あっという間に3月も中盤ですね~
暖冬から急に極寒になったりと、よくわからない今年の冬でしたが、そろそろ春らしく、暖かくなってほしいものです
暖かく・・・いや、熱く。
最近宝塚の男役が「熱いなぁ~」と。
何十年も見てきた中で、久世星佳以降、もしかしたら、どちらかといえばクールな男役が好きだったかもしれない
特に最近では宙組の大空祐飛・凰稀かなめ。一見クールだけど、見た目以上に熱いハートを持っている男役に興味津々でした
ただ、ここ最近、また気持ちが変わってきた・・・いや、戻ってきたのかもしれません。
雪組の早霧せいな。
最近ちぎちゃんにくぎ付けですね。
宝塚はおろか、今の世の中を見渡しても、あんなに「熱量が体からあふれ出ている人」はなかなかいません。なんというか、「破天荒」「エネルギッシュ」な印象が面白くて。そして、こちらが元気がもらえます!
ただ、ご本人の心身が消耗してやしないかと、見ている側が心配になるほど。
もちろん、他のジェンヌさんも同じような気持ちで舞台に立ってると思いますよ。
でも最近、(ジェンヌさんに限らず)感情が顔や動きに表れてこない人が増えてきてるようで。
ああいう「わかりやすく熱い人」って、敬遠されるのかな~って
とはいえ、「舞台」ですから。
表面上の「クールさ」だけでは、何千人というお客さんには何も伝わらないですよね。
(以下、あくまで自分が見てきた作品だけの、個人的意見ですのであしからず)
宝塚歌劇100周年のイベントを見ていて感じた事。
かつては、そういう「熱いスター」「熱い作品」が多かったなぁと、改めて実感。
特に印象深いのは、
みっきーさんこと 順みつき
るみさんこと 瀬戸内美八
みきちゃんこと 真矢みき
他にはまりまくったスターさんは山ほどいます
そして、みきちゃん以外は生で見たことはありません。
ただ、テレビで見ているだけでも「決して『カッコいい』だけじゃないのに見逃せないなぁ~」という印象が強烈だった方々です。なんというか、「人間臭い」っていうんでしょうか。
今見れば、「古臭い」個性、そして作品かもしれませんが・・・特にみっきーさん・るみさんの「熱量」は今の生徒は足元にも及ばないんじゃないかと。
特にみっきーさんの「友よこの胸に熱き涙を」「霧深きエルベのほとり」、そしてショーの「オペラ・トロピカル」。
これを見たときは、衝撃でしたね
どれも決して「カッコいい男役」ではないんです。どちらかといえば「ガラの悪い」男。
それが哀愁を帯びていて、何とも言えない感情を受けました。
そう、今はみんな「カッコよすぎる」のかもしれません。
たとえ「ダメ男」が登場しても、脇役が多く、主役級なら多少ダメでもみんなスマートなんですよねぇ・・・
たまには、こういう感情を抑えられない、情けない男のドラマがあってもいいのに。
・・・全体的に、生徒も作品も「品が良すぎる」「おしゃれすぎる」のかなぁ~
もちろん、「清く正しく美しく」の信念があってのタカラヅカですけどね。
で、みっきーさん・るみさんのような「個性」に対抗でき、「霧深き~」が今できるのは、ちぎちゃんくらいかなぁ・・・と。
ま、今「霧深き~」を上演したところで、観客が入るかどうか・・・それは不明です(オールドファンだけ喜ぶのかな)。でもそういう名作を、こういうスターがいるチャンスに上演するのもいいんじゃないかなぁ~
昨年の 「哀しみのコルドバ」 再演は、はぎお的には良かったと思うし・・・
閉塞感いっぱいの、「クールさ」がカッコよいとされる、若干冷めたこの時代。
せめて宝塚の中だけでも、みっきーさんたちのような先輩、そしてちぎちゃん並みの、いやそれを超えるような
「破天荒な熱い男役」
がもっと現れてほしいものですね。