掌蹠膿疱症とたたかう”たかが皮膚科医” in 愛媛

変わり者と後ろ指を差されながらも、掌蹠膿疱症とひたすらとりくむ元北海道地域医療従事臨床研究者のひとりごと。

科学研究費

2012-10-18 00:24:55 | 火曜日は専門外来日!

今更ながら、今年のノーベル賞で京都大学の山中先生のiPSの仕事が選ばれたことは、本当に喜ばしいことでした。研究費を集めるために京都マラソンにでて日本中に支援を訴えたテレビ画面が昨日のことのように未だに脳裏に焼き付いています。並々ならぬ努力の継続が実を結んで本当によかったなあとまるで自分のことのように思ってしまいました。

つい先日、かののゲノムプロジェクトで高名な中村祐輔シカゴ大教授の講演会が、愛媛大学医学部で行われました。日本における創薬、研究費、今自分が米国でどのような環境で仕事をされているかなどを踏まえて、今取り組んでおられるガンペプチドワクチンの話をしてくださいました。逆境にもめげないものすごいエネルギーを感じるとともに、中村先生の”簡単に日本で薬を作るっていうのはやめた方がいいですよ。すごく苦労をしました”という言葉が心に残りました。

いい話がせっかく続いたのに、水を差すようにここ最近巷で某M氏という東大特任教授とやらのマスコミ暴露度がとても上がっています。すでに1例しかやっていないのに6例やったといった時点でうそつきです。山中京大教授がとてもすばらしい研究をされて、日本発の輝かしい業績を上げノーベル賞を受賞した直後のことでよけいにM氏の功績がともすれば日本人研究者に対する世界の評価を大きく下げた可能性があり非常に腹が立ちます。しかも、その一例すら怪しいということですが、いちばん腹が立つのは、”どうしてあのような人にとても多額の研究予算がつくのか??”ということです。

来年度の科学研究費をとるために、ここ連日遅くまで休み返上で頑張らせてもらっていますが、あのような人に一億円もあげる余力があるのであれば、ノーベル賞なんかとれないような地味で小さな仕事だけど、患者さんが切実に何とかしてほしいといわれる病気に取り組んでいる私たちに、その十分の一でいいからお金を回してくださいと声を大にして言いたいです。

愛媛大学に赴任して、今日までシングルヒット程度のグラントですが3つ応募して、通ったのはわずかに一つ。お前の能力が低いから予算が取れないのだろうと言われれば確かにそれまでですが、やりもしない研究をさも本物のようにうまいこと書類をかくことができればもらえるのかとか、うその研究業績を積み重ねればお金がもらえるのかとややもすれば猜疑的になってしまいます。今日はなんか、愚痴になってしまいました。すみません。

私はホームランは打てないけど、イチローみたいに一つのことを地味に成し遂げたいと強がりながら、ない知恵絞って書類書きを黙々とつづけることにします。でも、かなり眠い。。。

 

 


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