2010年5月30日(日)、大師山森林公園(奥州市水沢区黒石字長根小田地内)に行きました。大師山荘の前を通り、「若人の道(Ⅰ)」を歩きはじめてすぐ、山の斜面に沢山生えている常緑性のシダ・シシガシラ(獅子頭)を見つけました。花茎のように見える茎に赤い若葉をつけていました。
シシガシラ(獅子頭) シシガシラ科 ヒリュウシダ属 Blechnum nipponicum
山地の林の中や山里近くの道端や土手に自生している常緑性のシダ。栄養葉は緑色で長さ約40㎝、葉幅が10㎝。葉の主茎[葉軸]から左右へ約30対の羽片が伸びている。この羽片は葉軸と接する側がくびれないので、独立した羽片ではない。それで、この葉は複葉ではなく単葉である。葉軸の表面に凹んだ溝があることと、葉軸は中段より上が幅広く見える。この2つが特徴。葉先はやや尖る。胞子葉は淡黄緑色で、栄養葉より少し高く伸び、羽片は栄養葉より細い。胞子が熟すと褐色になる。和名の「獅子頭(ししがしら)」は、葉が株の中央から放射状に展開していて、この草姿が獅子舞の”獅子頭”の頭髪部分を思わせることによる。[山と渓谷社発行「山渓名前図鑑 野草の名前(秋冬)」&同「山渓ポケット図鑑3・秋の花」より]