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日記

まったりゆっくり

願わくは・・・

2005-03-31 | 恋愛
これから語る事は、真実でもあり嘘でもある
一部真実の事もなきにしもあらず
ふとこんなショートストーリーでも書いてみるか、と
思い立っての事である。
タンタンと書いてあるが、キツイと思うのかもしれない。
ご了承下さい。

当時私は20代前半、新入社員に毛が生えたほどであった。
仕事も順調に進み、友人も多く出来き、順風満帆な毎日を送っていた。
ある日友達の恋愛が上手くいかず、共通の友達へ相談しようと赴いた。
私にも隙があったのだろう。
相談だけのはずが、結果としてホテルで寝る羽目になり
手を出してくる事はないだろうと思っていたが、男というものを侮っていたようだ。
男は襲いかかり、嫌がり叫ぶ私をその男は抱いた。

ホテルへ行ってしまった事への負い目から
この出来事は誰にも話さず、心の奥深くに仕舞う。
男のその後なんて、私は知った事ではない。
噂では最近彼を見かける事はなく、行方不明だという。
もちろん、私としては二度と会いたくもない相手なのでせいせいしていた。

あれから数年の月日が経とうとしていた。
私は仕事も辞め、悠悠自適の生活を送っていた。
優しい恋人も出来、あの時の出来事は忘れられていたはずだった。

いつもの帰宅途中、背後から誰かが後を付けて来ている気配がする。
怖くなって家路へと急いだが
後ろから羽交い絞めにされ、強姦される。
嫌がる私に覆い被さり抜き出しする男。
何か逃げる手立てはないかと辺りに手をやると、手に石がぶつかった。
私は無我夢中で石を手に取ると、そのまま男の後頭部へ一気に振り下ろした。
痛がりのたうち回る男を尻目に、私は警察へと駆け込んだ。
私が去った後にも、まだその男はいるかもしれない。
警察官の手を取り現場へと運ぶとすでに男の姿はそこには見られなかった。
逃げられたか・・・。

そう思った瞬間、背後から鉄パイプを持ちこちらへ殴りかかろうとする男がいた。
咄嗟の出来事で逃げる事が出来ないでいる私を庇い、警察官が押さえつけ
捕られる男。
男、入院する。
既婚者、子供持ちの男であった。

この時の出来事は強姦として裁判に立てる事が出来るのだが
私には掛ける費用がない。
そこで妻に、男が貯めていた貯金を私への精神的ダメージ及び肉体へのダメージの賠償金として
受け取る事で和解し、この出来事は私の心深くに仕舞う事にした。
家族にも、恋人にも話す事はないだろう。
この事件の男があの時の男だったのは、後から知った事である。
元はといえば、私が招いた物なのだから。

忘れようにも怒り悲しみ、絶望、複雑な思いが私の心を揺さぶる。
恋人の為、記憶が薄れるのを待ち続けるのみである。


願わくば私の中にあの男の種が息づかない事を祈るのみである・・・。




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随分痛い文章でした(汗)
記憶から抹消して下さい


上書き

2005-03-28 | 恋愛
前はこれほど移動手段で車を使う事がなかった
どこへ行くのも電車・バス
たまーに車という月日もあるにはあったが

それにしても、頻繁に車を利用する事が多くなった
便利?
ガソリン代がかかるが、十分に便利な乗り物だと思う
過去の記憶の上書きもしてくれる物でもあるのだから

良い思い出・悪い思い出
忘れたいのに忘れる事の出来ない思い出
そこいら中を走っていると、偶然にもその道・場所へ通りかかる
走馬灯のように脳裏に描かれる過去の産物
嫌なものであったはずが、新鮮な記憶へと上書きされる
抹消は出来ないが、塗り替える事は出来る

思い出を上書きし未来へと歩む
初めは小さな記憶だった物だとしても

とある恋愛話 最終話

2005-03-16 | 恋愛
前回のあらすじ
男と再会した女だが
それは一生会わない決意の現われだった
別れをいい、立ち去ろうとする女だったが―


暗くなった夜の公園
女は泣きながら、足早に公園を抜ける
女は気が付いてなかった
公園から道路側に出るには、小さな用水路後の溝がある事に
溝に足を突っ込み、スローモーションのごとく前倒しになる女
女を追ってきていた男が転ぶ決定的瞬間を見逃すはずもなく
女に手を差し伸べる

男「だっ大丈夫かっ!?暗いから足元判らなかったんだろっ。ほら・・・掴まれよ」

無言で女は差し伸べた男の手に掴まると、男を無視し再び家へ帰ろうとする
身も心ももはやボロボロである

男「ちょっ、ちょっと待てよっ。んな腕怪我してるのに・・・。俺の事無視かよっ!!」

腕にはすり傷、ひじからは血が流れつつ男の言葉には無視しなおも歩いていこうとする
と、男が女の腕を掴み再び後ろから抱いた

男「なぁ、こんなになっても、まだ俺の事責めないわけ?
俺の気が済まされない・・・済まされねーんだよっ!
一発俺を殴れ、なっ?殴って、俺が悪いって責めてくれ!
お願いだからっ!!じゃなきゃ・・・俺・・・やり切れないよ・・・」

男は女を真正面に向かせると、女の手をグーの形にし自分の頬へ持っていった

女「・・・・ない」
男「え?今なんて・・・?」
女「人を・・・人を叩く事なんて出来ない。出来る訳がない。痛いから。
相手を責めて殴るなんて、心が痛くて出来ない。怖い・・・。
君が・・・君が済まないと思ってるだけで十分。それ以上は・・・いらない」
男「・・・っんでだよっ!!なんで俺を責めない!ほらっ叩いてくれよっっ。お前が悪いって
女の子傷付けた・・・大事な子を傷付けたお前が悪いって!!」
女「・・・出来る訳ないでしょっ!!好きになった人よ!?叩ける訳ないじゃない!
もう・・・傷付くのは一人で十分。見るのも一人で十分」

男はなおもしつこく女に殴ってもらおうと言い寄る
泣きじゃくりながらの言い合いが、夜道に響く
女の片腕から服へと血が流れていた
男は自分の袖生地を引っ張ると、流れている血をふき取り
自分のハンハチで女の怪我を介抱した

男「・・・取り敢えず、怪我の部分は後でちゃんと消毒しとけよ、な?
もう・・・ずっと会わないつもりなのか?
家も近いし、また・・・偶然って事もあるかもしれない。
一生なんてあり得ないだろ・・・。俺・・・ずっと傷付けたって思っていくから。
それが・・・俺に出来る業だと思うから。ごめん、本当にごめんな」
女「・・・なんでっなんで、そうなるのよっ!!業なんて背負っていかなくていい!
謝ってくれたらそれだけでいいのよっ。そんな一生会わないのに、君が背負っていく罪なんて
そんな罪なんて背負わなくていいから!あたし一人で、そんなものは沢山だから!」
男「だからっっ!どうしてお前だけ一人で傷付かなきゃいけねーんだよっ。
俺にも傷負わせてくれよぉ・・・お願いだから・・・。一人で抱え込んで、一人で傷ついて。
そんなの・・・そんなの・・・辛過ぎるじゃねーかっ(泣)」
女「いいのよ・・・。あたしがいいって言ってるんだから。
もう、、夜遅いし、君も早く帰りなさい。ね?
もう・・・会わないと思うけど公務員なれるといいね。さようならっ!!」

半泣きになり立ち尽くす男を諭すように女は別れを告げ足早に帰っていった
男もそれ以上は女を追いかける事もせず、静かに後ろ姿を見送るのだった



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後書きはコメントに書きます
長すぎましたので(汗)

とある恋愛話 パート3

2005-03-15 | 恋愛
前回のあらすじ
男の一言によって傷ついた女は距離を置こうと
期間限定の交際に終止符を打った
しかし、偶然にも数年後男と出会う事に


家に着くなり女はメモ帳に書かれた電話番号を見つめ
かけようか悩んだ

女の母親「あんた何してるの~?洋服も着替えないで(苦笑)」
女「あ、うん。ちょとね。あっちいってて」
母親「はいはい」

女がメモ帳を見ながら携帯で電話をかける
緊張と共に、笑い声が聞こえそして電話を切る

女「おかーさーん、ちょと友達が近くまで来てるっていうからさ、出て行くわ。
帰りは何時になるか判らないから、遅くなったら鍵閉めちゃっていいから」

男と当時よくいちゃついていた公園で待ち合わせをした
少しの緊張、そして決意と共に
公園へは女が先に到着
男は遅れてやってきた
手にはホットの缶ジュースを2つ持って

男「遅れてごめん。ちょと家出るのが手間取ってさ。はい、これ。前良く飲んでただろ」
女「あたしの方が家から近いし、待つのは慣れてるから。
…にしても良く覚えてたね~この缶ジュース(苦笑)今も好きだけどねっ」
男「凄く昔の事みたいだな…。」
女「…うん」

静まった公園内で、男は女の手を繋ごうとした
しかし、女はそれよりも先に前へ歩き始めた
まるで手を繋ぐ事をこばむかのように…
そして当時を思い出すかのように男は話し始めた

男「この公園もさ、懐かしいよね~。ここでキスしたの、覚えてる?」
女「覚えてるよ、そりゃあ(笑)だって、あたしにとって初キスだったし」
男「そうそう!そうだったんだよな。俺にはそんな風には感じなかったんだけどな
今だから言うけど」
女「えーーーー、何それ~(怒)正真正銘、初キスだよー。
そんな風に感じなかったってどんなキスだったっていうのよーーもぅ」
男「えっ、だってさぁ(笑)ちゅっていうんじゃなくて舌がさ(笑)」
女「あーーーー、いいです、いいです。もう言わなくていいです。」
男「あははははははは、聞きたがっていたのはそっちが先だろ~。いいの、聞かなくて(笑)?」
女「(赤面)いじわるだなーそゆところは」
男「反応が楽しいんだもん、仕方ないジャン」

たわいもない話がずっと続くかと思われたが
男の質問によって、流れは変わって行く

男「そういえばさ、聞きたかった事があるんだ。
…あのさ、どうして急に連絡よこさなくなったの?」
女「えっ……いつだったかさ、いつものようにバイトの帰りの話でさ
社長の愛人になれば似合うって言ってたじゃん。本心か判らないけどさ。
あれ、結構傷付いたんだよーこれでもさ。
いつかは期間限定じゃなく交際がずっと続くんじゃないかなーって思ってたからさ」
男「えっ嘘マジで??俺冗談半分で話してたんだよ。本心とかじゃなくて…。
だって、だって、俺結構本気になりかけてたし…」
女「エエッ!!だって、冗談って…そんなっ、そんな風には全然思えなかったよっ!
やっぱり期間限定は限定だったんだな、って思ったんだよ。
好きになって貰えなかったんだなぁ。君受験あるし…連絡しつづけると、あたししつこくて五月蝿い女になっちゃうな、って思ったから…。だから、身を引いたの。これでも結構ショックだったんだよ(笑)泣いたしね、これでも(苦笑)」
男「・・・・・・・・・。ごめん、そんな風に取っていたなんて。傷付いてたなんて…。
ごめん気がつかなくて。ごめんね…。うわー俺大変な事言っちゃってたんだな。
ごめん、ごめんね。俺どうしたらいい?どうしたら許して貰える?」
女「やだなぁ、もういいってば。終わった事だし。あれからもう1年半だよ。
そりゃあ傷付いたし、泣いたけど…。もう今は平気だからさ、ねっ?」
男「んな事ない。君を傷つけた事には変わらない訳だし。俺自身が許せねーよ、そんなんじゃ。
女泣かせて傷付けて、それ気づかずに居たなんて…。ごめん。今はっ今は彼氏いるんだろ?
幸せなんだよな?」
女「彼氏の話がどうして出てくるのよ…。幸せかって聞かれても…。
確かに彼氏はいるよ。でも、でもね、叩いたり蹴ったりされるんだよね…、彼が言うには愛情表現だから慣れろって(苦笑)手の後が付く位叩くの、慣れろって言われても無理だよねぇ(苦笑)」

感極まったのか、女の声がうわずる
男はただ、呆然と立ち尽くし女の話を聞いていた
女の体が震え始める
男は咄嗟に後ろから女を抱きしめる

男「なんだよ、なんだよ、それっ!!幸せじゃねーのかよっ!!。
俺が…俺がしっかりしてなかったから…そんな暴力振るう男と…。
なぁ、そいつと…そいつと、もうしちゃったの?」

女は後ろから抱きしめた男のされるがまま
男の質問には一度だけ頷き、後はただただ声を我慢し泣いていた

男「ちくしょぅ…俺が、俺が奪ってれば良かったのか!?そんな男にくれてやるなんて。
大事にしてたんだ、これでも!大事に…。ごめん、本当にごめん…くそっうぅ」
女「ひっく、ひっく。。。もう…いいよ。なんか急に泣いちゃってごめん。
今更言ってても仕方ないし。彼氏の事は別に。君が謝る事ではないしさ。
はぁーーーーーーー、うん。もう大丈夫だから、ごめんね?」

声にならない嗚咽をする男を女は少し力を入れて突き放す
男に背を向け女は少し歩き出す
絶句、呆然、男は足が前に出ないでいた
女はこれ以上泣くまいと、夜空の星を見上げつつ男に対してこう言った

女「謝ってくれただけで、もういいからさ。
謝ってくれただけで、もう君が謝る事なんてないんだよ。泣いたあたしが悪いんだからさ(笑)
それに…もう君とは2度と会わないって決めてたから。だから…謝らなくていいから。
だから…だから…さよならっ」

早口に言い終わると、女は振り向く事をせずそのまま公園を後に走った


以後、最終話へ







とある恋愛話 パート2

2005-03-14 | 恋愛
前回のあらすじ
友達関係から告白したことから始まった期間限定交際
限定といえども、楽しい日々が続き
男の卒業旅行のお土産に指輪を貰って…


男は指輪をつけて女を抱きしめ女にこういった

男「少し…あるこっか」

指輪の意味を男に聞く事は結局出来ず
将来の話をする二人
男の将来の夢
公務員になって、家の家計を助けたいというもの
勉強して、奨学金で大学へ行きたい事
女は熱く語る男の夢に賛同し、褒め称えていた

男「そういえば、お前って社長の愛人とか似合いそうだよな(笑)
会社入ったらさ上司とか社長の愛人とかになったりしないの(笑)?」
女「えっ・・・・ならないヨー、愛人だなんて・・・」
男の言葉にショックを持つ
このまま男と交際が続くと思っていた女にとって、愛人にならないのか発言は心傷付き
心のパロメーターが一気に落ちていく事になる
表面上は、いつも通りである

指輪もケースに入れ、女はそれ以後一切男に連絡は取らないようにした
男からもまた連絡は一切来なかった
お互いに忙しい時期に入り、期間限定はとうに過ぎていた…
それからは家へ帰るのも別々になり、バイトを辞める日が来ていた

男「今日で終わりですねーお疲れ様でしたっ!
会社の内定はもう取ってるんですよね?頑張って下さいね」
女「そっちこそ(笑)試験ももうすぐなんでしょ、頑張ってね!お疲れ様」

友達という関係さえ維持出来ていたか危うい
期間限定の交際は、男の一言によって終焉を迎えたかのように見えた
1年半後、バイトをしていたお店のレジ待ちをしていた女の目の前に
男が並んでいた
偶然とは恐ろしい物である

レジ店員「735円になります。1000円で宜しいですか?1000円お預かりします。265円のお返しです。ありがとうございましたー」
女「あぁ、レシートはいらないです、捨ててください」
男「えっ!?あれ、なんか聞いた事がある声だな~って思ってたら…うわーーめっちゃ久しぶり~
元気だった?今何やってんの~?髪切ったんだね、似合ってるよ」
女「あぁ、本当。久しぶりだねぇ~(テンション下がり気味)今?しっかり社会人してるよー
あぁ、髪前は長かったしね~切ったんだよね、色々あって(苦笑)」

1年半という時間の流れか男は気軽に女へ話しかける
明らかにテンション高く話しまくる男に対し、動揺を抑えるので一杯の女
女はちょと用事があるから、と違う場所へ移動し、男に別れを告げる
数分後、店内で物色している女の元へ、男がやってくる

男「久しぶり、元気だった?今違う部署でバイトしてるんだよ。今は休憩時間なんだ。
バイト終わったらちょと話さない?これ俺の携帯番号。夜…そうだな、~時位になったら家に着いてると思うから電話頂戴。待ってるからさ。じゃあ、また後で!」

男は店内にまだ女がいると思い、休憩時間抜け出し探していた
メモ帳に携帯番号を書き、女に渡すと意気揚々と持ち場へ戻って行った
女は男からの携帯番号のメモ帳を無造作に定期入れへ入れると
そのまま家路へ急いだ

続く