ機関車で、その動力を実物比でより小さい機関車に詰め込んだアオシマのNゲージはそのスケールたるや何分の1なのかは分かりません。この部分の造形が・・・とかこの部分の寸法が・・・などという類のモノではないのでスケールなどと言う方が間違っているのかもしれませんが・・・酒井なのに・・・・・。

この酒井5トンという車種はナローゲージ愛好家の間ではメジャーな機関車かもしれませんが、一般ではあまり知られていないマイナーなインダストリアルエンジン(クリッター)です。ファンの間においてはよく見聞きする名前ですが酒井の5トン機関車といってもA型もB型もC型も、その他まだまだ沢山のタイプがあります。しかしここでの5トン機関車とはA型の5トン機です。

B型は凸形形状なのでまったくの別物だと分かりますが、C型はL形形状です。湘南顔のC型10トン機（C4）くらい整備重量の重たい機関車なら別ですが5トン辺りだとどのタイプの5トンなのか分かりません。また、モデルのA型は、5トンのみではなく4トンもあれば7トンも10トンもあります。それらは基本同じ形で全長や全幅、ホイールベースなどが違うものです。

つまり、デフォルメと称してサイズバランスを崩したらどうにかA型に見えても、5トン？とはならないように思います。5トン機として販売されていますが4トンでも10トンでもA型のパロディーですから何でもアリです。なお、実物の寸法とモケイの寸法は以下のとおりです。

・実物の寸法
全長：3500ミリ
全幅：1390ミリ
塾距離：972ミリ

・120分の1の寸法
全長：29.1ミリ
全幅：11.6ミリ
軸距離：8.1ミリ

・模型の寸法
全長：36.6ミリ
全幅：21.5ミリ
軸距離：14.0ミリ



実物は全長3.5メートルほどの機関車なのでモケイの寸法にスケールを当てはめるとモノスゴク大きくなります。写真は比較のために津川洋行の1/87酒井5トン機関車と並べてみました。

比較用の津川の機関車は酒井5トンという品名ですがサイズを測ったら実は1/87のA型4トン機でした。5トン機より全長とホイールベース（軸距離）が短くこれもニセモノの5トンですが同じ酒井A型機関車ですから参考としてご覧ください。アオシマのキャラメル酒井は津川の1/87機関車より遥かに幅が広く、僅かに全長が短いというサイズでした。

無理な使い回しをしているアイコムTMC400の走行装置はとてもよく走るのですがそのラインナップがキャラメルNゲージというのは些か残念です。

エゾラモノではないけれど・・・・・。