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幻想小説周辺の 覚書

写真付きで日記や趣味を書く

テレビレビュー この世界の片隅に

2022-08-04 16:40:00 | 映画レビュー
#この世界の片隅に を観終わりました。

一度観たはずなのだが、すごく奥行きが深くなってる気がする。
スタッフが前版で予算や時間の都合で涙を飲んで削った描きた
かった場面はコレだったのか!!!と感激すると共に作品にかける
愛情を感じた。
加わった部分の違和感がまったく無く、それでいて僕たちが
観たかった場面や台詞が、さりげなく、優しさを持って立ち現れる。

特に後半エンディングに欠けて辛いことが多かった前版の登場人物
たちへささやかな救いのようにエピソードを加えてくれていて、
何かぼくの心は前版を観たときに空洞が空いたいたのだなあ…と
はじめて気付いたのと同時に、新しいエピソード一つ一つがその穴を
埋めて癒やしてくれているような気がしてエンディングを迎えた。

ありがとう、この作品の完成にたずさわった全ての制作者と全ての
支援者に御礼をいいたい。




読書レビュー 風に恋う

2022-08-02 20:39:00 | 映画レビュー
「風に恋う」 額賀澪 310頁
憎たらしいほど眩しい。どのくらい眩しいかと言うと
「タンスの角に足の小指思いっきりぶつけてしまえ!」だ。

吹奏楽部に打ち込んだが全日本大会出場を果たせず中学卒業と同時に吹奏楽をやめる決心のアルトサックスの茶園基。
かつて憧れていた吹奏楽の強豪校・千間学院高校に進学するが、今の吹奏楽部にはここ7年予選を抜けることが出来ず、以前の栄光の見る影は無い。
そんな彼の前に、黄金時代の部長、OB不破瑛太郎がコーチとして現れた。
基は瑛太郎の世代の吹部を追ったドキュメンタリー番組「熱奏 吹部物語」を見て音楽を始めた憧れの人物だったのだ。
「茶園、俺と一緒に、全日本に行く部を造ろうか」
停滞していた千学吹部をぶち壊し、作り直す為に瑛太郎は一年生の基を部長に指名した。
コンクールの自由曲は瑛太郎のかつての吹部仲間(女子)
の作曲した新曲「風を見つめる者」だ。
憎たらしいほど眩しい、そして羨ましく愛おしい、彼等の夏が始まる。

今現在、部活に熱中している現役生。
かつて青春をかけたOB達。
そして部活に打ち込み過ぎているわが子の勉強に気を揉んでいるお母さん、お父さん達。
それぞれみんなの涙腺に響くセリフが、文章が、音楽が
この本のなかから、次々と飛び出してくる。
「まるで感動の100本ノックやーッ!」って彦摩呂かよ、額賀!

『指揮者がいないと演奏って難しいだろ。
もしかしたら今「自分たちはまだみんなで一つになれてない」なんて思ってるやつがいるかもしれないけど大体そんなもんだ
人間っていうのは生まれてから死ぬまで一人なんだ。五十五人とか六十三人で集まって一つになんてなれないんだよ。
歩く速度が違って、抱えてる事情が違うんだ
だから同じ方向を向くんだ。バラバラの人間が同じ方向を向こうとすることに意味があるんだよ 』

ブラック部活、とかいろいろキャッチーな宣伝文句が目に入るかもしれないが、本文はあくまでも正攻法、正論、ド直球の青春部活ストーリーである。
タオルを準備して涙を汗と誤魔化して拭うべし、なのだ。






映画レビュー ジョジョの奇妙な冒険

2022-07-29 22:54:32 | 映画レビュー
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』
監督:三池崇史 
原作とアニメがあれだけ高評価を確定されている現在
ナゼ実写版で映画化を作る必要があるのか?
という疑問に対しては答えがある程度わかっているのだが
この作品は自分とはやや解釈に差があるようだ。
静止絵と書き文字のセリフが動いたら、どんなにかスバラしい物に
なるだろう?という夢はアニメで達成できている。
では映画では何を切り取るのか? が今回のテーマであるはずだよね。

すると、その場合出てくる一つの答えは、スターウォーズや
アベンジャーズ的な画面一杯、情報量一杯に詰め込まれ展開される
群像アクションだと思うのですよ。



圧倒的なスピードと質感、動きと変化、純粋に映像を観るだけで
味わえる快感。
そこを押さえないと映画化は単に大きなスクリーンにちょっと長めの
TVドラマを投影しただけ、と思うのです。

ジョジョ第4部の心理戦を含めたタイマン型バトルの多いストーリー構成は
この面から明らかに映画化に不向きで、この第4部はどちらかといえば
役者の魅力とセリフ回しの畳み掛けの妙に拠るテレビの連ドラに相応しい。
で映画化といえばやはり第2部の戦闘潮流が相応しい、と思うので
ありました。






映画レビュー 幸せのレシピ

2022-07-28 21:17:00 | 映画レビュー
@映画の部屋から。@
[幸せのレシピ] 監督スコットヒックス
途中でリメイク版だとやっとこさ気付いた間抜けな自分ですが、画面のカッコ良さ、アクター達の動きの決まり具合とカメラワークは流石です。いちいち絵になりますね~🎵
ゼタジョーンズお嬢もこの映画では完璧主義ながらライフスタイルに無器用な女性シェフをおっちょこちょいなシーンをちりばめながら魅力たっぷりに演じてます。
子役のアビゲイルも笑ったり泣いたりパンケーキ焼いたり焼きもち妬いたりと忙しいし、イタリア~ンで腕利きで無精髭の笑い顔が無敵なアーロンエッカートなんか御姉様達はイチコロなんでは無いでしょうか?
悪人もいないし皆がタイトル通り幸せになれるハッピーな映画です。(*^▽^)/★*☆♪