なかなかブログが更新できませんが、外来と研究が忙しいためと言い訳をさせてください
実際、愛媛に来て一年半ですが、やっと生活と愛媛大学病院ならではの診療スタイルが分かってきたところです。やはり北海道で9年間も修業して戦う皮膚科医をしてきましたので、そのスタイルやポリシーはなかなか変えることができません。一年やってどうしても自分のスタイルが合わないようであれば、北海道に帰ることもやむなしとさえ思ってやってきたつもりです。
同じ皮膚科なのに、随分と患者層も違えば病気へのアプローチの仕方も違うということを感じ、日本は広いなと思わざるを得ません。
一番感じたのは、北海道では”異汗性湿疹”で苦労をあまりしなかったのに、愛媛では異汗性湿疹?全身性金属アレルギー?掌蹠膿疱症?と毎日悩まされています。特に全身性金属アレルギーについては相当勉強させられており、発汗と皮膚病はかなり奥が深いと今更ながら思うようになりました。
私も汗の抗菌ペプチドを見つけて以来、汗については自分なりに研究してきたつもりですが、すでに10年が過ぎてしまいました。ずっとその物質を追いかけつづけていますが、どうやら掌蹠膿疱症でもこいつが絡んで悪さをしているという結果にたどり着きました。ちゃんと報告して論文掲載された折りには報告させていただき、治療応用についての提案をしたいと思います。
とはいえ、なかなか病気のイニシエーターにたどり着くことができず、本当にヒトの体はジェット旅客機以上に複雑だということを今更ながら感じています。