今度は3分割された記事の“その1” →
コチラ
ポパイはなかった ①
私達が知っている漫画のポパイは、ワイルドでホウレン草のみを食べる男の中の男だ。
あらゆる困難を乗り越え、特有の楽天的な性格で、全てのことに勝つ。
彼のそばには“魔性のSライン”オリーブがいる。
普通に見れば“イ・ジョンジェがポパイだって?”と、イメージが湧かない。
スマートなボディーを持った彼に“一体なぜ”という疑問が浮かぶ。
彼に聞くと、彼も首をかしげた。
本人もポパイとイ・ジョンジェは簡単にイメージ出来ないらしい。
そこで彼に“ポパイの全て”を聞くことにした。
● 実際のイ・ジョンジェはポパイと違います
『泥棒たち』のポパイは、お金に果てしない欲を持つ韓国チームのボスだ。
マカオ パク(キム・ユンソク)とペプシ(キム・ヘス)の間に起きた4年前の事件の
重大な秘密を握る人物だ。 このことでポパイはマカオを裏切る。
見栄の塊でニセの鼻ひげを付けてもいる。
JJ : 本当に私とは合わない人です。
キャラクターを設定する時、とりあえず前作と全く違うように見せたかった。
監督と相談し、ヒゲを伸ばすことにしました。
本来ヒゲは濃くないのに、鼻ヒゲを伸ばすなんて出来ないよ、ハハハ。
韓国映画で鼻ヒゲを生やしたキャラクターはあまりいないので、怪しいです。
なので、ニセの鼻ヒゲでキャラクターを もう少し強く表現しようと思いました。
おかげでよく生かされました。
ポパイをはじめ、多数のキャラクターが登場する『泥棒たち』は、
俳優の好演に支えられ、今年最高観客数を記録するという予測も提起されている。
映画は観客から多くの愛を受けているが、残念な部分も少しある。
JJ : こんなに大勢の役者が共演するのは容易ではないでしょ?
続編を作れば面白いと思います。
シリーズ映画が商品化され、見どころも沢山あります。
観客はそれを好むみたいです。
映画を見た人は、続編はポパイの復讐で始めなければ、と言います。 ハハハ。
マカオ パクと張り合って戦う、そう期待した観客は少しがっかりしたかも。
ポパイとマカオパクの関係でなく、後半になるほどポパイとウェイホンの関係に進む、
そんな風にも出来たんですが。
でも、知ってますか? ポパイは死ぬ設定だったんですよ。
それでは盛り上がらないので直しました。
● やりたい映画は派手なメロー?
1993年 SBS「恐竜先生」でデビューして以来、着実に活動をしてきたイ・ジョンジェは、
メローとコメディなど、ジャンルを問わなかった。
アクションとスリラーも撮った。
『泥棒たち』も同じで、これは今後撮影する『新世界』にも通じる。
ジャンルは堅く、キャラクターは強い。2010年『ハウスメイド』からだ。
イ・ジョンジェを思い出すと、むしろ『ラストプレゼント』や『イルマーレ』のような
正統メローを思い浮かべる人がいるが…と言うと、「撮りたい」と話し始めた。
JJ : 本当に演じたいシナリオが思ったほどありません。
多分ウォンビンの『アジョッシ』以降かと思いますが、
忠武路に正統メローが消えてしまった。
男達が大勢出る作品が多くなり、強烈で熱いアクション映画が多くなりました。
男優とは個人的には演じたいが、興行的には少し心配になります。
それと同時に、「撮りたい映画はメローで、派手なラブストーリー」と言う。
具体的にどんな作品かとと尋ねると、笑うばかりで、
「エッチな映画を撮りたい、なんて記事が出るんじゃないの?」と聞き返してくる。
イ・ジョンジェに『ハウスメイド』と同じ流れなのかと聞くと、
「近いかも」と返事が返ってきた。
JJ : 似てるけど、キャラクターは完全に違うものを演じたい。
『ハウスメイド』のキャラクターは意外に男性受けします。
妻の母親に強く怒鳴ったり、セクシーな面もあって。
『ハウスメイド』で2010年はカンヌ国際映画祭に行きましたが、
当時 審査委員長だったベニチオ ・デル・トロが、突然私を見て親指を立てるんです。
映画が良かったって意味でしょ?
でも、私が望むキャラクターはそうではなく、女性のために尽くす、
そんな純愛的な感性を持った役です。
カンヌ国際映画祭での現場のエピソードについて尋ねた。
JJ : レッドカーペットは中毒性が強いと思います。
何度も行くと毎年行きたくなるので、一度で満足した方が良いです。
映画好きが集まっているから気楽です。
カンヌが最高に気持ち良いのはソコではないでしょうか?
カメラが1ヶ所に集中するということ。
本当に熱烈に歓迎してくれます。
ゲストを熱く迎える気持ちがとても良かったんです。
ア、その時チョン・ドヨンさんは“ウェルカムバック”と言われてましたが、
ちょっとだけ彼女がカッコ良く見えました。 ハハハ。
イ・ジョンジェは『泥棒たち』以降、『新世界』と『観相』で当分映画に集中する。
● ドラマは撮りたいが、すでに決定した映画が…ハハハ
映画に邁進しているイ・ジョンジェは、2009年MBC「トリプル」以後ドラマを休んでいる。
『泥棒たち』に続きドラマを撮ろうかと思ったが、
先輩チェ・ミンシクの強いオファーに負け、『新世界』を選んだ。
その後、ソン・ガンホ、キム・ヘスと共に『観相』に出演する。
JJ : 実は『泥棒たち』のあと、ドラマを撮ろうかと思いました。
いくつか検討した台本もありましたが…。
ある日、チェ・ミンシク先輩がシナリオを出し「早く読んで決めろ」と言うんです。
半信半疑で読みましたが、とても面白かったんです。
それが『新世界』です。
撮影はもう半分くらい終わりました。
(ファン・ジョンミンを含む)男三人だけが出る映画なので、
現場の雰囲気は くすんでいて良いですよ、ハハハ。
チェ・ミンシク先輩は現場で面白く、ファン・ジョンミンさんは物静かな方です。
私は自らの役に集中するのに忙しいです。
“シュート”してすぐ撮り始めることが出来ません。
常にウォーミングアップしていなければいけません。
ドラマも撮りたいけど、既に決まった映画があるので。
19年目の役者だが、演技は依然として止めれない。
多彩なキャラクターを演じ、現実に満足せず、
俳優人生を新しく描くイ・ジョンジェ。
彼に嘘と見栄でいっぱいのポパイは明らかに彼にはなかった。