ピアノは鍵盤を触るだけで、音は出ます。
どんな弾き方をしても音は出ます。
実はこれがピアノの問題点です。
触っただけで出る音はピアノ本来の音とは言えません。
伸びのない乾いた音は音楽にはならないのです。
ヴァイオリンを習う人はボーイングの練習が必須です。
それがなければ安定した美しい音は鳴らせないからです。
ボーイングで正しく腕を使えるようにしていきます。
管楽器を習う人はロングトーンの練習をします。
やはり安定した良い音で演奏できるようにするためです。
ピアノはどうでしょう。
実はヴァイオリンや管楽器、
声楽の人たちがしていることを飛ばして
すぐに曲を弾いてしまっています。
これでは美しい音で音楽を奏でることは困難です。
無理のある弾き方では表現が乏しくなるだけではなく、
長くピアノを続けることも難しくなります。
自分の音がつまらないと感じたら
弾く楽しみが、そのうち薄らいで行くかもしれません。
ピアノも美しい音で演奏するためのメソッドが
実は存在します。
日本ではその方法が知られることなく
長年ピアノレッスンが行われて来ました。
ピアノは大きな楽器です。
その大きな楽器を鳴らすためには
指だけの奏法では無理があります。
ピアノを弾くためには、
体、腕、手首の使い方があります。
それは初めてピアノを習う時から
覚えていくことが出来るのです。
あとから直す困難さを考えると、
初めから正しい奏法で習った方が良いはずです。