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幻想小説周辺の 覚書

写真付きで日記や趣味を書く

映画レビュー 紙のつき 

2022-08-05 20:43:00 | 映画レビュー
紙の月 DVD を観ました(ФωФ)(>ω<。) ★★

宮沢りえは悪くない、だが梅澤梨花は駄目である。
あえて役廻りと本人は異なる、とはわかっているのですが
僕はこのようなタイプの人間は駄目ですッ!、と素直に反応したい。

まず、自信がないくせに一度踏み外すと結構大胆でしかも、ずさんな手口で横領に染まっていくところが駄目です。

そして、惚れる相手の本性を見極めることも出来ず、
ヘタレなオトコに引っかかってしまうところが駄目です。

また付き合えばずるずると横領した金銭を刹那的に
詰まらぬ使い方で散財し、

さらに、オトコがあぶく銭にあまやかされ、どんどんと屑になってゆくのを矯正することも出来ないところも駄目。

しかもオトコに若い小娘に乗り換えられてもビンタの
ひとつも張れないところが全くもって全然駄目です。

このように全然駄目な人物がどんなに美しかろうが
可哀想であろうが、それが宮沢りえさんの渾身の演技で
賞を総ナメにしたものであろうが、
僕には全くリスペクトすることができません。

駄目な人物を描き出し人間の本質に迫るのが文学であり
映画であるというならばそれはきっとそうなのでしょう。
だから観た者にこのようなざらついた感想を抱かせる
というのは、結果優れた作品であるということの証明でも
あるのでしょう。






でも僕は映画評論家でも賞の選考者でもありません。
一介の良い映画を観たいと思う観客の一人なのです。
観客の一人としてこの女性に共感することはないでしょう。

だから僕はこの映画とこの女性、梨花が嫌いです。

映画レビュー アンダルシアの夏

2022-08-04 21:53:00 | 映画レビュー
@夏の映画 @
[茄子 アンダルシアの夏]  監督 高坂希太郎
ジブリ作品ではありませんが宮崎監督の片腕作画監督、高坂さんのサイクル愛が爆発してます。ルパン顔のロードレーサー、ペペの声に大泉洋が意外に上手に役にハマっています。

スペインの灼熱の路上をバイクでもない、レーシングカーでもない、自転車の一群が駆け抜ける感覚。
暑い❗ 熱い❗ 眩しい❗
でも気持ちいい❗ 
アアッ、もうゴール前だ❗ もう、ワケわかんない❗ 
いっけえええええっ  @#%&@#%&  !!!!
 
レースの前後は当然ですが、レース中も意外と静かな緊張感のなかで登場人物の胸中の色んな想いが、あの細っこいタイヤがロードの上を滑るように、すっ飛んで行きます🎵

ラストはあの名作カリオストロを想起させずにはいられない高坂さんの作画の腕が光ります。
レース後の夜の道をペペと兄の自転車と、結婚式を終えた兄嫁が乗るオープンカーが並走するシーン。 
忘れられない、そして、僕もやってみたいぞ。と思わせる名場面です🎵










映画レビュー オデッセイ

2022-08-04 21:47:00 | 映画レビュー
『オデッセイ』 テレビでやってましたね〜
マッドディモンを始めとして極限環境でもサバイバルできる
能力というものは知性とユーモアだと言う原作者のメッセージがよく伝わりました。
宇宙船のメンバーも地球のサポートスタッフもナイスな人選でした。
それにしてもリドリー・スコットはこれとは別にエイリアンシリーズであまりにも迂闊でボンクラなクルーを撮っているのも好対照で面白い。
エイリアン次回作では是非クレバーでユーモラスな怪物退治をやってくださいませ(^^)












映画レビュー ヒーローマニア

2022-08-04 16:48:00 | 映画レビュー
『ヒーローマニア -生活-』 (2016) 監督豊島圭介を観た
 
人気漫画・福満しげゆきの「生活【完全版】」を実写化したアクションコメディー映画。
町の小悪人たちを撃退する自警団を結成した青年が、さまざまな戦いを経て成長?していく。
東出昌大、窪田正孝、小松菜奈、片岡鶴太郎、船越英一郎、
山崎静代。といった濃厚なキャスト。
そして中途半端なサスペンスとチープなホラー感。
仕込二丁金槌のアクションと顔芸が円熟の鶴太郎師匠と、
山岸由花子サンみたいな小松菜奈ちゃんの妖艶なジョジョ立ち
に夢中になるうちにいつの間にかエンドロールになっていた。






映画レビュー この世界の片隅に

2022-08-04 16:43:00 | 映画レビュー
「この世界の片隅に」 監督。片渕須直 すず。のん
ドラマも始まりましたがやっぱりこのアニメは素晴らしい!
シーンの一つ一つの完成度、というか、あの時あの日の呉の
再現度が他のアニメとは比較にならないほど卓越している。
戦時中の人々の心象から心情、動作や動機、不安や絶望まで、映画を観ている観客全員が登場人物たちの運命を一緒になって心配し同情してしまう。
すずさんと、のんの声優が完全に憑依、シンクロし、観客が彼女の慟哭や安堵や怒りや喜びに惹き付けられる。一時も映画から眼を離せない緊張感、すずの感情の波に呑まれ、同じように心の痛みを体験する感覚、そして映画が終わった時、すごいものを見終わったのだ、という到達感と茫然感に巻かれる。

戦争が恐ろしい、とか戦争反対、憲法改正反対、とかという
姑息で胡散臭い政局のつまらぬ材料として絶対使って欲しくは無い。
この映画の中ではある意味で戦時中体制批判的な、したたかでたくましい人々が描かれるが彼らこそ真の主役である。
後付の戦争反対教育委員会的イデオロギーとも相反するこの作品の強靭なメッセージを大切にしたいと思う。