あるグループの集会の案内をいただきました。
そこに原稿用紙1枚半くらいの文章がありました。
題名として
「精神疾患とは異次元の空間の世界に迷い込んで心を支配されている疾患です」
と書かれており、副題として
~心の疾患~回復に向けて~
とあります。
この2行を読んだだけで気持ちがスーッと入り込んで次の本文を読みたくなります。
どなたがお書きになったのでしょうか。
署名がないのでわかりませんが、精神障害になった人のことを「患者さん」という言葉で
書いておられるので、精神科医が書かれたのでしょうか。
そして「まさかこの自分が…」とも書いてあるので
書かれたご自分も病気になられたのだと思います。
「今までアジャストしていた世の中の環境に、まるっきし順応できなくなり、
いっそのことこんな現世なら放棄して、
今まで当然だった人の心の働きの機能をあえて切り捨てて、
人間(ひと)が人間(ひと)でなくなって見られても構わないと判断し、
その道が堅実だという答えに行きつき、心を閉ざしてひきこもるものです」
このように本文では、病気のこころの有様を表しておられます。
この方は医者であるか又は精神疾患のことをよく勉強されたのでしょう。
筆者は「心の疾患に迷い込んだ人たちを見て、健常者よりも幾分
気が病むだけだろう」と思って「笑って誤解していた」そうです。
しかし「発病によって絶望を見る患者さんに接する際に、わかるわかる、私らも一緒一緒!」
と軽率に理解しないでほしいとも書いておられます。
妄想や幻聴の一歩手前でとどまっている人間にはやはり、
本当にその世界に入ってしまった人のことは分からないのかもしれません。
「わかるわかる」というのは軽率です。
「ご本人さんたちが回復に向けて不安になっていたり、
病気になってがっかりしていることを理解してあげること」
このことが患者さんの安心につながる、と書いておられます。
「安心して自分らしい生活ができるような、そうした環境づくりが大事です。
周囲の方にもその点を理解していただきたいと思います」
こういう言葉でこの小論文は終わっています。
精神疾患を「大したことではない」「わかるわかる」「私らも一緒」と思わずに、
病人さんに「わかってもらえたな」と安心してもらえるにはどうすればいいのか、
周囲の者は勉強しなくてはなりません。
この会合にぜひ出席していろいろ教えてもらいたいです。
それは周囲の人、家族、支援者、一般市民にとって
とてもとても大事なことだと思います。
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