村上春樹の小説とエッセイには、登場人物あるいは村上春樹自身がつくる料理が毎回登場します。
あるいは美味しいお店で美味しいものを食べる話。
たとえば『海辺のカフカ』では、15歳の誕生日に家出をしたカフカ少年が、四国の高松で身を寄せた甲村図書館の大島さんが、実に美味しそうな軽食をつくります。
カフカ少年が駅の売店で売っている安い弁当をお昼に食べていると、大島さんがやってきて、自家製のサンドイッチをすすめてくれます。
☆「こんなことを言うと君は気を悪くするかもしれないけど、そばで見ているといつも食べたりないような顔をしているから」
と言って、「今日は君のために余分につくってきたんだよ」とサンドイッチをすすめてくれるのです。
☆彼の勧めるサンドイッチは見るからにおいしそうだった。僕は礼を言って、それを受け取り食べる。柔らかい白いパンにスモーク・サーモンとクレソンとレタスがはさんである。パンの皮はぱりっとしている。ホースラディッシュとバター。
どうです。ホースラディッシュはたぶんおろして、バターを塗った上から塗るのでしょうか?
「パンの皮がぱりっとしている」ということは、山型の食パンで、パンの耳は落とさずに使っているということですよね。
うーん。ちょっと一枚上手のサンドイッチです。
食べてみたいなー。
材料さえそろえれば簡単に作れそうなので、作ってみますかね。