村上春樹原理主義!

作家・村上春樹にまつわるトピックスや小説世界について、適度な距離を置いて語ります。

『少年カフカ』について。

2016-03-05 08:41:17 | トピックス

『少年カフカ』は、

2002年に『海辺のカフカ』が発売されたのに伴い

ホームページがオープンされ

そこに寄せられた質問と回答を編集して

作られた本です。

2003年に発売。

当時、書店には、漫画雑誌と同じようなサイズと装丁と紙質の

『少年カフカ』が山積みになっていましたっけ。

 

でもその頃は、村上春樹さんにあまり関心がなかったので、スルー。

『少年カフカ』のタイトルから、中高校生を対象にしたものかな

という印象を、なんとなく抱くにとどまっていました。

日本の少年たちは、

村上春樹の『海辺のカフカ』を読んで質問するくらいに聡明なのかと、

その早熟さに、中身を見もしないで軽く驚いていました。

 

先日、何かの拍子で『少年カフカ』は手に入りにくいという情報を読んで

「いまのうちに手に入れておこう」とアマゾンから取り寄せたのです。

(安心してください。まだいっぱいありました。)

そして、「少年カフカ」とは、

「漫画雑誌のような装丁と雰囲気の本を」ということで意図されたタイトルで、

(少年マガジン、少年ジャンプ、少年サンデー……ほらっ)

要は田村カフカ少年のことなんだな、と納得しました。

カフカ君は15歳ですからね。

世界でいちばんタフな15歳です。

まあ、要は大人向けの本でした。

 

それにしても、村上春樹さんも、ほんとに面白いことを考えますね。

去年発売になった『村上さんのところ』と同じ形態のやりとりを

12年前に『少年カフカ』でもやっていたということです。

その村上さんの思考と体力のタフさに頭が下がります。

きっと世界一タフな作家です。

(フルマラソンも毎年走っているし。)