これから語る事は、真実でもあり嘘でもある
一部真実の事もなきにしもあらず
ふとこんなショートストーリーでも書いてみるか、と
思い立っての事である。
タンタンと書いてあるが、キツイと思うのかもしれない。
ご了承下さい。
当時私は20代前半、新入社員に毛が生えたほどであった。
仕事も順調に進み、友人も多く出来き、順風満帆な毎日を送っていた。
ある日友達の恋愛が上手くいかず、共通の友達へ相談しようと赴いた。
私にも隙があったのだろう。
相談だけのはずが、結果としてホテルで寝る羽目になり
手を出してくる事はないだろうと思っていたが、男というものを侮っていたようだ。
男は襲いかかり、嫌がり叫ぶ私をその男は抱いた。
ホテルへ行ってしまった事への負い目から
この出来事は誰にも話さず、心の奥深くに仕舞う。
男のその後なんて、私は知った事ではない。
噂では最近彼を見かける事はなく、行方不明だという。
もちろん、私としては二度と会いたくもない相手なのでせいせいしていた。
あれから数年の月日が経とうとしていた。
私は仕事も辞め、悠悠自適の生活を送っていた。
優しい恋人も出来、あの時の出来事は忘れられていたはずだった。
いつもの帰宅途中、背後から誰かが後を付けて来ている気配がする。
怖くなって家路へと急いだが
後ろから羽交い絞めにされ、強姦される。
嫌がる私に覆い被さり抜き出しする男。
何か逃げる手立てはないかと辺りに手をやると、手に石がぶつかった。
私は無我夢中で石を手に取ると、そのまま男の後頭部へ一気に振り下ろした。
痛がりのたうち回る男を尻目に、私は警察へと駆け込んだ。
私が去った後にも、まだその男はいるかもしれない。
警察官の手を取り現場へと運ぶとすでに男の姿はそこには見られなかった。
逃げられたか・・・。
そう思った瞬間、背後から鉄パイプを持ちこちらへ殴りかかろうとする男がいた。
咄嗟の出来事で逃げる事が出来ないでいる私を庇い、警察官が押さえつけ
捕られる男。
男、入院する。
既婚者、子供持ちの男であった。
この時の出来事は強姦として裁判に立てる事が出来るのだが
私には掛ける費用がない。
そこで妻に、男が貯めていた貯金を私への精神的ダメージ及び肉体へのダメージの賠償金として
受け取る事で和解し、この出来事は私の心深くに仕舞う事にした。
家族にも、恋人にも話す事はないだろう。
この事件の男があの時の男だったのは、後から知った事である。
元はといえば、私が招いた物なのだから。
忘れようにも怒り悲しみ、絶望、複雑な思いが私の心を揺さぶる。
恋人の為、記憶が薄れるのを待ち続けるのみである。
願わくば私の中にあの男の種が息づかない事を祈るのみである・・・。
---------------------------------------------
随分痛い文章でした(汗)
記憶から抹消して下さい
一部真実の事もなきにしもあらず
ふとこんなショートストーリーでも書いてみるか、と
思い立っての事である。
タンタンと書いてあるが、キツイと思うのかもしれない。
ご了承下さい。
当時私は20代前半、新入社員に毛が生えたほどであった。
仕事も順調に進み、友人も多く出来き、順風満帆な毎日を送っていた。
ある日友達の恋愛が上手くいかず、共通の友達へ相談しようと赴いた。
私にも隙があったのだろう。
相談だけのはずが、結果としてホテルで寝る羽目になり
手を出してくる事はないだろうと思っていたが、男というものを侮っていたようだ。
男は襲いかかり、嫌がり叫ぶ私をその男は抱いた。
ホテルへ行ってしまった事への負い目から
この出来事は誰にも話さず、心の奥深くに仕舞う。
男のその後なんて、私は知った事ではない。
噂では最近彼を見かける事はなく、行方不明だという。
もちろん、私としては二度と会いたくもない相手なのでせいせいしていた。
あれから数年の月日が経とうとしていた。
私は仕事も辞め、悠悠自適の生活を送っていた。
優しい恋人も出来、あの時の出来事は忘れられていたはずだった。
いつもの帰宅途中、背後から誰かが後を付けて来ている気配がする。
怖くなって家路へと急いだが
後ろから羽交い絞めにされ、強姦される。
嫌がる私に覆い被さり抜き出しする男。
何か逃げる手立てはないかと辺りに手をやると、手に石がぶつかった。
私は無我夢中で石を手に取ると、そのまま男の後頭部へ一気に振り下ろした。
痛がりのたうち回る男を尻目に、私は警察へと駆け込んだ。
私が去った後にも、まだその男はいるかもしれない。
警察官の手を取り現場へと運ぶとすでに男の姿はそこには見られなかった。
逃げられたか・・・。
そう思った瞬間、背後から鉄パイプを持ちこちらへ殴りかかろうとする男がいた。
咄嗟の出来事で逃げる事が出来ないでいる私を庇い、警察官が押さえつけ
捕られる男。
男、入院する。
既婚者、子供持ちの男であった。
この時の出来事は強姦として裁判に立てる事が出来るのだが
私には掛ける費用がない。
そこで妻に、男が貯めていた貯金を私への精神的ダメージ及び肉体へのダメージの賠償金として
受け取る事で和解し、この出来事は私の心深くに仕舞う事にした。
家族にも、恋人にも話す事はないだろう。
この事件の男があの時の男だったのは、後から知った事である。
元はといえば、私が招いた物なのだから。
忘れようにも怒り悲しみ、絶望、複雑な思いが私の心を揺さぶる。
恋人の為、記憶が薄れるのを待ち続けるのみである。
願わくば私の中にあの男の種が息づかない事を祈るのみである・・・。
---------------------------------------------
随分痛い文章でした(汗)
記憶から抹消して下さい