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直感線

最近右手の月丘に太くて深い線が刻まれているのに気がついた。しかも手首から感情線まで達するほど長いのである。手相にあまり興味が無かったせいで、以前からこの線があったかどうか記憶は定かでない。気になったので、調べてみると『直感線』というものらしい。

●直感線
http://www.nurs.or.jp/~tesou/-tyokkan.htm

月丘は本来皺が刻まれにくい場所で、千人に一人と言われる位、珍しい線であるようだ。直感線とはその名の通り、直感力があり、「予感が的中しやすい」、「霊感や透視能力がある」といった神秘的なパワーを持っているとされている。私の場合、先天的な要素を表すとされる左手にも、右手よりは細いが同じく直感線がある。

「予感が的中しやすい」という点では、思い当たる節はいくつもある。高校生の夏に北アルプスの穂高・槍ヶ岳登山の山中で神秘体験をしてからというもの予感が良く当たるようになった。神秘体験の話は別の機会に譲るとして、この神秘体験の二日後に最初の事件は起こった。

当時私は高校の山岳部に所属しており、夏休み恒例の北アルプス合宿に参加していた。登山スケジュールの最終日は上高地のベースキャンプから西穂高岳を目指す予定であった。しかし、前夜のミーテイング前に私は妙に胸騒ぎがした。入山して1週間、毎日晴天に恵まれていたのだが、何故か明日は天候が急変するような気がしてならなかったのである。そこでミーティングの際に思い切って西穂高登山を中止し、天候が崩れても大丈夫なように上高地周辺の散策に切り替えてはどうかと強く提案し、皆に受け入れられた。

1967年8月1日13時50分ごろ地元松本の深志高校のパーティーが、西穂高岳独標付近を通過中に落雷(水平雷撃)を受け。雷撃で9名、転落死2名の計11名死亡。13名負傷という日本最悪の雷惨事が発生した。私達が学校側に提出していた登山スケジュールでは、西穂高登頂後、昼食、下山。午後2時頃西穂高岳独標を通過予定と記されてあった。テレビで遭難事故が報道された当初は高校名などが発表されなかったので、うちの学校の生徒ではないかと大騒ぎになったそうである。


その年の暮れの事である。学校から帰宅した私に母が唐突に尋ねた。『この食用油どう思う?』母が指差す先を見ると一升瓶が置かれていた。配達に来たお米屋さんが試食用にと言って無料で置いていったそうであった。お米屋さんの話では、米糠から取った油で身体に良いと近頃評判だと言うのである。ラベルには『カネミ、ライスオイル』と印刷されていた。

私はまたしても良くない予感がした。『やめた方が良くない』と私が言うと、『やっぱりね。お米屋さんに返した方がいいわね』と母が言った。母も霊感が強い体質であったので何か感じるものがあったのだろう。翌年、製造工程中に混入したPCBによる中毒事件(カネミ油症事件)が西日本を中心に発生し、大きな社会問題となったのである。

以来、現在に至るまで、予感によって災難を免れた体験の数は両手の指では足らないくらいである。多くの人が知るところの事件として、1970年の『よど号ハイジャック事件』、1995年『神戸・淡路大震災』、同年『地下鉄サリン事件』などがある。事前に必ずと言って良いほど胸騒ぎに似た悪い予感がするのである。いずれも搭乗をキャンセルしたり、出張や打ち合わせの日時を変更して事件や災害に巻き込まれずにすんでいる。


●西穂高落雷遭難事故
http://www.aobaya.jp/rakuraijiko.html
●カネミ油症事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8D%E3%83%9F%E6%B2%B9%E7%97%87
●よど号ハイジャック事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%88%E3%81%A9%E5%8F%B7

コメント一覧

フォトン
碧波さん
観相(手相や人相)を専門とする占い師さんは少ないように思えます。高等技術を習得した占い師さんならかなり細かいところまで鑑定出来るのでしょうが、かなり能力に個人差があるように思えます。

個人的な考えでは、運気の流れ、時期などの詳細な鑑定は生年月日、出生時間などで占う占いに軍配が上がるような気がします。

易占、四柱推命、気学などをメインとしながら観相を補助的な鑑定手段として行っている占い師さんは結構いらっしゃるようです。
碧波
ぜひ続編を
私には、そんな線はなぁ~~んにもありません。
手相というものを、一度、専門家にみてほしいと思っていますが、果たして「専門家」というのは誰(どのような人)であるのか、よく分かりません。
自分でも「冴えてるな」と思うことはありますが、最近は会社の往復で精一杯で、発想にキレがありません。

続編をお待ちしています。

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