2018年1月19日(金)、一関市東山町長坂字久保地区から字東本町地区の一関市営住宅の方を散策しました。県道19号線(今泉街道)のバイパス道の基盤部分の崖のコンクリート擁壁にギンゴケ(銀苔)と思われるセン類の仲間のコケ(苔)が、群生していました。
蘚苔類・ギンゴケ(銀苔)ハリガネゴケ科 Bryum argenteum(ブリウム・アルゲンテウム)
ハリガネゴケ科 Bryaceae(ブリアセー)は、低地から高山帯まで広く見られます。蒴の柄が長く、蒴の目立つものが多いですが、種類が多く、正確な分類は難しい。
ギンゴケ(銀苔)は、近所の道端から果ては南極にまで、世界各地の至る所に生えています。体は小さいのですが、銀~灰緑色の葉に特徴があり、大変見分けやすい。「身近なコケ」の代表選手。肉眼で見ると地味ですが、ルーペで覗くと白っぽい粒粒が珊瑚のようで、とても綺麗。コンクリートの塀などでもよく見られます。
大きさ:茎は直立し、長さ5~10㎜。しばしばよく枝分かれする。葉は放射状につき、色は白緑色。茎に接し、乾いても縮れない。広卵形~卵状披針形で先端部は透明。深く凹み、縁は舷がなく、全縁、先は急に尖る。葉身細胞は長い菱形~六角形、やや厚保壁。雌雄別株。胞子体は茎や枝に頂生。蒴(さく)は長卵形で下を向く。さく歯は2裂。
場所:地上や岩上、コンクリート上。ルーペで覗くと葉の先は葉緑体の無い透明細胞になっており、このため白っぽく見える。地域:北海道~沖縄、南極にも。[山と渓谷社発行「ときめくコケ図鑑」&全国農村教育協会発行「野外観察ハンドブック・校庭のコケ」より]