1月の末から2月の中頃にかけて、毎年のようにバレンタインの話題でにぎやかになります。とくに今年の場合は、チョコレートの
ブランドショップでも、デパートのチョコレートイベントの会場でも、海外のブランドチョコやギフトボックスは、例年以上に女性た
ちの注目を集めていました。それには、ひとつ理由があると思われます。本命チョコとか義理チョコを贈る、これまでのバレンタイン
ディーの目的に加えて、チョコを贈ることで日ごろお世話になっている人、上司とか先輩、同僚・友人に、感謝の気持ちを伝えようと
考える人たちが増えてきたようです。お歳暮やお中元と同様に感謝の気持ちを伝えられ、チョコレートを介在しているだけに、ちょっ
とカジュアルな感覚もいいですね。普段は口に出せない父親への感謝の気持ちも、バレンタインのチョコで伝えられます。今年は、手
作りチョコへの関心も例年に増して多かったようですが、こうした「ありがとう」の気持ちを伝えやすいからでしょうか。チョコレー
トメーカーは、手作りチョコの店頭プロモーションとテレビCMに力を入れ、コンビニ店頭では、明治とガーナの板チョコが、チョコ
レートコーナーの真中に置かれていました。心が込められた手作りチョコには、ブランドチョコやギフトチョコとは違った、真心の魅
力がありますね。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデー
タに、今年のバレンタインの傾向が見られます。
グラフ1.は、チョコレートカテゴリー、日別販売数量推移です(第50週~第7週)。今年の第7週の上位5商品の推移を見たグ
ラフです。ここでは、チロル、スニッカーズ、ダースの各社の定番チョコレートと、手作りチョコに使われる明治とガーナ、2つの板
チョコの推移が見られます。普段は静かな存在の板チョコですが、バレンタインが近づくにつれて徐々に右肩上がりで推移しているの
が分かります。「明治ミルクチョコレート」も、ロッテ「ガーナチョコレート」も、バレンタインディー直前の3連休が始まる9日
(土)あたりから、購入されています。この頃から、手作りチョコの製作が始まっているわけです。今年は、3連休にじっくり作って
おいて、14日に渡そうというパターンの人も多かったようです。ただ、それにしても、「明治ミルクチョコレート」は、前日製作派
が多いですね。その点では、ロッテ「ガーナチョコ」は、なんと当日派? 材料の板チョコが、自宅や、学校、会社近くのコンビニで
すぐに揃えられる点を、うまく活用していますね。「明治ミルクチョコレート」も「ガーナチョコ」には及びませんが、当日派がかな
り見られます。毎年のことだけに、余裕といいますか、手慣れた人も多いのかもしれません。◎ ところで、このグラフからもうひと
つ、興味深いことが見つかります。グラフの左端、12月23日の「明治ミルクチョコレート」のピークが、それです。この日は、普
段の日の40~50%近くも多く購入されていますね。多分、クリスマス用の手作りケーキなのでしょうか。ガトーショコラとか、チ
ョコタルトとか、トリュフとか、今年はデコチョコなんかも人気なそうですが、板チョコメーカが毎年開催している、「手作りチョコ
レート教室」の成果ともいえそうです。その点では、手作りチョコを楽しむ機会は、ますます増えそうですね。◎ さて、当日の首尾
は? 恒例ですが、今年も14日は、「チロルチョコ ミルク」のピークが目立っています。義理チョコが多いと思われますが、気持
ちの問題ですから、コミュニケーションのキッカケにいいですよね。次は、来月の14日。最近ホワイトデーは、ぱっ!としないので
すが、今年はどうなのでしょうか。 首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるP
OSBANKのデータに、現れてくるかも知れません。
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グラフ1.チョコレートカテゴリー、日別販売数量推移(第50週~第7週)
※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
(POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)
季節外れ、という言葉があります。その季節にふさわしい状態に外れていることをさすといわれます。季節外れの雪、季節外れの桜、季節外
れの台風が、一般的ですね。季節と関係の深い食物では、真夏の鍋やおでん、真冬のカキ氷あたりが、季節外れといえるのでしょうか。暑い
季節=熱い飲食物、寒い季節=冷たい飲食物、これが季節外れの公式でもあるわけです。ところが、真夏に汗だくで食べるラーメンのうまさ、
ラーメン通にはたまらないようです。夏でも、熱々のホットしか飲まないコーヒー好きの人も、いますよね。季節外れの美味しさには、旬の
美味しさと違った味わい? その点、すっかり定着してきたのが、冬のアイスクリームの楽しみ。炬燵でアイス、エアコンのきいた部屋でア
イス、季節感が平板化してきたライフスタイルを象徴していますね。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンド
がいち早く捉えられるPOSBANKのデータに、冬のアイスクリームの食べられ方があらわれています。
グラフ1.は、アイスクリーム・氷菓カテゴリー(ノベルティカップ、その他)、日別販売数量推移グラフです(第49週~第6週)。第6
週の売れ筋上位5商品の推移を見たものです。この季節、3つの定番ブランドが安定して推移する傾向が見られます。年間を通して定番1位
を続けることが多い、森永「チョコモナカ ジャンボ」、ロングセラーのロッテ「雪見だいふく」、そして森永乳業「ピノ」。3本の推移が
グラフの左右いっぱいにひろがっています。続いて、このカテゴリーの特徴を表しているのが、3つの大きなピーク。中央の大きなピークは
今年の元旦を中心に、大晦日と正月2日で構築した販売数量の「山」。「ハレの日」の代表、お正月には、冷たくて、コッテリした、アイス
クリームが食べたくなるようです。POSBANKのデータでは、お正月には、発泡酒や第3のビールではなく、缶ビールをコンビニで購入
する人が多い点と、どこか共通していますね。次に、左側と右側の2つのピーク。12月16日(日)と、2月2日(土)、今度はハレでは
なく晴れの日ですが、16日は最高気温18℃、2日は最高気温20.5℃。晴れ、高気温、ウイークエンドと、アイスクリームを購入した
くなる条件が揃ったわけです。それにしても、「チョコモナカ ジャンボ」、「雪見だいふく」、そして「ピノ」と、見事なピークを描いて
います。ちなみに、雪が降った1月14日、1月28日、2月6日のグラフを見ると、3日とも大きなディップを描き下降しています。凍て
つくような寒さには、アイスは控え目になるのかも知れません。
表1.は、アイスクリーム・氷菓カテゴリー(ノベルティカップ、その他)、売れ筋ランキングです(第6週)。1位の「チョコモナカ ジ
ャンボ」から5位の「ピノ」まで、整然とランキングされています(太字)。ここで、このカテゴリーの冬の特徴がみられるのが、購入時間
帯(太字)。真夏の暑い時間帯では、一般的に昼食前後の時間から始まって、午後2時、3時の購入が多くなるものです。ところが第6週の
冬は、夜8時から10時の比率が最も高く、上位5商品を見ると、いずれも30%前後。夕食後のちょっとしたデザートや、お風呂上がりの
スイーツとして、アイスクリームを食べている姿が想定されます。仕事の帰路や、自宅近くにコンビニのあるライフスタイルを、アイスクリ
ームの売れ筋ランキングが物語っているわけです。それでは、春先に向かって、売れ筋の動向は? 首都圏250店以上のコンビニPOSデ
ータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータチェックを心掛けたいものですね。
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グラフ1.アイス・氷菓カテゴリー(ノベルティカップ、その他)、日別販売数量推移グラフ(第49週~第6週)
表1.アイスクリーム・氷菓カテゴリー(ノベルティカップ、その他)、売れ筋ランキング(第6週)。
※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
(POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)
コンビニの中で、たえず話題を集めているカテゴリーがいくつかあります。その点で、お茶やカツプ麺、チヨコレート・お菓子・スナツク等とともに、
新製品の発売頻度の多い炭酸飲料は、話題の中心的存在となっています。定番ブランドの存在に加え、売れ筋商品の顔ぶれの変化の激しさ
が、炭酸飲料の存在感を高めているとも言えます。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられる
POSBANKの売れ筋データには、最近の炭酸飲料カテゴリーの動向がクローズアップされています。トクホ系炭酸飲料、中でもトクホ系コーラ
である「メツツコーラ」や「ペプシスペシャル」、「コカ・コーラゼロ」、「ペプシネツクス」といったゼロ系のコーラ、それに定番の「コカ・コーラ」と、炭酸
飲料カテゴリーはコーラを中心とした顔ぶれがランキング上位を占めています。またコーラ以外のトクホ系炭酸として、定番の花王「ヘルシア」
をはじめ、中性脂肪を抑える伊藤園「スタイリースパークリング」や、腸の調子を整えるアサヒ「ファイバー7500」といったニューウエーブの
ブランドもランキングを賑わせる存在になっています。コーラを飲みたい、炭酸が飲みたい、健康も心がけたい。コンビニPOSデータの売れ筋情
報は、時代の強いニーズとトレンドを、物語っているのです。
グラフ1、は、炭酸飲料カテゴリー、日別販売数量推移グラフです(第48週~第5週)。第5週の上位5商品の推移を見たもので、昨年の11月
下旬からこの2月の始めまでの10週間の動向が分かります。まず目に入るのは、グラフの上部左右いっぱいに広がる「コカ・コーラ」の推移。
ここでは、年間を通した安定ぶりが、定番ブランドの強さとして現れていますね。続いてグラフ左半分を占める、サントリー「ペプシスペシヤル」の
大きな推移。11月13日(火)に新発売され、いきなりランキング1位を続けたわけですが、それまでの連続1位やランキング上位を占めていた
ライバルのキリン「メツツコーラ」に大きな差をつけている様子が、推移グラフから分かります。「ペプシスペシヤル」も、「メツツコーラ」と同様に、脂
肪の吸収を抑える食物繊維「難消化性デキストリン」(難デキ)を加えた、トクホ系コーラへの期待感の強さでしょうか。それと、「ペプシスペシヤル
」で新発売時から続けられていたコンビニでの価格プロモーシヨンも、大きな要因と推察されます。次に、グラフの右側に目を向けると、この1月
上旬から、今度は「メッツコーラ」が「ペプシスペシャル」を逆転して推移グラフ上、きれいに推移している様子が見られます。その理由のひとつと
推察されるのは「メツツコーラ」も、コンビニで販促プロモーシヨンを実施したのが要因でしょうか。この2商品に関しては、トクホの機能もほぼ同
じ、価格も同じ。違いは味、というわけで、トクホ系コーラの戦いは、まだまだ、これから!それと、トクホ系コーラの陰に隠れているようですが、
ゼロ系コーラも、つねにランキングの上位を占めています。第5週では、「コカ・コーラゼロ」は売れ筋ランキング2位。ゼロタイプのコーラの方を
選ぶ、健康志向の人も多いことになりますね。
表1、は、炭酸飲料カテゴリー、売れ筋ランキングです(第5週)。なんと今回は、売れ筋ランキング上位5商品のうち、4商品をコーラが占めてい
ます。売れ筋1位と2位にランキングされた「コカ・コーラ」と「コカ・コーラゼロ」の定番ぶりに加え、「メツツコーラ」と「ペプシスペシヤル」が順位
を競っていますが、このトクホ系コーラの2商品、購入時間帯に特徴が見られます。11時~13時の購入比率の高さです。いわゆる昼食時の購入
比率が多いのですが、脂肪の吸収を抑える効果があるトクホの魅力が数字に出ているのでしょうか(太字)。昼食もガツツリ食べたい人には、ウレシ
イ特徴というわけです。このように、首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータ
ベース。これからの炭酸飲料カテゴリー、中でもコーラの動向ウオツチングに欠かせない存在です。
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グラフ1.炭酸飲料カテゴリー、日別販売数量推移(第48週~第5週)
表1.炭酸飲料カテゴリー、売れ筋ランキング(販売数量構成比・客層構成比・時間帯構成比、第5週)
※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
(POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)
冷え切った冬の朝は、ベッドから抜け出すのに、ちょっとした勇気がいるものです。特に今年のように寒波が厳しいと、部屋の寒さが身に沁
みますね。おのずと身支度に時間がかかってしまい、朝のスタートが遅れがちになるわけです。ところが、コンビニPOSデータの健康ドリンク
カテゴリーの早朝の(朝5時から朝7時)売れ筋グラフを見ていくと、普段とほぼ同じ時間帯の購入が進んでいます。それも、健康志向の商品が
上位で推移しています。朝は1日のスタートであるだけでなく、前の日の疲れやストレスから心身をリフレッシュさせる時間帯でもあるわけで、多
少の寒さにかかわらず、規則正しい1日を始める人が多いわけでしょうか。こういった日常生活やライフスタイルの動向は、首都圏250店以上
のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータに現れてくるものです。
グラフ1.は、健康ドリンクカテゴリー、日別販売数量推移グラフです(第47週~第4週)。第4週での、朝5時から朝7時の売れ筋上位5商品
の推移をみたものです。グラフ上で、左右いっぱいに広がった2本の大きな推移が目につきます。1本は、ハウス「ウコンの力」。特に、12月21
日(金)と、年末の仕事納めの多かった28日(金)のピークが、忘年会の集中ぶりを物語っています。同じように、躍進がめざましいゼリア新薬
「ヘパリーゼW」も、ピークを示しています。悪酔い防止、二日酔い予防として早朝にも飲まれているわけですが、前夜の総決算になるのでしょ
うね。そして、もう1本の大きな推移が、定番の大塚「オロナミンC」。毎週、コンスタントに連続してピークを続けている様子が分かります。朝の
5時過ぎから、リフレッシュや気分の高揚に飲まれているわけで、寒い朝も何のその、ですね。安定した推移を見せている点では、仕事、勉強、
ドライブなどに頑張る人の応援ドリンク、ハウス「メガシャキ」、それとレモンドリンクのハウスW「C1000ビタミンレモン」の2商品の存在が上げ
られます。朝早くから頑張っている人の健康ドリンク、実にいろいろなバリエーションがあるものです。
表1.は、健康ドリンクカテゴリー、売れ筋ランキングです(第4週)。朝5時から朝7時の売れ筋上位5商品のランキングと、順位がちょっと変
っています(太字)。「ウコンの力」、「ヘパリーゼW」、「ウコンの力 スーパー」と、ウコン飲料3商品は、深夜から早朝にかけて飲まれている様
子が分かります。また、朝のビタミンC補給のハウスW「C1000ビタミンレモン」、目覚めスッキリのハウス「メガシャキ」は早朝の購入比率が
特に高い点も、それぞれの商品の需要性が反映されているのでしょうか(太字)。これから、まだまだ朝の寒さが続きそうです。その点、早朝の
売れ筋動向がどうなっていくか、首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計しているPOSBANKの次回以降のデータが気になります。
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グラフ1.健康ドリンクカテゴリー、朝5時~朝7時・日別販売数量推移(第47週~第4週)
表1.健康ドリンクカテゴリー、売れ筋ランキング(販売数量構成比・客層構成比・時間帯構成比、第4週)
※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
(POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)
抹茶は、お茶席とか特別な晴れの場で飲まれるものとばかり思っていましたが、いつの間にか味覚のトレンドとして、身近な飲物や食物に好
んで取り入れられるようになりましたね。若い人が最近はまっているのが、「抹茶ラテ」。欧米系コーヒーショップの看板メニューともいわれる人
気フレーバーになっているようです。またアイスクリームのフレーバーとして、ストロベリー、バニラに次いで抹茶は、コーヒーやチョコレートと並
ぶ人気フレーバーといわれます(日本アイスクリーム協会)。コンビニに入ってチョコレート売り場に目を向けると、各社の「抹茶チョコ」が目につ
いたりします。抹茶固有の深いコクや香りが楽しめ、飲物や食物に今までにない風味をもたらせているのでしょうね。その点では本家本元でも
ある、PETボトルのお茶に関しても、抹茶の深いコクと香りが求められ始めました。スッキリ透明系のお茶から、ちょっと濃い目のニゴリ系のお
茶へ。キッカケは、昨年10月にリニューアル新発売されたサントリー「伊右衛門」。さらに新発売以来ニゴリを追求し続けているコカコーラ社「綾
鷹」、毎年のように期間限定発売される伊藤園「お~いお茶 冬の緑茶」と、抹茶の旨みを追求している日本茶の動向が、首都圏250店以上の
コンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータに現われているのです。
グラフ1.は、お茶(小型PET・びん)カテゴリー、日別販売数量推移グラフです(第46週~第3週)。第3週の売れ筋上位5商品と、期間限定
発売の「お~いお茶 冬の緑茶」、合わせて6商品の推移を見たものです。グラフ左端、2つの最上部の「山」は10月2日にリニューアル新発売
された、サントリー「伊右衛門」で、第40週(10.1~)から第47週(~11.25.)まで8週間にわたり1位を占めています。さらに第51週でも1
位になるなど、コクと深みを追求した石臼挽きの抹茶入り新製品の魅力が、グラフの推移に現われています。グラフ左よりのひと際大きな「山」
は、抹茶ひとさじ、期間限定「お~いお茶 冬の緑茶」。新発売から2週にわたって1位にランキングされていますが、「伊右衛門」や「綾鷹」と同
じように、抹茶の味わいを求めて購入した人が多かったのでしょうか。そして注目は、グラフ右端の2つの「山」。期間限定「お~いお茶 冬の緑
茶」を除く5商品が接近した推移を見せています。この10週間の売れ筋1位の目まぐるしい変動と、直近2週間の混戦状態。ある意味では、「伊
右衛門」、「綾鷹」、「お~いお茶 冬の緑茶」と、抹茶入り3商品の激戦模様。お茶は、ニゴリ系の味わいが求められる時代に入ったわけです。
またPOSBANKのデータベースをさかのぼっていくと、ちょっと気になる、データが見られます。3~4年前まで圧倒的1位を占めていた伊藤園
「お~いお茶 緑茶」が、少しずつ販売数量推移グラフの低下傾向が見られるのです。最近のお茶(小型PET・びん)カテゴリーの激戦の理由
のひとつも、ここにあるのでしょうか。
表1は、お茶(小型PET・びん)カテゴリー、売れ筋ランキングです(第3週)。ニゴリ系のお茶が、売れ筋上位にランキングされています(太
字)。とくに、「伊右衛門」と「綾鷹」は、他のお茶と購入者に違いが見られます。成年女性と若者男性の購入比率が高めな点です。飲物や食物
のトレンドに敏感な人たちが、反応、愛飲を始めたのかも知れませんね。その点では、首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ
筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータチェックが欠かせなくなってきましたね。
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グラフ1.お茶(小型PET・びん)カテゴリー、日別販売数量推移グラフ(第46週~第3週)
表1.お茶(小型PET・びん)カテゴリー、売れ筋ランキング(販売数量構成比・客層構成比・時間帯構成比、第3週)
※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
(POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)
爆弾低気圧。英語で、 bomb cyclone。直訳すると、爆弾低気圧というわけで、まさにこの数日の天候状態を言い当てています。気象庁の解
説によれば、短時間のうちに爆発的に発達した低気圧のことで、寒気と暖気がぶつかり合って上昇気流が発生する事で生じ、暴風、高波、大雪
が起こるといわれます。今年初の3連休となった、先の12日から14日にかけて、爆弾低気圧が日本列島を飛び交い、春の足音が遠ざかってし
まったように思われます。それでも、季節感先取りのコンビニは、もう春の品揃え。期間限定、季節限定のモモやイチゴといった色鮮やかな商品
が、色々なカテゴリーを賑わせています。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANK
の売れ筋ランキングにも、現われているのです。
グラフ1.は、ジュース・野菜ジュースカテゴリー日別販売数量推移グラフ(第45週~ 第2週)。第2週の売れ筋上位7商品の推移を見たもので
す。このカテゴリーの特徴は、定番の「カルピスウオーター PET500」が1位を占める傾向があり、野菜ジュースや果実ジュースが続きます。直
近の10週間のグラフでも、「カルピスウオーター」が1位で推移を続けている様子が分ります。次に続いているのが、カゴメ「トマトジュース」。昨年
の2月にトマト、とくにトマトジュースがメタボ(内臓肥満症候群)に効果があるという研究論文が米国の科学誌に掲載され、これがキッカケとなっ
て、つねに売れ筋上位にランキングされています。購入されるのは、月曜日から金曜日。健康志向のウイークデイを、規則正しく送っている人が
多くなっているのでしょうか。そして、年間を通じて上位を占める定番商品に迫っているのが、季節限定ジュース。グラフの右側、12月上旬に新
発売された「あまおう&カルピス」も、先日発売の「小岩井純水白桃」も、新発売初日から大きな上昇カーブを描いています。特にこの時期になる
と毎年限定発売され、桃の果汁が定評の「小岩井純水白桃」の場合、限定は限定でも、「限定出荷」。そういわれると、早めに購入したくなってし
まう心境が、グラフに現われているわけですね。
表1.は、ジュース・野菜ジュースカテゴリー売れ筋ランキングです。果実ジュースと、野菜(トマト)ジュースの購入者が対照的なのは、それぞ
れの特徴を反映しているのでしょうか(太字)。果実ジュースは若者女性と成年女性。野菜(トマト)ジュースは、成年男性と熟年男性(太字)。メ
タボが気になる、30代から50代の男性の購入が推測されます。しかも、このカゴメ「トマトジュース」と、カゴメ「野菜1日これ1本濃い30品目」の
購入時間帯を見ると、朝5時から10時までの購入が40%以上(太字)。健康づくりは、朝からの習慣が大切というわけですね。ところで、これから
春に向って、ジュースの新製品の登場が予定されます。首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられる
POSBANKの売れ筋ランキングチェックを心がけたいものです。
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グラフ1.ジュース・野菜ジュースカテゴリー、日別販売数量推移(第45週~第2週)
表1.ジュース・野菜ジュースカテゴリー、売れ筋ランキング(販売数量構成比・客層構成比・時間帯構成比、第2週)
※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
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毎年のように冬から春にかけて猛威をふるうインフルエンザ。今年もやってきましたが、昨年の場合は12月中頃に流行り始め、1月にかけて
感染者が増加、2月の初めに急激なピークを記録していました。感染のスピードが速いだけに、感染予防のワクチン接種は勿論、マスクやうがい
での防御、さらに体の免疫力を高めてウイルスや菌に打ち勝つことが重要といわれるわけです。こういった背景の中、昨年初めに明治ヨーグルト
「R-1ドリンク」の大ヒットもあって、感染予防に効果のある乳酸菌を活用した機能性ドリンクヨーグルトが各社から登場。最近のコンビニの棚は
明治ヨーグルト「R-1ドリンク」を始め、各社の機能性ドリンクヨーグルトで賑やかになっているのです。首都圏250店以上のコンビニPOSデー
タを収集、売れ筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKの乳酸菌飲料カテゴリーのデータに、その傾向が現われています。
グラフ1とグラフ2.は、乳酸菌飲料カテゴリー、15週分の日別販売数量推移です(第39週~第53週)。第53週の売れ筋5商品の推移を見た
ものです。グラフからは、14週間にわたって「明治ヨーグルトR-1ドリンク」が連続1位を占めている様子が分かります。グラフ1.の左端、第39
週(9月24日~)から5週間ほどは、売れ筋1位から5位までが接近し並行して推移しています。販売数量が、あまり開いていないわけですね。と
ころが、週を追うに従って、1位と2位以下の差が開き始めると共に、1位明治ヨーグルト「R-1ドリンク」の「山」だけが、徐々に大きくなっていま
す。グラフ2.の中央部、第50週の12月10日頃から、「山」がひときわ大きく、2位の「明治ブルガリア のむYGプレーン」や、3位の明治プロビ
オ「LG21ドリンク」との差も大きく付けた推移を見せています。ある意味では、明治ヨーグルト「R-1ドリンク」独走の人気ぶりですね。また、こ
れだけ販売数量が増えているのは、新工場の完成に伴う増産の成果? たしかに今、コンビニに入ってドリンクヨーグルトのコーナーに目を向け
ると、品薄だった頃に比べて、真っ赤なパッケージの明治ヨーグルト「R-1ドリンク」が並んでいるケースが多くなりましたよね。ただ、それでも
売り切れのコンビニを時々見かけますが、やはりインフルエンザに備える人の購入が多くなっているのでしょうか。
表1.は、乳酸菌飲料カテゴリー売れ筋ランキングです(第53週)。「R-1ドリンク」が1位にランキングされていますが、2つの傾向が見られ
ます。第一は、販売数量構成比がとくに高く、約25%になっている点です(太字)。ちなみに前週の第52週の販売数量構成比を見ると、やはり
25%強と、乳酸菌飲料の中での「R-1ドリンク」の購入比率が高くなっています。昨年の今頃、テレビ番組で「R-1乳酸菌」入りの「明治ヨ ーグ
ルトR-1」が紹介され、これをキッカケにブームになりましたが、一年たっても「R-1乳酸菌」ブームというか、トレンドが継続していることになります
ね。それと、もうひとつが、購入客層。成年女性と、熟年の男女の比率が高めです。昨年のブーム時も、この階層の購入が高めでしたが、体力
が弱めで健康情報に敏感な人の健康防衛なのでしょうか。東京都インフルエンザ情報では、年末の20日に「都内インフルエンザ流行開始」を
発表。機能性ドリンクヨーグルトの動向が、ますます気になる季節になりました。その点、首都圏250店以上のコンビニPOSデータを収集、売れ
筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKの乳酸菌飲料カテゴリーの今後のデータに、着目したいものです。
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グラフ1.乳酸菌飲料カテゴリー、日別販売数量推移(第39週~第45週)
グラフ2.乳酸菌飲料カテゴリー、日別販売数量推移(第46週~第53週)
表1.乳酸菌飲料カテゴリー、売れ筋ランキング(販売数量構成比・客層構成比・時間帯構成比、第53週)
※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
(POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)
食品やお菓子、飲料といったカテゴリーNO1.ブランドや定番商品には、共通の特徴が見られます。それぞれ固有のブランド力・商品力を生
かした新商品が、次々と発売される点です。とくにスナック菓子、チョコレート、カップ麺、缶コーヒー、炭酸飲料あたりは、その傾向が顕著です。
最近では、アイスクリーム・氷菓カテゴリー(ノベルティ・スティック)の「ガリガリ君」があげられます。カテゴリーNO1.商品の「ガリガリ君ソーダ」
から派生して「ガリガリ君 白いサワー」、「ガリガリ君リッチ プリンプリン」、そして先々週は、「ガリガリ君リッチあずき大福」が新発売され、売れ
筋ランキング1位もしくは、それに準じる上位を占めています。ガリガリ君フリークとしては、楽しみが多い限りですね。ところで今年は、クリスマ
ス寒波に続き年末寒波がやってきて、例年にない寒さの連続。この寒さの中でも、氷菓、いわゆるアイスキャンデーが売れ筋上位を占めていま
す。とくに新発売の「ガリガリ君リッチ あずき大福」は、2週連続1位。ソフトなカップアイスもいいけれど、真冬でも、かき氷をガリガリ齧るような
ガリガリ君の食感が魅力のようで、炬燵で氷菓というわけでしょうか。こういった傾向は、首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ
筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータに現われています。
グラフ1.は、アイスクリーム・氷菓カテゴリー、日別販売数量推移グラフです(第43週~第52週)。第52週の売れ筋上位5商品の推移を見た
ものです。真冬のアイスクリーム・氷菓カテゴリーの「山」の高さは、真夏、春や秋に比べ低下した推移を続けますが、ガリガリ君の新製品が出た
場合には、他の季節と同じようなピークを発売当日か翌日に描いています。グラフ中央の左寄りのグラフは、11月13日に新発売の「ガリガリ君
白いサワー」の推移です。第46週から5週連続1位を占めている様子が分ります。この「ガリガリ君 白いサワー」は、ヨーグルト味のキャンディー
に、ガリガリした食感が特徴のヨーグルト味のかき氷を入れたアイスキャンディーですが、新発売の翌日にピークを描いています。ヨーグルトの爽
やかな味わいと、ガリガリ齧るかき氷の食感が魅力なのでしょうか。続いて第47週に新発売の赤城「ロイズアイスデザートスティック」。毎年この
時期に期間限定で登場、あのロイズの生チョコをはじめ3種類のチョコレートが楽しめる贅沢気分のアイスクリームバーですが、今年の冬も安定
した推移を見せています。もう、季節限定の定番なのかも知れませんね。この年末、ちょっと注目なのが、赤城「ガリガリ君リッチ あずき大福」
の動向です。ミルクかき氷に包まれたツブあんが、餅風味のアイスで覆われたアイスキャンディーで、グラフを見ると新発売翌日の19日に大き
なピークが見られます。さらに気象庁のデータでは、移動性高気圧に覆われて快晴だったとはいえ、ソコ冷えの厳しかった29日にも小さなピーク
が現われています。この日は正月休みに入った人も多く、ガリガリ君でオフタイムの開放感を味わった? 「ガリガリ君ソーダ」も、「ガリガリ君白
いサワー」も、同じように小さなピークを見せていますから。
表1.は、アイスクリーム・氷菓カテゴリー、売れ筋ランキングです(第52週)。上位5商品のうち、4商品を赤城の氷菓が占めています(太字)。
そのうち、ガリガリ君は3商品(定番の「ガリガリ君ソーダ」が2位にランキング)。ちなみに、POSBANKのデータベースで昨年の第52週(12月
19日~25日)と第53週のアイスクリーム・氷菓カテゴリーの売れ筋をランキングを見ると、どちらの週も上位3商品は「ガリガリ君」。冬、とくに年
末・年始に良く齧られている「ガリガリ君」ですね。また、売れ筋ランキング1位の「ガリガリ君リッチ あずき大福」の購入者を見ると、熟年男性の
比率がかなり高め。定番の「北海道 あずきバー」も熟年世代に人気ですが、あずき味は幅広い人たちに人気の氷菓なのかも知れません。寒波
の襲来が続いても、コンビニのアイスクリームケースには各社の氷菓が並んでいます。売れ筋商品の季節性はだんだん薄れてきたわけですが、
さらに寒さが厳しくなってくる1月~2月の氷菓の動向が気になるものです。その点では、首都圏250店以上のコンビニPOSデータを集計、売れ
筋とトレンドがいち早く捉えられるPOSBANKのデータに着目したいものです。
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グラフ1.アイスクリーム・氷菓カテゴリー(ノベルティ:スティック)、日別販売数量推移(第43週~第52週)
表1.アイスクリーム・氷菓カテゴリー、売れ筋ランキング(販売数量構成比・客層構成比・時間帯構成比、第52週)
※ 客層の年齢目安。子供:~15才。若者:16~29才。成年:30~49才。熟年:50才~
(POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)
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